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本人が話すにはこうだ。以前によく知らない男子の先輩から告白されたことがあり、よく知らないから断った所、実は結構有名な先輩で、ほかの女子から根掘り葉掘り聞かれて謎に叱責されたりして困ったーーーという話らしい。
「いやー、スミに置けねぇな塩谷も」
ユニフォームに着替えながら背中越しに丸井が言う。一応返事をしたが思考はまだ持っていかれたままだ。というか昼休みから俺の意識は遠くに行って帰ってこない。
『そいつの名前とか覚えてねぇの?』
『忘れちゃったよー、2年の時だし…そもそも接点なかったし。相手はもう卒業してるしね。…あ、でも、テニス部で有名だったらしいから、2人の知ってる人なのかも。』
いや、めちゃくちゃ気になるじゃろ、それ。
「あ、幸村くん、柳。今日なー、」
丸井は俺の苦労も知らずに、塩谷のプライバシー的にもどうなのかという具合に、レギュラー陣にことの内容をつらつらと語った。
「ーーて話なんだけど、誰だと思うよ?」
「ふうん、面白いじゃないか。その不届き者。」
「不届き者って…。」
「…俺には大体検討が付くがな。」
「うっわ、マジかよ柳、」
会話がどんより遠くに聞こえる。この際誰だっていいが、塩谷が告白をされて、そいつと付き合っていた世界線があると考えただけでゾッとする。