共謀の終わりと友達のはじまり
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すっかり習慣になった屋上の上を目指す。今日もポールが立てられて、見せかけの立ち入り禁止。だが、屋上には共犯者の姿が見えない。不審に思いつつも、屋上棟の上によじ登ると、共犯者がぐったりと倒れていた。
「おい!…おい! 大丈夫か塩谷!」
「ん…なぁに…」
声をかけると、むにゃむにゃと応える。ただ眠っていただけらしい。ほっと胸を撫で下ろすと、彼女が鞄を枕にしていたこと、クッション性のあるレジャーシートで簡易に布団を作っていたことが目に入ってくる。…取り越し苦労に慌てただけだ。
「プピーナ…」
「…寝てただけだってばぁ…。」
呆れて出た声に、彼女はあくび混じりに答えた。
「…お前さん、俺がおらん時に屋上で昼寝するのは止しんしゃい。倒れてるのかと…一瞬心臓が止まるかと思ったぞ。」
「別に、仁王くんと知り合う前から私ここでお昼寝してたよ。」
「あんまり感心出来んのう。…大体前に小さい音でも起きれるって言ったじゃろ、今お前さん、思いっきり寝てたじゃろうが。」
「だからぁ、一回起きたけど仁王くんだって分かったからまた寝たのぉ〜…」
本当に眠くて仕方がないらしい。聞いたことのないあどけない舌足らずで応える。
「何で分かるんじゃ、寝てたのに。」
「あしおと、ドアの開け方。歩くテンポ。」
「…それで俺が分かるんか?」
塩谷は目を閉じたままコクコクと頷く。
「ほかのひとのは分かんないけど仁王くんのはわかるの。」
それは、なんだか、まるで。
「…どうすんじゃ、変な男子にイタズラでもされたら。」
「だからぁ、仁王くん以外だったら起きるってばぁ…それとも、なんなの、」
塩谷は気怠げに身を捩った。タイを緩めた胸元が僅かにはだける。
「におうくんもわたしにイタズラするの?」
「お前な…」
それは誘い文句か何かか?
問い詰めようとしたら、彼女はコトリと首を折って再び眠りの世界へ帰って行った。大きな深いため息が出る。
目立つような美人とは違うが、お前さんが見せる表情はいちいち振り幅が大きくて、なかなかの破壊力。万華鏡みたいに、見てて飽きない
やれやれ、詐欺師の名が泣く。
***
「おい!…おい! 大丈夫か塩谷!」
「ん…なぁに…」
声をかけると、むにゃむにゃと応える。ただ眠っていただけらしい。ほっと胸を撫で下ろすと、彼女が鞄を枕にしていたこと、クッション性のあるレジャーシートで簡易に布団を作っていたことが目に入ってくる。…取り越し苦労に慌てただけだ。
「プピーナ…」
「…寝てただけだってばぁ…。」
呆れて出た声に、彼女はあくび混じりに答えた。
「…お前さん、俺がおらん時に屋上で昼寝するのは止しんしゃい。倒れてるのかと…一瞬心臓が止まるかと思ったぞ。」
「別に、仁王くんと知り合う前から私ここでお昼寝してたよ。」
「あんまり感心出来んのう。…大体前に小さい音でも起きれるって言ったじゃろ、今お前さん、思いっきり寝てたじゃろうが。」
「だからぁ、一回起きたけど仁王くんだって分かったからまた寝たのぉ〜…」
本当に眠くて仕方がないらしい。聞いたことのないあどけない舌足らずで応える。
「何で分かるんじゃ、寝てたのに。」
「あしおと、ドアの開け方。歩くテンポ。」
「…それで俺が分かるんか?」
塩谷は目を閉じたままコクコクと頷く。
「ほかのひとのは分かんないけど仁王くんのはわかるの。」
それは、なんだか、まるで。
「…どうすんじゃ、変な男子にイタズラでもされたら。」
「だからぁ、仁王くん以外だったら起きるってばぁ…それとも、なんなの、」
塩谷は気怠げに身を捩った。タイを緩めた胸元が僅かにはだける。
「におうくんもわたしにイタズラするの?」
「お前な…」
それは誘い文句か何かか?
問い詰めようとしたら、彼女はコトリと首を折って再び眠りの世界へ帰って行った。大きな深いため息が出る。
目立つような美人とは違うが、お前さんが見せる表情はいちいち振り幅が大きくて、なかなかの破壊力。万華鏡みたいに、見てて飽きない
やれやれ、詐欺師の名が泣く。
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