孤独な鳳仙花
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
【それでも、そうであっても】の太宰視点です
**********
「君を本当の意味で救ってあげられるのは、森さんでも中也でもない。・・・私だよ」
私がそう言った時に見せた怯えた顔はなかなか可愛かったなと彼女の頬に触れていた自身の手を眺めながら思い返す。
【部下になれ】という提案は震えた声ではあったけれどキッパリと拒否されてしまった。まぁ、とは云っても予想通りの返答ではあった。彼女の森さんへの信頼は厚いと知っていたし、何より彼女は私へあまり良い印象を抱いていないことにも気付いていた。
だとしてもだからなんだ、私が彼女の救世主となり得る存在であることには違いないだろう。そもそも気に食わないのがそんな存在である私に対する彼女の扱いがあまりにもぞんざいであることだ。森さんや中也には触れも触れさせることも出来ないくせに気付けば彼らの傍ばかりにいる。森さんに関しては秘書という名目があるからだろうけれど中也は完全に彼女の意思が働いているのが明白だ。私の傍にいる時は怯えた顔をして少しでも早くその場から去ろうとしているというのに。
「あぁ、気に食わない」
ギリっと奥歯を噛みながら執務机に頬杖をつく。中也が何かと彼女の世話を焼こうとしているのも知っている。精々足掻いてみればいいさ。いくら中也が如何様にして彼女の心を救った所で彼女の生まれ持った異能力は無くならない。仮に愛し合った所で一生触れ合うことは出来ないし彼女の抱える恐怖心だって中也には消せない。
先刻直接伝えた通り、彼女を本当に救ってあげられるのは私だ。無効化の異能力を持つ私にしか出来得ないことだ。それを彼女だって理解している。
そして、彼女を愛してあげられるのも私だけだ。
彼女の手を握りその体を抱き締めて口付けをして・・・そんな事が可能なのも紛れも無く私だ。
中也でも森さんでも、織田作でもない、私なんだよ、天音
**********
「君を本当の意味で救ってあげられるのは、森さんでも中也でもない。・・・私だよ」
私がそう言った時に見せた怯えた顔はなかなか可愛かったなと彼女の頬に触れていた自身の手を眺めながら思い返す。
【部下になれ】という提案は震えた声ではあったけれどキッパリと拒否されてしまった。まぁ、とは云っても予想通りの返答ではあった。彼女の森さんへの信頼は厚いと知っていたし、何より彼女は私へあまり良い印象を抱いていないことにも気付いていた。
だとしてもだからなんだ、私が彼女の救世主となり得る存在であることには違いないだろう。そもそも気に食わないのがそんな存在である私に対する彼女の扱いがあまりにもぞんざいであることだ。森さんや中也には触れも触れさせることも出来ないくせに気付けば彼らの傍ばかりにいる。森さんに関しては秘書という名目があるからだろうけれど中也は完全に彼女の意思が働いているのが明白だ。私の傍にいる時は怯えた顔をして少しでも早くその場から去ろうとしているというのに。
「あぁ、気に食わない」
ギリっと奥歯を噛みながら執務机に頬杖をつく。中也が何かと彼女の世話を焼こうとしているのも知っている。精々足掻いてみればいいさ。いくら中也が如何様にして彼女の心を救った所で彼女の生まれ持った異能力は無くならない。仮に愛し合った所で一生触れ合うことは出来ないし彼女の抱える恐怖心だって中也には消せない。
先刻直接伝えた通り、彼女を本当に救ってあげられるのは私だ。無効化の異能力を持つ私にしか出来得ないことだ。それを彼女だって理解している。
そして、彼女を愛してあげられるのも私だけだ。
彼女の手を握りその体を抱き締めて口付けをして・・・そんな事が可能なのも紛れも無く私だ。
中也でも森さんでも、織田作でもない、私なんだよ、天音
7/7ページ