揃いも揃って愛を夢見る
「あの二人は・・・懲りずに喧嘩なんかして・・・」
「全くじゃ。主力の2人があれでは下の者に示しがつかぬではないか」
「首領、尾崎幹部、頭を抱えて一体どうされました?」
「あぁ、君か。見給え、太宰くんと中也くんがまた喧嘩しているんだよ」
「あら、本当ですね。随分と派手に・・・。なんだかここの所多い気がしますねぇ」
「小さな口喧嘩くらいなら可愛いものだが、殺気を含んだ本気の喧嘩となればまた厄介以外の何物でもない。中也が手を出しておらぬことがまだ救いではあるがのぅ」
「ふふ、そうですか?私には2人でじゃれている様で仲良しに見えますけれど」
「あの有様を見てそう言えるのは君くらいなものだよ。笑ってないで君からも彼らに注意してくれると助かるんだが」
「私から?御二人から言われた方が立場的にも宜しいのでは?太宰に至っては現幹部な訳ですし」
「いや、お主が言った方が断然効き目がある。あの2人とて男。好いた女子の言うことには逆らえまいよ」
「好いた女子?私が?そんなまさか。ただの口煩い姉貴分くらいにしか思われていませんよ、私は」
「もしや無自覚なのかな?あんなにも分かりやすく口説かれているのに?」
「口説かれて・・・?なんのことでしょうか?」
「お主・・・ちと鈍いにも程があるぞ。では1つ聞くが、あの2人のことをどう思う?」
「どうって・・・手のかかる可愛い弟、でしょうか。懐いてくれているようで嬉しい限りです」
「そうではなくてね、1人の男としてどう思うか聞いているんだよ」
「ふふ、面白いことを聞きますね首領。私とあの子達の間にそんな感情が芽生えるわけないじゃないですか」
「・・・ここまで来るとあの2人が哀れに思えてきたのぅ・・・」
「全くだ。脈無しもいい所だねぇ。罪な子だ」
「??」
「・・・のぅ、中也は背こそ低いがな、女の扱いには長けておるしなにより気遣いも出来て優しい。わっちが言うのもなんだが良い男じゃ。少し、そういう対象として見てやってはくれぬか?」
「それを言うなら太宰くんだって。女性の扱いはもちろん、知識も豊富だから話す話題は尽きないし、ああ見えて意外と一途な男だ。大事にしてくれる筈だよ」
「え、なんです?急に」
「あぁ、そうだ、この機会に太宰くんの補佐になってはどうかな?そうすれば彼の良さがよく分かるんじゃないか?」
「聞き捨てならぬな、鴎外殿。それでは中也が共に居る時間が減ってしまうではないか」
「もちろん、それが狙いだよ」
「あの・・・?」
「断固反対じゃ。この者には太宰よりも中也の方がお似合いじゃ」
「いーや!太宰くんの方が相応しいね」
「あの、御二人共・・・?」
「良いか?明日からは中也と共に過ごし、中也のことをよく知るのじゃ。さすれば中也の良さがよく分かるでの!」
「ちゅ、中也の・・・?」
「それは駄目だよ。首領命令だ。明日からは太宰くんの仕事の手伝いをしなさい。彼の作戦指揮ぶりを見ればきっと君の考えも変わるだろうからね!」
「だ、太宰の・・・?えと、どうすれば...?」
「良いからお主は中也のことを見とれ」
「いや、太宰くんを見てなさい、いいね?」
「えぇ・・・ど、どうすればいいのかしら...?」
「全くじゃ。主力の2人があれでは下の者に示しがつかぬではないか」
「首領、尾崎幹部、頭を抱えて一体どうされました?」
「あぁ、君か。見給え、太宰くんと中也くんがまた喧嘩しているんだよ」
「あら、本当ですね。随分と派手に・・・。なんだかここの所多い気がしますねぇ」
「小さな口喧嘩くらいなら可愛いものだが、殺気を含んだ本気の喧嘩となればまた厄介以外の何物でもない。中也が手を出しておらぬことがまだ救いではあるがのぅ」
「ふふ、そうですか?私には2人でじゃれている様で仲良しに見えますけれど」
「あの有様を見てそう言えるのは君くらいなものだよ。笑ってないで君からも彼らに注意してくれると助かるんだが」
「私から?御二人から言われた方が立場的にも宜しいのでは?太宰に至っては現幹部な訳ですし」
「いや、お主が言った方が断然効き目がある。あの2人とて男。好いた女子の言うことには逆らえまいよ」
「好いた女子?私が?そんなまさか。ただの口煩い姉貴分くらいにしか思われていませんよ、私は」
「もしや無自覚なのかな?あんなにも分かりやすく口説かれているのに?」
「口説かれて・・・?なんのことでしょうか?」
「お主・・・ちと鈍いにも程があるぞ。では1つ聞くが、あの2人のことをどう思う?」
「どうって・・・手のかかる可愛い弟、でしょうか。懐いてくれているようで嬉しい限りです」
「そうではなくてね、1人の男としてどう思うか聞いているんだよ」
「ふふ、面白いことを聞きますね首領。私とあの子達の間にそんな感情が芽生えるわけないじゃないですか」
「・・・ここまで来るとあの2人が哀れに思えてきたのぅ・・・」
「全くだ。脈無しもいい所だねぇ。罪な子だ」
「??」
「・・・のぅ、中也は背こそ低いがな、女の扱いには長けておるしなにより気遣いも出来て優しい。わっちが言うのもなんだが良い男じゃ。少し、そういう対象として見てやってはくれぬか?」
「それを言うなら太宰くんだって。女性の扱いはもちろん、知識も豊富だから話す話題は尽きないし、ああ見えて意外と一途な男だ。大事にしてくれる筈だよ」
「え、なんです?急に」
「あぁ、そうだ、この機会に太宰くんの補佐になってはどうかな?そうすれば彼の良さがよく分かるんじゃないか?」
「聞き捨てならぬな、鴎外殿。それでは中也が共に居る時間が減ってしまうではないか」
「もちろん、それが狙いだよ」
「あの・・・?」
「断固反対じゃ。この者には太宰よりも中也の方がお似合いじゃ」
「いーや!太宰くんの方が相応しいね」
「あの、御二人共・・・?」
「良いか?明日からは中也と共に過ごし、中也のことをよく知るのじゃ。さすれば中也の良さがよく分かるでの!」
「ちゅ、中也の・・・?」
「それは駄目だよ。首領命令だ。明日からは太宰くんの仕事の手伝いをしなさい。彼の作戦指揮ぶりを見ればきっと君の考えも変わるだろうからね!」
「だ、太宰の・・・?えと、どうすれば...?」
「良いからお主は中也のことを見とれ」
「いや、太宰くんを見てなさい、いいね?」
「えぇ・・・ど、どうすればいいのかしら...?」