呪術短編
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今日は恋人である悟とデートの日。任務や教師として日々忙しくしている悟とは頻繁にデートするどころか普通に会う機会も少ない。だから久しぶりにデートの約束をした今日はいつも以上に張り切って支度をした。普段は無造作に束ねている髪を緩く巻いてメイクもしっかりして、服は今日の為に買った清楚なワンピースを着た。余裕を持って準備を始めたのに時計を見たら出なければいけない時間はとうに過ぎてしまっていた。
少し遅れながらも待ち合わせ場所に到着し周りを見渡すと人混みの中でも一際目立つ長身が見えた。悟だ。
悪戯心が湧き、駄目元で驚かせてみたくなった私は悟の背後に回った時に違和感に気付いた。誰かと話している・・・?悟の隣に私の知らない女性が立っていた。その人は茶色がかった長い髪を綺麗に巻き化粧もバッチリしていて今流行りの服を着こなす、同性の私から見てもとても綺麗な人。一体2人で何を話しているのかそっと聞き耳を立ててみる。
「近くに良いカフェがあるんで行きませんか?」
一言聞いてすぐに分かった。所謂逆ナンだ。そうだよね、悟は恋人としての贔屓目を抜きにしてもカッコイイからこういうことがあっても何ら不思議じゃない。
でも大丈夫、今日は私とデートの約束をしてるんだからすぐに断ってくれる・・・ハズ。
「へぇ、因みに何がおすすめなの?」
なんで・・・?悟の返答の言葉に手をぎゅっと握りしめた。そんな返答じゃまるで乗り気みたいじゃない!
「そこのお店、内装の雰囲気も良くって!デザートが特に美味しいんですよ〜!」
「いいね、僕甘いもの大好き」
「そうなんですか!?なら余計に気に入ると思いますよ〜!今の時期だと苺フェアをやってますし!」
「苺ね。パフェとかそういうやつ?」
「そうですそうです!パンケーキとかアイスもありますよ!」
「成程。種類も色々あるみたいで尚更良いね。場所は?何処にあるの?」
楽しそうに笑顔まで浮かべて女性と話す姿に胸がズキズキと痛む。しかもその2人の姿が美男美女同士とてもお似合いに見えてしまって・・・。今日は私も普段よりはマトモな格好をして来てはいるけれどとてもじゃないけどあの女性には及ばない。
・・・帰ろう。何だか泣きたくなってきてしまった。幸い悟はまだ私が居ることに気付いていないみたいだから今の内に帰ってしまおう。後で悟から連絡が来たら体調が悪くなったということにしてしまえばいい。
そう決めて踵を返した瞬間、誰かに右腕を掴まれた。
「だってさ。ねぇ、今日のランチそこにしない?」
掴んでいたのは悟だった。驚きに目を見開くと悟の隣に立つ女性もまた私と同じように驚いた顔をしていた。そんな私達の様子などお構い無しに悟は言葉を続ける。
「少しは聞こえてたでしょ?この人が良いカフェがあるって教えてくれたんだよ。デザートが美味しいらしくてね、しかも今は苺フェアをやってるんだって。お前苺好きだろ?」
「う、うん。好き、だけど」
「なら今日のランチはそこで決まりね。っていうかお前来るの遅いよ。僕待ちくたびれちゃった」
「ご、ごめん!」
「ちょ、ちょっと待ってください!」
驚きで固まっていた女性が制止の声を上げた。
「なに、まだ居たの?君」
「そ、そのカフェは私が貴方に教えて・・・!」
「うん、確かに君から教えて貰ったけどそれが?」
「っ!わ、私と一緒に行きましょうって意味でっ!」
「は?僕、君なんかと一緒に行くとか一言でも言った?言ってないよね?都合良く解釈しないでくれないかな」
さっき話していた時とは真逆の無表情で淡々とした声で返した悟の言葉に女性は思わず口を噤んだ。さっきまでの会話なら女性が一緒に行ってくれると勘違いしてしまっても無理も無いことだ。事実、私だってそう思った。
「良い店を教えてくれてありがとう。じゃあ僕らは行くから。・・・さ、行こっか」
まだ呆然としている女性を興味無さげに一瞥した悟は私の肩を抱いてそのまま歩き出した。女性に対する罪悪感が襲ったけれどチラリと見た悟の顔は嬉しそうに笑っていて。私が悟の特別な存在だと不謹慎ながら自惚れてしまう。
「あの言い方は無いと思う。思わせぶりなことを言った悟にも責任があるんだから」
「え〜僕だって最初は適当にあしらおうと思ったんだけど誰かさんが待っててもなかなか来ないし、挙句の果てには声も掛けずに帰ろうとなんてするから僕だって悲しかったんだよ?」
「うっ・・・だってあの人、凄く綺麗で悟とお似合いだなぁって思っちゃって・・・」
私の言葉にピタッと足を止めた悟ははぁ〜と大きく溜息を吐いた。
「馬鹿でしょ、お前」
「え?」
「あんな誰彼構わず狙ったあからさまなお洒落よりお前のその僕の為にしてくれたお洒落の方が何百倍も良いに決まってるでしょ。今日のその服、よく似合ってる、可愛いよ」
「ほ、ほんとに?嬉しい・・・ありがとう、悟」
額を指で軽く小突かれた後、頬を撫でながら言われた言葉に嬉しくて顔が緩んだ。そんな私を見て悟も優しく微笑む。それはさっき女性と話していた時とは全く違う顔。なんだ、不安になることなんて何にも無かったんだね。
「それじゃあ、待たせた罰として僕にパフェ食べさせてね。勿論あーんってして」
「えぇ〜?恥ずかしいよ、注目されそうだし」
「分かってないなぁ。お前が恥ずかしがりながらやるから尚更良いんだよ」
少し遅れながらも待ち合わせ場所に到着し周りを見渡すと人混みの中でも一際目立つ長身が見えた。悟だ。
悪戯心が湧き、駄目元で驚かせてみたくなった私は悟の背後に回った時に違和感に気付いた。誰かと話している・・・?悟の隣に私の知らない女性が立っていた。その人は茶色がかった長い髪を綺麗に巻き化粧もバッチリしていて今流行りの服を着こなす、同性の私から見てもとても綺麗な人。一体2人で何を話しているのかそっと聞き耳を立ててみる。
「近くに良いカフェがあるんで行きませんか?」
一言聞いてすぐに分かった。所謂逆ナンだ。そうだよね、悟は恋人としての贔屓目を抜きにしてもカッコイイからこういうことがあっても何ら不思議じゃない。
でも大丈夫、今日は私とデートの約束をしてるんだからすぐに断ってくれる・・・ハズ。
「へぇ、因みに何がおすすめなの?」
なんで・・・?悟の返答の言葉に手をぎゅっと握りしめた。そんな返答じゃまるで乗り気みたいじゃない!
「そこのお店、内装の雰囲気も良くって!デザートが特に美味しいんですよ〜!」
「いいね、僕甘いもの大好き」
「そうなんですか!?なら余計に気に入ると思いますよ〜!今の時期だと苺フェアをやってますし!」
「苺ね。パフェとかそういうやつ?」
「そうですそうです!パンケーキとかアイスもありますよ!」
「成程。種類も色々あるみたいで尚更良いね。場所は?何処にあるの?」
楽しそうに笑顔まで浮かべて女性と話す姿に胸がズキズキと痛む。しかもその2人の姿が美男美女同士とてもお似合いに見えてしまって・・・。今日は私も普段よりはマトモな格好をして来てはいるけれどとてもじゃないけどあの女性には及ばない。
・・・帰ろう。何だか泣きたくなってきてしまった。幸い悟はまだ私が居ることに気付いていないみたいだから今の内に帰ってしまおう。後で悟から連絡が来たら体調が悪くなったということにしてしまえばいい。
そう決めて踵を返した瞬間、誰かに右腕を掴まれた。
「だってさ。ねぇ、今日のランチそこにしない?」
掴んでいたのは悟だった。驚きに目を見開くと悟の隣に立つ女性もまた私と同じように驚いた顔をしていた。そんな私達の様子などお構い無しに悟は言葉を続ける。
「少しは聞こえてたでしょ?この人が良いカフェがあるって教えてくれたんだよ。デザートが美味しいらしくてね、しかも今は苺フェアをやってるんだって。お前苺好きだろ?」
「う、うん。好き、だけど」
「なら今日のランチはそこで決まりね。っていうかお前来るの遅いよ。僕待ちくたびれちゃった」
「ご、ごめん!」
「ちょ、ちょっと待ってください!」
驚きで固まっていた女性が制止の声を上げた。
「なに、まだ居たの?君」
「そ、そのカフェは私が貴方に教えて・・・!」
「うん、確かに君から教えて貰ったけどそれが?」
「っ!わ、私と一緒に行きましょうって意味でっ!」
「は?僕、君なんかと一緒に行くとか一言でも言った?言ってないよね?都合良く解釈しないでくれないかな」
さっき話していた時とは真逆の無表情で淡々とした声で返した悟の言葉に女性は思わず口を噤んだ。さっきまでの会話なら女性が一緒に行ってくれると勘違いしてしまっても無理も無いことだ。事実、私だってそう思った。
「良い店を教えてくれてありがとう。じゃあ僕らは行くから。・・・さ、行こっか」
まだ呆然としている女性を興味無さげに一瞥した悟は私の肩を抱いてそのまま歩き出した。女性に対する罪悪感が襲ったけれどチラリと見た悟の顔は嬉しそうに笑っていて。私が悟の特別な存在だと不謹慎ながら自惚れてしまう。
「あの言い方は無いと思う。思わせぶりなことを言った悟にも責任があるんだから」
「え〜僕だって最初は適当にあしらおうと思ったんだけど誰かさんが待っててもなかなか来ないし、挙句の果てには声も掛けずに帰ろうとなんてするから僕だって悲しかったんだよ?」
「うっ・・・だってあの人、凄く綺麗で悟とお似合いだなぁって思っちゃって・・・」
私の言葉にピタッと足を止めた悟ははぁ〜と大きく溜息を吐いた。
「馬鹿でしょ、お前」
「え?」
「あんな誰彼構わず狙ったあからさまなお洒落よりお前のその僕の為にしてくれたお洒落の方が何百倍も良いに決まってるでしょ。今日のその服、よく似合ってる、可愛いよ」
「ほ、ほんとに?嬉しい・・・ありがとう、悟」
額を指で軽く小突かれた後、頬を撫でながら言われた言葉に嬉しくて顔が緩んだ。そんな私を見て悟も優しく微笑む。それはさっき女性と話していた時とは全く違う顔。なんだ、不安になることなんて何にも無かったんだね。
「それじゃあ、待たせた罰として僕にパフェ食べさせてね。勿論あーんってして」
「えぇ〜?恥ずかしいよ、注目されそうだし」
「分かってないなぁ。お前が恥ずかしがりながらやるから尚更良いんだよ」