呪術短編
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「そんな怖い顔しないでよ」
睨みつける私に目の前に立ち塞がる男は顔は笑ったまま態とらしく肩を窄めてみせた。
「させてるのは誰ですか」
「間違いなく僕だろうね」
睨みつける私なんて気にも留めずに一体何が楽しいのかケラケラと笑っている。あぁ、不愉快だ。何故この人はいつもいつも私にちょっかいを掛けてくるのか全くもって理解出来ない。口で返せば更なる軽口であしらわれ、無理矢理逃げようとすれば先回りされ。どうやっても力の差が歴然すぎて対処の仕様がない。
「ねぇ、せっかくだし僕とゲームしようよ」
「嫌だと言ってもやるんでしょう、どうせ」
「勿論。察しが良くて助かるよ。なぁに、ルールは至って簡単だよ。今から20分間僕から逃げるだけのゲームだ」
「それのっ、何処が簡単なんですかっ!」
この人は何を言っているのだろう?
呪術師最強と云われる五条さんと術式も持っていない私とではそんなもの勝負になる訳がない。あっという間に追いつかれて捕まる未来しか見えない。
「安心しなよ。僕はこのゲームの最中、一切の術式を使わない。逃げる範囲に制限も掛けないから高専の外に出たって構わないよ。あ、勿論お前に発信機を付けたりもないからね。どう?弱いお前に有利すぎるくらいのハンデだと思うけど?」
「・・・貴方のことです。ゲームというからには何か目的があるんでしょう」
「ほんと理解が早いね。もし僕が負けたら今後二度とお前に近付かないと約束するよ。その代わりお前が負けたら・・・今後僕の言うことを聞くこと」
な
あぁほらやっぱり最悪の交換条件を提示してきた。それでもこれはチャンスでもある。術式も使わず逃げる範囲に決まりもない。そして時間はたったの20分。決して不可能じゃない。この人の言う通り寧ろ私に最大限有利な条件だ。
これに勝てば今後の心身の安寧が保証される。さすがにこの人も約束をそう簡単に破りはしないだろうし。やろう。私の全力でこの人から逃げ切ってやる。
「・・・理解してるか分からないから言うけど、このゲームに僕が勝ったらお前のことを堂々と好きに出来る口実を与えるってことだからね」
決意した私を嘲笑うかのように聞こえた声は普段より少し低く威圧的で。恐怖からなのか体がゾクリと震えた。もし捕まったら、この人は私に何をするのだろう。いや駄目だ。考えるな。呑まれてしまう。
「それじゃあ始めるよ。お前は先に逃げてて構わないよ。僕は5分後に動き出すからそこから20分間スタートだ。すぐ終わっちゃったらつまらないからね」
だから上手く逃げろよ、と笑う声が走り出した私の背後から聞こえた。
睨みつける私に目の前に立ち塞がる男は顔は笑ったまま態とらしく肩を窄めてみせた。
「させてるのは誰ですか」
「間違いなく僕だろうね」
睨みつける私なんて気にも留めずに一体何が楽しいのかケラケラと笑っている。あぁ、不愉快だ。何故この人はいつもいつも私にちょっかいを掛けてくるのか全くもって理解出来ない。口で返せば更なる軽口であしらわれ、無理矢理逃げようとすれば先回りされ。どうやっても力の差が歴然すぎて対処の仕様がない。
「ねぇ、せっかくだし僕とゲームしようよ」
「嫌だと言ってもやるんでしょう、どうせ」
「勿論。察しが良くて助かるよ。なぁに、ルールは至って簡単だよ。今から20分間僕から逃げるだけのゲームだ」
「それのっ、何処が簡単なんですかっ!」
この人は何を言っているのだろう?
呪術師最強と云われる五条さんと術式も持っていない私とではそんなもの勝負になる訳がない。あっという間に追いつかれて捕まる未来しか見えない。
「安心しなよ。僕はこのゲームの最中、一切の術式を使わない。逃げる範囲に制限も掛けないから高専の外に出たって構わないよ。あ、勿論お前に発信機を付けたりもないからね。どう?弱いお前に有利すぎるくらいのハンデだと思うけど?」
「・・・貴方のことです。ゲームというからには何か目的があるんでしょう」
「ほんと理解が早いね。もし僕が負けたら今後二度とお前に近付かないと約束するよ。その代わりお前が負けたら・・・今後僕の言うことを聞くこと」
な
あぁほらやっぱり最悪の交換条件を提示してきた。それでもこれはチャンスでもある。術式も使わず逃げる範囲に決まりもない。そして時間はたったの20分。決して不可能じゃない。この人の言う通り寧ろ私に最大限有利な条件だ。
これに勝てば今後の心身の安寧が保証される。さすがにこの人も約束をそう簡単に破りはしないだろうし。やろう。私の全力でこの人から逃げ切ってやる。
「・・・理解してるか分からないから言うけど、このゲームに僕が勝ったらお前のことを堂々と好きに出来る口実を与えるってことだからね」
決意した私を嘲笑うかのように聞こえた声は普段より少し低く威圧的で。恐怖からなのか体がゾクリと震えた。もし捕まったら、この人は私に何をするのだろう。いや駄目だ。考えるな。呑まれてしまう。
「それじゃあ始めるよ。お前は先に逃げてて構わないよ。僕は5分後に動き出すからそこから20分間スタートだ。すぐ終わっちゃったらつまらないからね」
だから上手く逃げろよ、と笑う声が走り出した私の背後から聞こえた。