呪術短編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
鼻を塞ぎたくなる程の強い血の匂いと荒い息遣いが聞こえる。目の前で血に染まった腹部を抑えて倒れている先輩の顔は血の気が引いて真っ白で、どう見たってもう助からない。
「なんでですか、」
先輩は呪霊の攻撃から俺を庇った。突然のことだったからロクに防御だって出来なかったんだろう。先輩はマトモにその攻撃を受けた。
「なんで、俺を庇ったんですか。先輩は俺より弱いのに。守るなら俺だろ。俺が先輩を守るべきだ」
声が震えて息が荒くなる。心臓がドクドクとまるで警鐘のように強く脈打っている。煩い、先輩の声が聞こえないだろ、鳴りやめよ。
「私は、伏黒くんの、先輩だもの。守るのは当たり前、でしょ」
「っ!そんなの関係ない!それに俺は男です!先輩より頑丈だし、態々守ってもらわなくたってっ!」
「それでも、私は伏黒くんを、守りたいよ。大事な、後輩なんだか、ら」
息も絶え絶えになりながらも先輩は笑う。普段と変わらない優しい顔で笑う。なんで、なんでこんな善人がこんな目に遭うんだよ。
「言ってる意味分かんねぇよ。分かりたくもねぇ」
「・・・ごめんね」
涙が頬をつたい落ちる。勝手なこと言うなよ。俺だって、俺だって先輩、アンタを守りたかったのに。
「なんでですか、」
先輩は呪霊の攻撃から俺を庇った。突然のことだったからロクに防御だって出来なかったんだろう。先輩はマトモにその攻撃を受けた。
「なんで、俺を庇ったんですか。先輩は俺より弱いのに。守るなら俺だろ。俺が先輩を守るべきだ」
声が震えて息が荒くなる。心臓がドクドクとまるで警鐘のように強く脈打っている。煩い、先輩の声が聞こえないだろ、鳴りやめよ。
「私は、伏黒くんの、先輩だもの。守るのは当たり前、でしょ」
「っ!そんなの関係ない!それに俺は男です!先輩より頑丈だし、態々守ってもらわなくたってっ!」
「それでも、私は伏黒くんを、守りたいよ。大事な、後輩なんだか、ら」
息も絶え絶えになりながらも先輩は笑う。普段と変わらない優しい顔で笑う。なんで、なんでこんな善人がこんな目に遭うんだよ。
「言ってる意味分かんねぇよ。分かりたくもねぇ」
「・・・ごめんね」
涙が頬をつたい落ちる。勝手なこと言うなよ。俺だって、俺だって先輩、アンタを守りたかったのに。