切り裂きジャックと魔女のクロエ
「……ん。」
数日後、ジャックは自分の家で目が覚めた。最近はソファーで寝ているが、今回はベッドで寝ていたようだった。
「…ふぁあっ、えらい長く寝てた気がするな…。」
「そうよ、三日ぐらい寝てたんじゃない?あたしの情報が間違ってて、本当は死んでるんじゃないかと思ってたところよ。」
クロエはひょこっとジャックの前に顔を出した。
「おはよう、切り裂きジャック。」
「……うわぁああっ!!」
ジャックは驚いて思わず叫んだ。
「ててて、テメェ何勝手に入ってきてんだ!?」
「失礼ね!ここまで雨の中運んで手当してあげたの誰だと思ってるのよ!?お陰で風邪ひきかけたわ!!」
「知るか!」
ジャックはぎりっとクロエを睨んだが、ふと左腕に感覚がないのに気がついた。見てみると左肩に包帯が巻かれており、あの真っ黒な腕は無かった。
「なんだ……あの気味悪い腕ねぇじゃねぇか。やっぱり夢だったんだな~。」
ジャックがほっとしていると、クロエは溜め息をついた。
「そんなわけないじゃない。あれは傷口を塞げば出てこないのよ。」
「はぁ!?なんだその出し入れ可能機能は!!」
「あれは元々影みたいなもので、あなたの罪を形にしてるの。あなたは左利きで、ナイフでいつも人を殺していた…だから左腕があんな風になって、指は鋭い刃物のようになってしまったの。」
クロエはベッドに座ってジャックを見た。
「影は傷口からずっと出続けてる状態だから、そこを塞げば腕も無くなるのよ。」
「ほぅ……あれが俺の罪の形ねぇ。」
ジャックは少し体を起こし、枕に凭れた。
「まぁ気味は悪いけど、殺人鬼としてはカッコイイじゃない?しかも呪いをかけた男を殺す有力な武器にもなるし。」
「…確かに、『切り裂きジャック』としては似合ったもんだな。」
ジャックはふっと笑い、左肩に触れた。
「しかし利き手がなかったら、えらい不便になるなぁ…。」
「まぁ、そこはあたしがサポートしてあげるわよ。」
「は?テメェいつまで居座る気だよ!」
「何言ってんのよ、あの男を殺さなきゃあなたもいつまでもそのままなのよ?あたしはこんな姿なんだから、あなたがやらなきゃどうしようもないでしょ?」
「っ~!」
ジャックは複雑な気持ちになったが、このまま不便な生活をするのも嫌で、何より自分の存在が忘れられるのも嫌だったので、仕方なくクロエと協力することにした。
「とは言っても、あたしはあれこれ指図されるのは御免だから、指示はあたしがするわね?」
「はぁっ!?テメェ人を強引に巻き込んで人の家に居座る挙句、命令するってか!?何様のつもりだこの野郎!!」
「強引に巻き込んではいないわよ!元々あなたもあいつに狙われてたのよ!」
クロエはムスッとしながら言った。
「あいつは罪を犯し続ける者ばかりを狙ってこうやって呪いをかけるのよ。だからあなたは絶対に狙われると思ってたのよ。」
「ふーん、どうやって俺を知ったかは知らねぇが、よくそこまで予知できるな。」
「そりゃそうよ、これでも魔女なんだもの。一応占いとかも出来るんだから。」
「…まさか、その占いで俺を見つけたんじゃないだろうな?」
ジャックがじろりとクロエを睨むと、クロエはさっと顔を背けた。
「テメェ何も努力せずに俺が切り裂きジャックだとわかったのかよ!?マジでふざけんなよテメェ!切り裂きジャックなめんなよ!!」
「いいじゃないのよ!あたしは動くの嫌なの!!」
「餓鬼か!!」
「今はそうよ!!」
二人はそのまま暫く喧嘩をし、睨み合っていた。
数日後、ジャックは自分の家で目が覚めた。最近はソファーで寝ているが、今回はベッドで寝ていたようだった。
「…ふぁあっ、えらい長く寝てた気がするな…。」
「そうよ、三日ぐらい寝てたんじゃない?あたしの情報が間違ってて、本当は死んでるんじゃないかと思ってたところよ。」
クロエはひょこっとジャックの前に顔を出した。
「おはよう、切り裂きジャック。」
「……うわぁああっ!!」
ジャックは驚いて思わず叫んだ。
「ててて、テメェ何勝手に入ってきてんだ!?」
「失礼ね!ここまで雨の中運んで手当してあげたの誰だと思ってるのよ!?お陰で風邪ひきかけたわ!!」
「知るか!」
ジャックはぎりっとクロエを睨んだが、ふと左腕に感覚がないのに気がついた。見てみると左肩に包帯が巻かれており、あの真っ黒な腕は無かった。
「なんだ……あの気味悪い腕ねぇじゃねぇか。やっぱり夢だったんだな~。」
ジャックがほっとしていると、クロエは溜め息をついた。
「そんなわけないじゃない。あれは傷口を塞げば出てこないのよ。」
「はぁ!?なんだその出し入れ可能機能は!!」
「あれは元々影みたいなもので、あなたの罪を形にしてるの。あなたは左利きで、ナイフでいつも人を殺していた…だから左腕があんな風になって、指は鋭い刃物のようになってしまったの。」
クロエはベッドに座ってジャックを見た。
「影は傷口からずっと出続けてる状態だから、そこを塞げば腕も無くなるのよ。」
「ほぅ……あれが俺の罪の形ねぇ。」
ジャックは少し体を起こし、枕に凭れた。
「まぁ気味は悪いけど、殺人鬼としてはカッコイイじゃない?しかも呪いをかけた男を殺す有力な武器にもなるし。」
「…確かに、『切り裂きジャック』としては似合ったもんだな。」
ジャックはふっと笑い、左肩に触れた。
「しかし利き手がなかったら、えらい不便になるなぁ…。」
「まぁ、そこはあたしがサポートしてあげるわよ。」
「は?テメェいつまで居座る気だよ!」
「何言ってんのよ、あの男を殺さなきゃあなたもいつまでもそのままなのよ?あたしはこんな姿なんだから、あなたがやらなきゃどうしようもないでしょ?」
「っ~!」
ジャックは複雑な気持ちになったが、このまま不便な生活をするのも嫌で、何より自分の存在が忘れられるのも嫌だったので、仕方なくクロエと協力することにした。
「とは言っても、あたしはあれこれ指図されるのは御免だから、指示はあたしがするわね?」
「はぁっ!?テメェ人を強引に巻き込んで人の家に居座る挙句、命令するってか!?何様のつもりだこの野郎!!」
「強引に巻き込んではいないわよ!元々あなたもあいつに狙われてたのよ!」
クロエはムスッとしながら言った。
「あいつは罪を犯し続ける者ばかりを狙ってこうやって呪いをかけるのよ。だからあなたは絶対に狙われると思ってたのよ。」
「ふーん、どうやって俺を知ったかは知らねぇが、よくそこまで予知できるな。」
「そりゃそうよ、これでも魔女なんだもの。一応占いとかも出来るんだから。」
「…まさか、その占いで俺を見つけたんじゃないだろうな?」
ジャックがじろりとクロエを睨むと、クロエはさっと顔を背けた。
「テメェ何も努力せずに俺が切り裂きジャックだとわかったのかよ!?マジでふざけんなよテメェ!切り裂きジャックなめんなよ!!」
「いいじゃないのよ!あたしは動くの嫌なの!!」
「餓鬼か!!」
「今はそうよ!!」
二人はそのまま暫く喧嘩をし、睨み合っていた。
