切り裂きジャックと魔女のクロエ
ー町の中ー
「とは言って出てきたものの、俺何も情報ねぇじゃん。」
ジャックは途方に暮れながら嵐の中をさ迷った。
「大体そんな奴普通に歩いてるとは思えねぇし、まず普通の人間でもこんな嵐の中出歩かねぇだろ。何やってんだ俺は。」
そういってジャックは諦めて来た道を戻ろうとした。すると、大通りで一人の男が普通に傘をさして歩いているのを見つけた。
「…いたし。」
ジャックは建物の隙間に隠れながらその男を見た。
「何でいるんだよ…変な奴だな。」
ジャックはじっと見つめていると、何故かその男がクロエの言っていた男と同一人物のような気がしてきた。
(なんだ…この感覚。俺の直感が、あいつだと言ってるみてぇだ。)
ジャックは瞳を細め、腰に巻いてる布で隠しているナイフを手に取った。
「…一か八か、やってやるか…!」
ジャックは建物の隙間から飛び出し、音も立てず風のように素早く走った。
「……?」
男が視線を感じ、振り返ると同時に、ジャックはナイフを男の額に振り下ろした。
(仕留めた…!!)
ジャックは男の額にナイフが刺さるとにやりと笑ったが、何故か急に視界が揺らいだ。
「…あ?」
そのままジャックの体は力が入らなくなり、その場に倒れ込んでしまった。そして、利き手である左手に違和感を感じた。
「…左手、動かねぇ…?体中…いてぇし、どうなって……。」
ジャックは朦朧とする意識の中、何とかその違和感の正体を暴こうと首を動かした。しかし、そこには血だまりしかなく、左手どころか左腕全てが無かった。そしてその左腕は、遠くに転がっていた。
「な……っ!?」
ジャックは目を見開いて驚き、血の気が引いた。
「な、んで……。」
「やぁ、君から来てくれるなんて…嬉しいよ。」
すると男がナイフを自分で抜きながら、ジャックに歩み寄ってきた。
「っ!?な、何で生きて…!?」
「さぁ、何でだろう?それより君は自分の体を心配した方がいいんじゃない?こんなに八つ裂きにされて、さぞかし痛いだろうね。」
男は全身切りつけられているジャックの体を見て、優しく微笑んだ。ジャックは何が起こったのか全く理解出来ず、声も出なかった。
「……っ。」
「君に殺された人たちも、こんな風に殺されたんだね…。その若さで一体何人殺したのかな?」
男はジャックの顔の横でしがみこみ、ジャックの頭を撫でた。ジャックは歯軋りしながら男を睨みつけた。
「…これが君の定めだよ、切り裂きジャック。」
「っ!」
(こいつ、やっぱりあの女が言ってた…!!)
ジャックは必死に体を動かそうとしたが、最早痛みさえ感じず、どうすることも出来なかった。
「…俺は…俺はまだ、死ね、ねぇんだ…っ!」
「そっか…君はまだ抗うつもりだね。なら、君にもチャンスをあげなきゃね。」
男は微笑むと、そっと手をジャックの目に被せた。するとジャックは急に意識が遠のいだ。
「う…っ。」
ジャックはわけもわからぬまま、抗う間もなく意識を手放した。
「…君の罪は重すぎる。『切り裂きジャック』、その大罪の中でさえ、君の生きる意味…本当の姿は無かった。なら、本当の君は一体どこにあるんだろうね?」
男はそう呟くと、まるで煙のように姿を消した。
「とは言って出てきたものの、俺何も情報ねぇじゃん。」
ジャックは途方に暮れながら嵐の中をさ迷った。
「大体そんな奴普通に歩いてるとは思えねぇし、まず普通の人間でもこんな嵐の中出歩かねぇだろ。何やってんだ俺は。」
そういってジャックは諦めて来た道を戻ろうとした。すると、大通りで一人の男が普通に傘をさして歩いているのを見つけた。
「…いたし。」
ジャックは建物の隙間に隠れながらその男を見た。
「何でいるんだよ…変な奴だな。」
ジャックはじっと見つめていると、何故かその男がクロエの言っていた男と同一人物のような気がしてきた。
(なんだ…この感覚。俺の直感が、あいつだと言ってるみてぇだ。)
ジャックは瞳を細め、腰に巻いてる布で隠しているナイフを手に取った。
「…一か八か、やってやるか…!」
ジャックは建物の隙間から飛び出し、音も立てず風のように素早く走った。
「……?」
男が視線を感じ、振り返ると同時に、ジャックはナイフを男の額に振り下ろした。
(仕留めた…!!)
ジャックは男の額にナイフが刺さるとにやりと笑ったが、何故か急に視界が揺らいだ。
「…あ?」
そのままジャックの体は力が入らなくなり、その場に倒れ込んでしまった。そして、利き手である左手に違和感を感じた。
「…左手、動かねぇ…?体中…いてぇし、どうなって……。」
ジャックは朦朧とする意識の中、何とかその違和感の正体を暴こうと首を動かした。しかし、そこには血だまりしかなく、左手どころか左腕全てが無かった。そしてその左腕は、遠くに転がっていた。
「な……っ!?」
ジャックは目を見開いて驚き、血の気が引いた。
「な、んで……。」
「やぁ、君から来てくれるなんて…嬉しいよ。」
すると男がナイフを自分で抜きながら、ジャックに歩み寄ってきた。
「っ!?な、何で生きて…!?」
「さぁ、何でだろう?それより君は自分の体を心配した方がいいんじゃない?こんなに八つ裂きにされて、さぞかし痛いだろうね。」
男は全身切りつけられているジャックの体を見て、優しく微笑んだ。ジャックは何が起こったのか全く理解出来ず、声も出なかった。
「……っ。」
「君に殺された人たちも、こんな風に殺されたんだね…。その若さで一体何人殺したのかな?」
男はジャックの顔の横でしがみこみ、ジャックの頭を撫でた。ジャックは歯軋りしながら男を睨みつけた。
「…これが君の定めだよ、切り裂きジャック。」
「っ!」
(こいつ、やっぱりあの女が言ってた…!!)
ジャックは必死に体を動かそうとしたが、最早痛みさえ感じず、どうすることも出来なかった。
「…俺は…俺はまだ、死ね、ねぇんだ…っ!」
「そっか…君はまだ抗うつもりだね。なら、君にもチャンスをあげなきゃね。」
男は微笑むと、そっと手をジャックの目に被せた。するとジャックは急に意識が遠のいだ。
「う…っ。」
ジャックはわけもわからぬまま、抗う間もなく意識を手放した。
「…君の罪は重すぎる。『切り裂きジャック』、その大罪の中でさえ、君の生きる意味…本当の姿は無かった。なら、本当の君は一体どこにあるんだろうね?」
男はそう呟くと、まるで煙のように姿を消した。
