新たな脅威
ーその頃ー
一方、クロエは傷を押さえながら必死にロニーを探し回った。ジャックにただならぬ事が起きるのではという考えが頭をよぎり、気が気でなかった。
「ロニー……どこなの、ロニー…っ!!」
「クロエちゃん!?」
クロエが必死に叫ぶと、道の曲がり角からロニーが走ってきた。相当探し回っていたのか、大分息が切れていた。
「ロニー…!!」
「よかった…すごく心配したんだから!!どうしたの、その怪我は!?」
ロニーはクロエに駆け寄り、傷をハンカチで押さえた。
「変な二人組に捕まって…ジャックに挑発するためにやられたの…。ロニー、ジャックが危ないの…何故かすごい嫌な予感がするのよ…!」
クロエはロニーの腕を掴み、必死に訴えかけた。ロニーはクロエの手に触れながら頷いた。
「それはあたしも一緒よ。何故か胸騒ぎがしていたの…でも今あたし達が行っても返り討ちにされるはずだわ。取り敢えずジュニちゃんを信じて、手当をしながら策を練りましょう。大丈夫…あなたが死なない限り、ジュニちゃんは生きている。そうでしょ?」
「……そうね。今はジャックを、信じるわ…。」
クロエは渋々頷き、ロニーの言うことに従うことにした。ロニーは微笑み、そっとクロエを抱えた。
「さ、もう雨が降ってきたわ。あの化け物が出る前に……、」
ロニーが言い終わる前に、例の化け物が地面からゆらりと現れ始め、ロニーとクロエの周りを取り囲んだ。
「っ!言ったそばから…!!」
ロニーは歯軋りをし、クロエをぎゅっと抱きしめた。
「こんな状況じゃ、戦っても埒が明かないわ…クロエちゃん、しっかり捕まってて。」
「ロニー……。」
クロエは心配そうにロニーを見つめながら、しっかりとしがみついた。化け物達が一斉に二人に襲い掛かると、ロニーはタイミングを見計らって僅かな隙間から逃げ出した。
「くっ……!」
ロニーは僅かに頬が切れたが、構わず安全な場所へ走った。しかし、一本道になった所で、正面にも化け物達が現れた。先程の化け物達もすぐに二人に追いつき、挟み撃ち状態になってしまった。
「……逃げ場が無いわ…っ。」
ロニーは焦りの表情を見せながら、壁際に後退りをした。化け物達は二人を追い詰めるようにジリジリと近付き、一斉に襲いかかった。
「っ……ジョーカー……っ!!」
ロニーは庇うようにクロエを抱きしめ、ぎゅっと目をつぶってそう呟いた。
「……レディーに手を出すなんて、なってないよ?君達!」
するとクロエにとって聞き覚えのある声が聞こえ、強い光が辺りを包んだ。化け物達は苦しそうに鳴きながらその声の方を振り返った。
「この声は…!?」
クロエは眩しそうに目を細めながら同じように声のした方を見た。そこには自分に呪いを掛けた男が手から光を放ちながら立っていた。
「やぁ、また会ったねお嬢さん。助けに来てあげたよ?」
男はニコッと笑い、パッと光を消すと反撃してきた化け物達に向かって一の字を書くように手をかざした。すると化け物達は謎の力によって一気に横へ吹き飛ばされた。
「なっ…!?」
ロニーはその光景を見て唖然とした。クロエも驚きを隠せず、吹き飛ばされた化け物達を見つめた。
「全く…死者でもレディーは傷つけちゃいけないでしょ?あの世で教わらなかったのかい?」
当の本人は余裕そうにベラベラと独り言を言っていた。クロエはキッと男を睨みつけた。
「一体どういうつもり?あたし達を助けるなんて…!」
「どういうつもりも何も…僕は女性が困っていると助けないと気が済まないのさ。それが大罪人でも、泣いて懺悔するなら救いの手を差し伸べるさ。」
「何それ…スーパーマンのつもり?」
クロエは汚いものを見るように男を睨みながらロニーから降りた。男はふっと笑い、手をポケットに突っ込んで言った。
「……僕は、神様さ。」
「…なんですって?」
ロニーは化け物達を警戒しながら、その言葉に耳を疑った。
「神……僕は君達人間が大好きな神様。」
男は気味悪く笑い、二人を見下すように見つめた。
「僕の名前はゼウス…罪を裁く神、罪人達のためにこの地に降り立った神さ。」
一方、クロエは傷を押さえながら必死にロニーを探し回った。ジャックにただならぬ事が起きるのではという考えが頭をよぎり、気が気でなかった。
「ロニー……どこなの、ロニー…っ!!」
「クロエちゃん!?」
クロエが必死に叫ぶと、道の曲がり角からロニーが走ってきた。相当探し回っていたのか、大分息が切れていた。
「ロニー…!!」
「よかった…すごく心配したんだから!!どうしたの、その怪我は!?」
ロニーはクロエに駆け寄り、傷をハンカチで押さえた。
「変な二人組に捕まって…ジャックに挑発するためにやられたの…。ロニー、ジャックが危ないの…何故かすごい嫌な予感がするのよ…!」
クロエはロニーの腕を掴み、必死に訴えかけた。ロニーはクロエの手に触れながら頷いた。
「それはあたしも一緒よ。何故か胸騒ぎがしていたの…でも今あたし達が行っても返り討ちにされるはずだわ。取り敢えずジュニちゃんを信じて、手当をしながら策を練りましょう。大丈夫…あなたが死なない限り、ジュニちゃんは生きている。そうでしょ?」
「……そうね。今はジャックを、信じるわ…。」
クロエは渋々頷き、ロニーの言うことに従うことにした。ロニーは微笑み、そっとクロエを抱えた。
「さ、もう雨が降ってきたわ。あの化け物が出る前に……、」
ロニーが言い終わる前に、例の化け物が地面からゆらりと現れ始め、ロニーとクロエの周りを取り囲んだ。
「っ!言ったそばから…!!」
ロニーは歯軋りをし、クロエをぎゅっと抱きしめた。
「こんな状況じゃ、戦っても埒が明かないわ…クロエちゃん、しっかり捕まってて。」
「ロニー……。」
クロエは心配そうにロニーを見つめながら、しっかりとしがみついた。化け物達が一斉に二人に襲い掛かると、ロニーはタイミングを見計らって僅かな隙間から逃げ出した。
「くっ……!」
ロニーは僅かに頬が切れたが、構わず安全な場所へ走った。しかし、一本道になった所で、正面にも化け物達が現れた。先程の化け物達もすぐに二人に追いつき、挟み撃ち状態になってしまった。
「……逃げ場が無いわ…っ。」
ロニーは焦りの表情を見せながら、壁際に後退りをした。化け物達は二人を追い詰めるようにジリジリと近付き、一斉に襲いかかった。
「っ……ジョーカー……っ!!」
ロニーは庇うようにクロエを抱きしめ、ぎゅっと目をつぶってそう呟いた。
「……レディーに手を出すなんて、なってないよ?君達!」
するとクロエにとって聞き覚えのある声が聞こえ、強い光が辺りを包んだ。化け物達は苦しそうに鳴きながらその声の方を振り返った。
「この声は…!?」
クロエは眩しそうに目を細めながら同じように声のした方を見た。そこには自分に呪いを掛けた男が手から光を放ちながら立っていた。
「やぁ、また会ったねお嬢さん。助けに来てあげたよ?」
男はニコッと笑い、パッと光を消すと反撃してきた化け物達に向かって一の字を書くように手をかざした。すると化け物達は謎の力によって一気に横へ吹き飛ばされた。
「なっ…!?」
ロニーはその光景を見て唖然とした。クロエも驚きを隠せず、吹き飛ばされた化け物達を見つめた。
「全く…死者でもレディーは傷つけちゃいけないでしょ?あの世で教わらなかったのかい?」
当の本人は余裕そうにベラベラと独り言を言っていた。クロエはキッと男を睨みつけた。
「一体どういうつもり?あたし達を助けるなんて…!」
「どういうつもりも何も…僕は女性が困っていると助けないと気が済まないのさ。それが大罪人でも、泣いて懺悔するなら救いの手を差し伸べるさ。」
「何それ…スーパーマンのつもり?」
クロエは汚いものを見るように男を睨みながらロニーから降りた。男はふっと笑い、手をポケットに突っ込んで言った。
「……僕は、神様さ。」
「…なんですって?」
ロニーは化け物達を警戒しながら、その言葉に耳を疑った。
「神……僕は君達人間が大好きな神様。」
男は気味悪く笑い、二人を見下すように見つめた。
「僕の名前はゼウス…罪を裁く神、罪人達のためにこの地に降り立った神さ。」
