第5章 激震の世界

「と言っても、これは試作品でね。実験的な投入にすぎないんだ」
「しかし、いつの間に?そんな研究がされているのなら、僕の耳に入ってもおかしくないはずですが」
ホープの声に、レインズはふ、と笑った。
「ホープ君がそんな立場というのは中々…いや、説明しよう」
居住まいを正すレインズ。
「例のシ界の発生から、『あの世界』の記憶を強く取り戻す者が続出してね。かく言う私も、その一人だったわけだが」
「数日前、お前さんたちに連絡を取った直後に『辛い選択をさせてすまない』って急に謝られてな。俺からしたら随分前の話だったから、面食らったぜ」
混ぜっ返すリグディに肩をすくめ、レインズは続ける。
「これの開発者もその一人だよ。技術体系そのものが違うから、この程度の物しか作れなかったと隈を作りながら嘆いていたよ」
「…その人は?」
「明らかに健康に害するレベルで続けようとしていてね。悪いが拘束して、強制的に休養を取らせている。これの開発を進めるためにも、君の頭脳が借りたい、というのも招聘の目的だね」
「わかりました、僕にできることなら」
頷いたホープに満足そうに頷き返し、レインズは資料を広げる。
「これをアカデミアの最新試験装備として現地の軍に貸与、調査に協力してもらっている。子供たちの参加については…ギアへの適性が高く、内部への突入に支障をきたさない故の協力…とでもしておこう」
「調査はもう始まっているのか」
「一ヵ所だけだがね。君たちにまず協力してもらいたいことでもある」
レインズは次の資料を取り出した。
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