第4章 去縁の断絶
「こっちクポ!」
神殿の入口でチョコボたちに別れを告げ、三人はモーグリの案内で神殿を進む。
「……こっち」
「あれ?」
「ユール…」
それを訂正するかのように現れたユールに、ルミナが呆然とした声を出す。
「てかモーグリ、間違えてんじゃねーか」
「ここに来るのは久々だから忘れちゃってたクポ!」
「あてにならねー奴だな」
レインがモーグリを小突いている横で、ルミナがユールに歩み寄る。
「あの、私……あなたに―――」
「気にしないで。もう、過去のこと」
それだけ言って先導するユール。
「何の話?」
「………」
無言のまま、ユールの後を追うルミナの背を見て、エクスは腕を組んだ。
「らしくねぇよな、ルミナ」
「レイン姉もそう思うか」
ちらりと隣を見上げ、エクスは顔を歪めた。
「ま、今考えたってしょうがねぇよ。アイツがちゃんと話してくれねぇと」
「…珍しく、正論」
「おい、珍しく、はねぇだろ。あたしは馬鹿だけど馬鹿なりに考えてんだぞ」
「わかってるよ。レイン姉は馬鹿だけど、頭が悪いわけじゃないからな」
肩をすくめて、エクスも歩き出す。
なんだそりゃ、と溢しながら、レインもその後を追った。
「来たか。二度と会うことはないと思っていたが」
「カイアス・バラッド……」
神殿の最上、玉座を見上げていた男が、ゆっくりと振り返る。
ルミナがその名を呼ぶ。険しく睨む男の視線から守るように、エクスとレインが少女をその背に隠した。
「心配せずとも、今更彼女を害する理由は私にはない」
「今更、っつーことは、昔はあったんだな」
「……うん。私、彼らには酷いことをしちゃったから」
歩み出たルミナをカイアスが睨む。
「えっと…「やめておけ」……え?」
何か言おうとしたルミナを遮って、カイアスは首を振った。
「それはかの女神が負うべき過ちだ。貴様のものではない」
「でも、私は…きゃっ!?」
反論しようとしたルミナの声は、今度は神殿を襲った激震に止められる。
「なんだ!?」
「…嗅ぎつけたか。ユール!」
カイアスの声に頷いたユールの一人が手をかざせば、黒い靄が門を描き出す。
「急げ」
「あんたは!?」
「ここを奴に渡すわけにはいかなくてな」
益々激しくなる揺れの中、立てないルミナをレインが担ぎ上げる。
「エクス、行くぞ!」
「……了解!」
「カイアス!無事でいるクポ!」
「死にぞこないの神如きに、殺されるものか」
モーグリの心配を鼻で笑い、カイアスは大剣を構える。
それは、エクスが受け取ったものと同じで―――
「あんたのだったのか―――」
その言葉を最後に、エクスたちは門に吸い込まれていった。
神殿の入口でチョコボたちに別れを告げ、三人はモーグリの案内で神殿を進む。
「……こっち」
「あれ?」
「ユール…」
それを訂正するかのように現れたユールに、ルミナが呆然とした声を出す。
「てかモーグリ、間違えてんじゃねーか」
「ここに来るのは久々だから忘れちゃってたクポ!」
「あてにならねー奴だな」
レインがモーグリを小突いている横で、ルミナがユールに歩み寄る。
「あの、私……あなたに―――」
「気にしないで。もう、過去のこと」
それだけ言って先導するユール。
「何の話?」
「………」
無言のまま、ユールの後を追うルミナの背を見て、エクスは腕を組んだ。
「らしくねぇよな、ルミナ」
「レイン姉もそう思うか」
ちらりと隣を見上げ、エクスは顔を歪めた。
「ま、今考えたってしょうがねぇよ。アイツがちゃんと話してくれねぇと」
「…珍しく、正論」
「おい、珍しく、はねぇだろ。あたしは馬鹿だけど馬鹿なりに考えてんだぞ」
「わかってるよ。レイン姉は馬鹿だけど、頭が悪いわけじゃないからな」
肩をすくめて、エクスも歩き出す。
なんだそりゃ、と溢しながら、レインもその後を追った。
「来たか。二度と会うことはないと思っていたが」
「カイアス・バラッド……」
神殿の最上、玉座を見上げていた男が、ゆっくりと振り返る。
ルミナがその名を呼ぶ。険しく睨む男の視線から守るように、エクスとレインが少女をその背に隠した。
「心配せずとも、今更彼女を害する理由は私にはない」
「今更、っつーことは、昔はあったんだな」
「……うん。私、彼らには酷いことをしちゃったから」
歩み出たルミナをカイアスが睨む。
「えっと…「やめておけ」……え?」
何か言おうとしたルミナを遮って、カイアスは首を振った。
「それはかの女神が負うべき過ちだ。貴様のものではない」
「でも、私は…きゃっ!?」
反論しようとしたルミナの声は、今度は神殿を襲った激震に止められる。
「なんだ!?」
「…嗅ぎつけたか。ユール!」
カイアスの声に頷いたユールの一人が手をかざせば、黒い靄が門を描き出す。
「急げ」
「あんたは!?」
「ここを奴に渡すわけにはいかなくてな」
益々激しくなる揺れの中、立てないルミナをレインが担ぎ上げる。
「エクス、行くぞ!」
「……了解!」
「カイアス!無事でいるクポ!」
「死にぞこないの神如きに、殺されるものか」
モーグリの心配を鼻で笑い、カイアスは大剣を構える。
それは、エクスが受け取ったものと同じで―――
「あんたのだったのか―――」
その言葉を最後に、エクスたちは門に吸い込まれていった。