第3章 運命の対峙
「レイン姉っ!」
「きゃあっ!?」
振るわれた異形の腕を、エクスが大剣で受け止める。
飛び掛かられて尻もちをついたルミナは、その陰で呆然と変わり果てた従姉の姿を見上げた。
「どういうつもりだ、レイン「…………ゲ…ロ」……?」
狂気に囚われた瞳の奥、残された意志が少女だった者の口を動かしている。
「ニ…………ロ。ハ………ク……」
「…逃げろって言いたいのか!」
押し込む力が増した腕を押し返し、その胴部を蹴り飛ばして距離を取る。
エクスが構えなおす間、レインの狂気に満ちた瞳はその奥にいる少女だけに向いていた。
「くそっ、どうしろってんだ」
「……エクス、下がって」
背後からの硬い声に、エクスは視線だけをそちらにやった。
「どうするつもりだ?」
「…………」
少し俯いてから、覚悟を決めたように顔を上げるルミナ。
「……多分、あのファルシの言ったことは事実なんだと思う。どうしてかはわからないけど、どうすればいいかは、わかるから」
「言ったこと…お前が知っている、って話か?」
「うん。……だから、任せて」
エクスはしばらくルミナを見下ろした後、逡巡しながら頷いた。
「……わかった。だけど…」
「バックアップ、お願い。私は、前だけ見てるから」
その言葉を最後に、少女はシ骸に対峙する。
抑えきれなくなった衝動のままに、シ骸はその異形の腕を振りかぶった。
「ルミナ!」
「大丈夫」
その腕を受け止めるように―――否、撫でるように少女が手を伸ばす。
触れた瞬間、その手から光があふれ出す。
「あれは……?」
黄金色に近い、紋章のようなものが浮かぶ。
輝きの中で、レインの異形と化した腕がその形を溶かし、輝きが収まったころには元の人間の腕に戻っていた。
「レイン姉!」
「……これで、大丈夫」
気を失って倒れ込むレインを二人で受け止め、顔を見合わせて息を吐く。
「……とりあえず、安全な場所まで―――」
運ぼう、というエクスの言葉は、荒野に響く大きな鳴き声に遮られた。
「きゃあっ!?」
振るわれた異形の腕を、エクスが大剣で受け止める。
飛び掛かられて尻もちをついたルミナは、その陰で呆然と変わり果てた従姉の姿を見上げた。
「どういうつもりだ、レイン「…………ゲ…ロ」……?」
狂気に囚われた瞳の奥、残された意志が少女だった者の口を動かしている。
「ニ…………ロ。ハ………ク……」
「…逃げろって言いたいのか!」
押し込む力が増した腕を押し返し、その胴部を蹴り飛ばして距離を取る。
エクスが構えなおす間、レインの狂気に満ちた瞳はその奥にいる少女だけに向いていた。
「くそっ、どうしろってんだ」
「……エクス、下がって」
背後からの硬い声に、エクスは視線だけをそちらにやった。
「どうするつもりだ?」
「…………」
少し俯いてから、覚悟を決めたように顔を上げるルミナ。
「……多分、あのファルシの言ったことは事実なんだと思う。どうしてかはわからないけど、どうすればいいかは、わかるから」
「言ったこと…お前が知っている、って話か?」
「うん。……だから、任せて」
エクスはしばらくルミナを見下ろした後、逡巡しながら頷いた。
「……わかった。だけど…」
「バックアップ、お願い。私は、前だけ見てるから」
その言葉を最後に、少女はシ骸に対峙する。
抑えきれなくなった衝動のままに、シ骸はその異形の腕を振りかぶった。
「ルミナ!」
「大丈夫」
その腕を受け止めるように―――否、撫でるように少女が手を伸ばす。
触れた瞬間、その手から光があふれ出す。
「あれは……?」
黄金色に近い、紋章のようなものが浮かぶ。
輝きの中で、レインの異形と化した腕がその形を溶かし、輝きが収まったころには元の人間の腕に戻っていた。
「レイン姉!」
「……これで、大丈夫」
気を失って倒れ込むレインを二人で受け止め、顔を見合わせて息を吐く。
「……とりあえず、安全な場所まで―――」
運ぼう、というエクスの言葉は、荒野に響く大きな鳴き声に遮られた。