第2章 幽玄の戦禍
「…なんつーか、呆気なかったな?」
「そうでもないだろ。この…魔法?魔法でいいか…がなければ危うかった」
大剣を地に刺し、溜息をついたエクスが首を捻るレインに言う。
「二人とも、大丈夫?」
「おかげさんでな」
心配そうなルミナの頭をレインが撫でる。
幾らか傷を負う場面はあったが、彼女が放つ暖かな光がそれを癒したのだ。
「御伽噺が、俺たちの味方か…どうする?これから」
「神殿で待ってんだろ?あのユール小母さんもどき。じゃあ、まずはそこでいいだろ」
「簡単そうに言うけどな…神殿ってどこだよ」
呆れるエクスの視界に、迷いなく差された指が入る。
「あれ。………だと、思う」
ルミナが指し示したのは、城と見紛う建物だった。随分遠いはずなのに、その威容は確かに見える。
「あれか……遠いな」
「つっても、他に家も街も見当たらねぇしな。行ってみるしかねぇだろ。……ルミナ?」
ぼんやりと神殿を―――それを指差した己の手を見ていたルミナの肩をゆする。
「あっ…ごめん、行こうか」
「お前ずっと変だぞ?大丈夫か?」
「大丈夫……うん、大丈夫、だと思う。なんだか、知らないはずのことが頭の中にぽわぽわ浮かんできて…でも、なんだかもやもやして、掴み切れなくて…それだけ」
「「それは大丈夫とは言わない」ねーよ」
二人がかりで顔を覗き込まれ、ルミナはたじたじと一歩下がった。
「そんなこと言ったって、どうしようもないよ。今やるべきことだけ、考えよ?」
「残念。だけど、正論だな」
「頭痛くなったりしたら、すぐ言えよ?負ぶってやらぁ」
「ありがと、レイン姉」
笑顔で応えたルミナに、二人はやれやれと首を横に振った。
「じゃ、出発するか」
「だな」
三人の見上げる先には、半ば崩壊した神殿が佇んでいた。
「そうでもないだろ。この…魔法?魔法でいいか…がなければ危うかった」
大剣を地に刺し、溜息をついたエクスが首を捻るレインに言う。
「二人とも、大丈夫?」
「おかげさんでな」
心配そうなルミナの頭をレインが撫でる。
幾らか傷を負う場面はあったが、彼女が放つ暖かな光がそれを癒したのだ。
「御伽噺が、俺たちの味方か…どうする?これから」
「神殿で待ってんだろ?あのユール小母さんもどき。じゃあ、まずはそこでいいだろ」
「簡単そうに言うけどな…神殿ってどこだよ」
呆れるエクスの視界に、迷いなく差された指が入る。
「あれ。………だと、思う」
ルミナが指し示したのは、城と見紛う建物だった。随分遠いはずなのに、その威容は確かに見える。
「あれか……遠いな」
「つっても、他に家も街も見当たらねぇしな。行ってみるしかねぇだろ。……ルミナ?」
ぼんやりと神殿を―――それを指差した己の手を見ていたルミナの肩をゆする。
「あっ…ごめん、行こうか」
「お前ずっと変だぞ?大丈夫か?」
「大丈夫……うん、大丈夫、だと思う。なんだか、知らないはずのことが頭の中にぽわぽわ浮かんできて…でも、なんだかもやもやして、掴み切れなくて…それだけ」
「「それは大丈夫とは言わない」ねーよ」
二人がかりで顔を覗き込まれ、ルミナはたじたじと一歩下がった。
「そんなこと言ったって、どうしようもないよ。今やるべきことだけ、考えよ?」
「残念。だけど、正論だな」
「頭痛くなったりしたら、すぐ言えよ?負ぶってやらぁ」
「ありがと、レイン姉」
笑顔で応えたルミナに、二人はやれやれと首を横に振った。
「じゃ、出発するか」
「だな」
三人の見上げる先には、半ば崩壊した神殿が佇んでいた。