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私はその夜また夢を見た。
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また真っ白な世界。
目の前には悪魔ちゃんと天使くん。双子がいた。
「マタ」戻ッテキタ」「「オカエリ」」
意識して夢を見たわけじゃないのに現れた双子。
「決マッタ?」「答エ」
「詳しく教えてくれたらできる限り早く答えは出す」
「言ッタナ」「ヤッパリナシハ」「通用シナイゾ」
双子はフリップを出して話し出した。
「ココ見テ」「コッチガ」「「キミ達ノ世界」」
フリップには丸や矢印などで図が書いてあり、その図を説明しているようだった。
「夢デボクラハ出会ッタ」「偶然ジャナイ」
「でも…」
「未来ヲ想ウ」「気持チカラ」「ボク達ヲ呼ビ出シタ」
私の想いがこの子たちを……?
「未来ヲ」「助ケタイ?」
「そりゃ、助けたいけどどうすれば…」
「ボク達ヲ」「「実夢ノ中ヘ取リ込ムコト」」
え?取り込む??どういうこと?
「ボク達ハ」「閉ジ込メラレタ」「「コノ世界ニ」」
「「ボク達ハ自由ニナリタイ」」
自由を奪われた子たちなんだ…
「ワタシハニ生贄トシテ捧ゲラレタ女ノ子」
「ボクハイジメニヨッテ殺サレタ男ノ子」
「「恨ミヲ背負ッタ双子」」
恨み・憎しみの集合体…。自分が悪いわけではないのに、標的にされた少年少女だったのだ。
「「我ラハ魂。コノ世界カラ解放サレテモ消滅スルダケ」」
「ダカラ」「実夢ノ中ニ」「「入ル必要ガアル」」
「「ソウスレバ自由ノ身」」
「コレハ」「契約デアリ」「交換条件ダ」
ということは、この白い世界は魂のみがこれる世界…。そして、この双子は幽閉されている。見えない鎖で。
二人が私の想いに答えてくれるなら私も答えよう。たとえ、人生を捧げても助ける価値はある。
私はずっと考え込んでいると、双子が聞いてきた。
「「サア選ベ」」
「一つ聞きたいの」
「質問ダ」「答エテヤロウ」
「あなたたちを私の中に取り込んだらどうなるの?」
「三ツノ自我ガ」「存在スル」
私の身体の中に、私・悪魔ちゃん・天使くんが存在することになるらしい。要は、多重人格になるということになる。しかし、ここでまた疑問が出る。
「でも、私の身体に入ってなにするつもりなの?」
双子はうつむきながら口を開けた。
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