夢。
それは現実ではない世界。現実と離れた世界。
私たちはソレを毎晩見る。
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時は現代。
スマートフォンなどが普及したこの世の中では、とある噂を目にしたことがあった。
それは、『好きな夢を見ることができる薬』があるという記事を見つけた。SNS上や教室中ではこの噂で持ち切りだ。

私は、山本実夢（やまもとみゆ）。高校2年生。私は普段からあまりSNSやネットニュースを見ない。そのことについて友達によくからかわれる。
「あ、実夢！こっちこっち」
今は放課後で、ちょうどホームルームが終わったところだ。
終わって少しすると友達の未来（みく）が私を呼ぶ。
「どうしたの？」
すると、未来は私に自分のスマートフォンの画面を見せて言った。
「実夢ってあんまりSNSとか見ないじゃん？」
「そうだね。なにか面白い記事とかあったの？」
「ピンポーン！みてみてこれ！とりあえず読んでみて！」
未来はそういうと私にどや顔をして見せてきた。
スマートフォンの記事にはこう書かれていた。
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【速報】好きな夢を見ることができるアレが開発！？【新商品】
みなさん、お待たせしました。
ついに夢のような新商品が開発されました！

その名も！！

『好きな夢を見ることができる薬』

今までは悪夢にうなされたことや、夢をみたいのに見れないなど『夢』に対して悩んだ方はいるのではないだろうか？

それを解決してくれる商品がこちら。

商品名は『DREAMS』
使用方法は簡単！
寝る前に薬を服用するだけ。
ちなみに、18歳以上の人しか服用できないのでご注意を。一回2錠ですので、用法容量にはご注意ください。

なお、必要以上に薬を服用してしまうと、眠りから覚めることができませんので、ご注意ください。

⇓のURLから購入！
http://www.drug-dreams.online.com

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読み終わると私は未来にこう言った。
「なにこれ？フェイクサイトか何かなの？」
「違う違う！これ本当なんだってば！」
「でも、こんなの買う人いるの？」
私は未来とその『好きな夢を見れる薬』に対して疑いの目を向けた。
「ほら！」
そう言うと私に呟きアプリの画面を見せてきた。
私は未来と未来のスマートフォンを見ている。
未来が検索欄に『DREAMS　夢見薬』と入力し、検索した。すると2万以上の検索結果が画面に表示された。
そこには、様々な内容が#DREAMSというタグを付けられてつぶやかれていた。
『ネットで噂のヤバイ薬買ったったｗｗ』
『好きな夢を見られる薬なんて最&高！』
などなど。
私が驚いた顔をしていると、未来は言った。
「ね？本当でしょ？しかも、写真付きだし！どう信じた？」
「…うん。まあ……」
まあ、証拠の写真も載せてるし試してる人もいた。
「でも、釣りの可能性もあるよね」
私は痛いことを未来に聞いた。
すかさず、未来は言った。
「本当なんだってば！ホント実夢は噂とか信じないんだから～」
「実物がないなら仕方ないよ」
「そういうと思って…」
そういって、未来は自分のスクールバッグからある物を取り出した。