中編 地味子がアイドルやってるなんて知らない
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─────ナマエside
週末の公演でのことがあったから、月曜日に学校に行くのが少し怖かった。それでも、大人数のクラスメイトに会った訳じゃないから勇気を出して学校に行った。
いつも通り教室に着くと、夢原さんが「ナマエちゃんおはよう!」と声掛けてくれて私も「おはよう」と返す。
夢原さんはいつもマシンガントークで私はいつも相槌打つばっかりだけど、今日は私も話したい。斉木くんについて聞きたいのだ。
「あのさ、夢原さん。斉木くんのことについて聞きたいんだけど」
「えっ!なになに!斉木くんのこと?」
しーっ!声がでかい!と声のボリュームを下げることを伝えつつ、私は夢原さんに質問をする。
「斉木くんの好きな物とかって何か知ってる?たとえば芸能人とか……」
「うーん…特にに聞いたことは無いけど…ってもしかしてナマエちゃんって斉木くんのこと好きなの!?」
「違うって!」
夢原さんは恋愛脳だからすぐこういう話に持っていきたがる。でも確かにいきなり芸能人とか聞くのはまずかったかな。
「斉木くんと話してみなよ!放課後オカルト部に来ようよ!何とか言って斉木くんも呼ぶから!」
「え、えぇ〜!?」
困る、困りすぎる。私は直に話したい訳じゃないんだ。
私目当てか否かを確認して落ち着きたいだけなんだ。私が私としてバレてないかとかを安全圏から知りたいだけなんだ。
神様お願いします、このハプニングイベントを回避させてください。
…なんて都合よく神様が答えてくれるはずもなく、放課後私は夢原さんに腕を引かれて、オカルト部へと連れてかれてしまった。月曜日、レッスン休みにしててよかった。
カーテンが閉められて暗い教室に案内されて、落ち着かない空間にソワソワ。
ガラガラと教室のドアが開き、ドキッとしたが入ってきたのは黒髪の女の子。事前に説明を聞いていた、多分…万城野さん。
現在オカルト部はほぼ恋バナばっかりになってるらしく、私が斉木くんのことを好きだとすっかり勘違いしてる夢原さんは無理矢理私を呼んだってわけ。
それで、ついでだから本人(斉木くん)もオカルト部に呼んじゃおうって思ったらしい。
メイクの時と言い、今と言い、私はずっと夢原さんに振り回されっぱなしだ。
続いてまたドアがガラガラと開き、今度こそ斉木くんが入ってきた。
私はもうどんな顔をしたらいいかわからない、だってアイドル活動がバレてるかもしれないというのに。
座席は机を4つ真ん中に空洞が開く形で合わせてある。
私は万城野さんと向かい合う形で座っている。右斜め前に夢原さん。残りの席が斉木くんという訳だ…。
夢原さんが「斉木くんこっちこっち!」と着席を促して、斉木くんは何も言わずに席に座った。
私は他の何も知らない2人(夢原さんと万城野さん)もいるのに何から話したらいいかわからず、とりあえず自己紹介をすることにした。クラスだと目立たない存在だと自負しているので知らなくてもおかしくないと思ったからだ。
「初めまして。ミョウジ ナマエです。」
斉木くんは頷くだけだ。やりにくい…!握手会に来たファンだってもっと喋ってくれるよ!
私はまず斉木くんと何を話したらいいのかわからない。
夢原さんが「この子ね、斉木くんと話してみたかったんだって!」と言うと、斉木くんはやれやれ、という顔をした。
『おおかた夢原さんに強引に連れてこられたんだろう』とも。
なんだ、斉木くんって物分りのいい子なんじゃん。
「その通りです、私いつもクラスの端っこにいるだけで十分なんです…。」
夢原さんはこの時、万城野さんとコソコソ何かを喋っており、おそらく私たちの会話はあまり聞いていない。
やはり話したいことはあるが、この場に例の話を知られたくない部外者がいたのでは何も話せず困り果てていた。
その間も斉木くんは真顔だ。私は焦りに焦って、結局「斉木くんって何が好き?」と口走ってしまった。
横から夢原さんが万城野さんと盛り上がって小声、というかほぼ息の「きゃー!」というのが聞こえた。
そして私は早口で「あの、人の好みとかじゃなくて、ものとか芸能人だとか」などと捲し立てたが無意味に等しいだろう。
斉木くんは真顔で黙っている。
「言えないなら言わなくていいの!迷惑かけてごめん!やっぱり私帰る!」
カバンを引っ掴んで私は勢いよく立ち上がり扉を開け放して廊下を駆け抜けた。そして1人で帰路につくのだった。
週末の公演でのことがあったから、月曜日に学校に行くのが少し怖かった。それでも、大人数のクラスメイトに会った訳じゃないから勇気を出して学校に行った。
いつも通り教室に着くと、夢原さんが「ナマエちゃんおはよう!」と声掛けてくれて私も「おはよう」と返す。
夢原さんはいつもマシンガントークで私はいつも相槌打つばっかりだけど、今日は私も話したい。斉木くんについて聞きたいのだ。
「あのさ、夢原さん。斉木くんのことについて聞きたいんだけど」
「えっ!なになに!斉木くんのこと?」
しーっ!声がでかい!と声のボリュームを下げることを伝えつつ、私は夢原さんに質問をする。
「斉木くんの好きな物とかって何か知ってる?たとえば芸能人とか……」
「うーん…特にに聞いたことは無いけど…ってもしかしてナマエちゃんって斉木くんのこと好きなの!?」
「違うって!」
夢原さんは恋愛脳だからすぐこういう話に持っていきたがる。でも確かにいきなり芸能人とか聞くのはまずかったかな。
「斉木くんと話してみなよ!放課後オカルト部に来ようよ!何とか言って斉木くんも呼ぶから!」
「え、えぇ〜!?」
困る、困りすぎる。私は直に話したい訳じゃないんだ。
私目当てか否かを確認して落ち着きたいだけなんだ。私が私としてバレてないかとかを安全圏から知りたいだけなんだ。
神様お願いします、このハプニングイベントを回避させてください。
…なんて都合よく神様が答えてくれるはずもなく、放課後私は夢原さんに腕を引かれて、オカルト部へと連れてかれてしまった。月曜日、レッスン休みにしててよかった。
カーテンが閉められて暗い教室に案内されて、落ち着かない空間にソワソワ。
ガラガラと教室のドアが開き、ドキッとしたが入ってきたのは黒髪の女の子。事前に説明を聞いていた、多分…万城野さん。
現在オカルト部はほぼ恋バナばっかりになってるらしく、私が斉木くんのことを好きだとすっかり勘違いしてる夢原さんは無理矢理私を呼んだってわけ。
それで、ついでだから本人(斉木くん)もオカルト部に呼んじゃおうって思ったらしい。
メイクの時と言い、今と言い、私はずっと夢原さんに振り回されっぱなしだ。
続いてまたドアがガラガラと開き、今度こそ斉木くんが入ってきた。
私はもうどんな顔をしたらいいかわからない、だってアイドル活動がバレてるかもしれないというのに。
座席は机を4つ真ん中に空洞が開く形で合わせてある。
私は万城野さんと向かい合う形で座っている。右斜め前に夢原さん。残りの席が斉木くんという訳だ…。
夢原さんが「斉木くんこっちこっち!」と着席を促して、斉木くんは何も言わずに席に座った。
私は他の何も知らない2人(夢原さんと万城野さん)もいるのに何から話したらいいかわからず、とりあえず自己紹介をすることにした。クラスだと目立たない存在だと自負しているので知らなくてもおかしくないと思ったからだ。
「初めまして。ミョウジ ナマエです。」
斉木くんは頷くだけだ。やりにくい…!握手会に来たファンだってもっと喋ってくれるよ!
私はまず斉木くんと何を話したらいいのかわからない。
夢原さんが「この子ね、斉木くんと話してみたかったんだって!」と言うと、斉木くんはやれやれ、という顔をした。
『おおかた夢原さんに強引に連れてこられたんだろう』とも。
なんだ、斉木くんって物分りのいい子なんじゃん。
「その通りです、私いつもクラスの端っこにいるだけで十分なんです…。」
夢原さんはこの時、万城野さんとコソコソ何かを喋っており、おそらく私たちの会話はあまり聞いていない。
やはり話したいことはあるが、この場に例の話を知られたくない部外者がいたのでは何も話せず困り果てていた。
その間も斉木くんは真顔だ。私は焦りに焦って、結局「斉木くんって何が好き?」と口走ってしまった。
横から夢原さんが万城野さんと盛り上がって小声、というかほぼ息の「きゃー!」というのが聞こえた。
そして私は早口で「あの、人の好みとかじゃなくて、ものとか芸能人だとか」などと捲し立てたが無意味に等しいだろう。
斉木くんは真顔で黙っている。
「言えないなら言わなくていいの!迷惑かけてごめん!やっぱり私帰る!」
カバンを引っ掴んで私は勢いよく立ち上がり扉を開け放して廊下を駆け抜けた。そして1人で帰路につくのだった。