中編 地味子がアイドルやってるなんて知らない
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僕は結局、ミョウジさんのことが気になってしまう。
これは心配とかではなく、佐藤くんと同じような平々凡々な女子だからという意味で、だ。
前に見たドーム公演で輝いていた姿が脳に焼き付いて仕方ない。
彼女のアイドルグループは自分のグループごとに劇場を持つタイプで、毎週末に劇場公演をしているという。
最近はグループ自体も盛り上がってきたようで、特に人気メンバーがいる公演は劇場も大賑わいらしい、とニュースで聞いた。
先日見たドーム公演のミョウジさんの立ち位置的に人気メンバーと言っても過言ではない。そのグループの運営する劇場がどのくらい盛り上がってるのか気になって、また僕はチケットを買ってアイドル姿の彼女を見に行くことになった。
チケットを買えたとある週末。
実はあの後すぐチケットを取れた訳ではなく、何度かチャレンジして取れたのだ。
大盛況とわかっている場所に向かうにあたって、人混みはただでさえテレパシーも多く、騒がしくなってしまうのでゲルマニウムリングをしてきた。
そうして人の多い都会の駅に降り立ち、劇場に向かう。
中に入ってみれば意外と狭くてこれではミョウジさんにバレてしまうのではないか、と思ってしまった。だが狭いなりに人数は入れるようで、僕は後ろの方の席だからバレることは無いだろう。そして僕がチケットを買うのに何度もチャレンジしたり、後ろの方の席になったということはやはりそれなりに劇場は混んでいる。
ライブ中はいわゆるオタクたちの熱気に溢れていて、劇場内は暑かった。僕はフリ?などはわからないし、棒立ちで見てるしかなかったのだが、どのメンバーにも推してるオタクはいてコールがたくさん飛んでいる。
劇場での彼女といえば、集団で披露する曲でよくセンターに立っていた。華があって、とてもセンターらしかった。
彼女が色んなところを見て手を振ったりファンサービスを返したりしてるのを見てこういう人が人気になるのだな、と納得した。
ライブも半分を過ぎた頃、とある曲中にバチッと目が合った気がした。たまたまだろう。彼女はすぐ目を逸らして、他のオタクにもニコニコしながらミスなんてないように見えたダンスをしていた。
そして、全部で2時間くらいの公演が終わって、ぞろぞろとオタクたちは帰る。僕もこのまま電車に乗って帰ることにした。
帰り道、なぜか心が高鳴っていて、満足度が高いと感じた。
────僕はあくまでも、平々凡々で地味なミョウジさんがどんな様子か気になっているだけなのだ。
CDを買ってみようだなんて、一瞬にも心に過ぎってなんかいない。
そして家から近い道で鳥束に出会し絡まれ、「あ!斉木さんじゃないですかぁ!なんかいい事でもあったんすか!」「てか聞いてくださいよ斉木さん、また俺女の子に振られ…」とか声かけられたがフルスルーで家へ入った。
これは心配とかではなく、佐藤くんと同じような平々凡々な女子だからという意味で、だ。
前に見たドーム公演で輝いていた姿が脳に焼き付いて仕方ない。
彼女のアイドルグループは自分のグループごとに劇場を持つタイプで、毎週末に劇場公演をしているという。
最近はグループ自体も盛り上がってきたようで、特に人気メンバーがいる公演は劇場も大賑わいらしい、とニュースで聞いた。
先日見たドーム公演のミョウジさんの立ち位置的に人気メンバーと言っても過言ではない。そのグループの運営する劇場がどのくらい盛り上がってるのか気になって、また僕はチケットを買ってアイドル姿の彼女を見に行くことになった。
チケットを買えたとある週末。
実はあの後すぐチケットを取れた訳ではなく、何度かチャレンジして取れたのだ。
大盛況とわかっている場所に向かうにあたって、人混みはただでさえテレパシーも多く、騒がしくなってしまうのでゲルマニウムリングをしてきた。
そうして人の多い都会の駅に降り立ち、劇場に向かう。
中に入ってみれば意外と狭くてこれではミョウジさんにバレてしまうのではないか、と思ってしまった。だが狭いなりに人数は入れるようで、僕は後ろの方の席だからバレることは無いだろう。そして僕がチケットを買うのに何度もチャレンジしたり、後ろの方の席になったということはやはりそれなりに劇場は混んでいる。
ライブ中はいわゆるオタクたちの熱気に溢れていて、劇場内は暑かった。僕はフリ?などはわからないし、棒立ちで見てるしかなかったのだが、どのメンバーにも推してるオタクはいてコールがたくさん飛んでいる。
劇場での彼女といえば、集団で披露する曲でよくセンターに立っていた。華があって、とてもセンターらしかった。
彼女が色んなところを見て手を振ったりファンサービスを返したりしてるのを見てこういう人が人気になるのだな、と納得した。
ライブも半分を過ぎた頃、とある曲中にバチッと目が合った気がした。たまたまだろう。彼女はすぐ目を逸らして、他のオタクにもニコニコしながらミスなんてないように見えたダンスをしていた。
そして、全部で2時間くらいの公演が終わって、ぞろぞろとオタクたちは帰る。僕もこのまま電車に乗って帰ることにした。
帰り道、なぜか心が高鳴っていて、満足度が高いと感じた。
────僕はあくまでも、平々凡々で地味なミョウジさんがどんな様子か気になっているだけなのだ。
CDを買ってみようだなんて、一瞬にも心に過ぎってなんかいない。
そして家から近い道で鳥束に出会し絡まれ、「あ!斉木さんじゃないですかぁ!なんかいい事でもあったんすか!」「てか聞いてくださいよ斉木さん、また俺女の子に振られ…」とか声かけられたがフルスルーで家へ入った。