男性不信の女子が壁ドンされてみた
「か…壁ドンしてください……!」
私は血の気を引かせながらそう言った。
いや、そう言わざるを得なかった。だって荘園の主が「『ふぁんさーびす』のためだ」とか意味の分からないことを言ってきたんだもん…。しかもこれを引き受けないと追放するとか言われたし…。
というか、言われた側だってすごく困るよね…。
そう思って改めて目の前の人物、探鉱者のキャンベルさんを見ると……あ。無表情だ。
だけど無表情のままグイグイと近付いてくる。そしていつの間にやら壁に追いやられてしまっていた。壁に背中がついた感覚に思わず「あ…」と小さく声を漏らしたと同時に顔の少し上に肘をついてきた。
「…これでいい?」
「は……はい…!じゅじゅじゅじゅ十分です…っ!」
そう言ってそそくさと逃げ出そうとする。
…が!
なななななんと股の間に足を入れられている…!?逃げれないし際どいよこれ…!
とんでもないことをされていると思って白目をむきながらおずおずとキャンベルさんを見ると…、珍しく笑みを浮かべてる!?
その笑みはニヤリと口角を上げるだけの笑みで、更に何か楽しんでるように喉をクツクツと鳴らして…。
「…逃げれないね。」
「ごごごごごめんなさアアァァァい!!!」
…泣きながら必死に謝った。
(程なくして解放されたから説明すると「だろうね」って言われた。じゃあなんであんなことをしたんですか…。)