ここまでのあらすじ：
【名前】さんが新しく荘園に来たモブ男さんと付き合うことになったらしい。



「それはそれは、おめでとうございます。」


私はにこやかにそう言った。


「男性不信である【名前】さんが男性に近付けたということは喜ばしいことですね。私はいつでもあなたの幸せを願ってますよ【名前】さん。」

「あ…、ありがとうございます…。」


照れ臭そうにしながら笑う【名前】さんは正直かわいらしかった。だからそんな彼女を見た私は思わず微笑を浮かべた。



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「おや、奇遇ですねモブ男さん。」


夜。誰もいない廊下を歩いているモブ男さんに偶然（・・）出会った。


「こんな時間に出歩いてどうしたのかって？大した理由ではありませんよ。
…あ。せっかくだから少しお話しませんかモブ男さん。」


そう言って私は先を行こうとするモブ男さんの足を止める。そんなモブ男さんに私は微笑を浮かべながら聞いてみた。


「【名前】さんと恋人になって何がしたいんです？」


他愛もない私のそんな質問…。だけどモブ男さんは大変驚いたらしく、「え？」と声を詰まらせていた。そしてようやく口を開く。


「……へぇ、恋人らしいことを。そりゃああなたたちは晴れて恋人になれたわけですからね。恋人らしいことをしなくては。

…では、その恋人らしいこととは何でしょう？」


続いてそう聞く。またも私からの質問に声を詰まらせたモブ男さん。次第におどおどし始めたのを見て、私は口角を上げた。


「この荘園に一度入ればそう簡単に出ることはできない。そんな閉鎖的空間であなたは[#dc =1#]さんに何をしてあげられるでしょう？

……まさか、一時的なその場凌ぎな愛、なんて………おっしゃるわけもありませんよねモブ男さんが。」


そう言ってハハハと軽く笑ってみせた。それにモブ男さんもつられて苦笑いをしたのを見計らい、私は口に手を当ててニィ…と口角を上げた。



「もしそうおっしゃるなら…、あなたはなんて酷い人なんだろう。」





これから程なくして【名前】さんはフラれてしまったらしい。



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【名前】「フラれました…」
イライ「えええ！！？何でですか！！？」
【名前】「……自信が、ない…とのことです……」


結論：イライ・クラークは暴いた。
（彼は誠実にもヤンデレにもなれる。）