ここまでのあらすじ：
【名前】に用があったから、【名前】の部屋をノックし、「はい、どうぞ」と言われたから入っていった。



「キャアアアァァァァーッ！！？」


そんな叫び声と同時に俺の目に飛び込んできたのは、【名前】の着替えてる姿だった。それと同時に本が俺目掛けて飛んできたもんだから咄嗟に避けちまった。


「ってなんで呼び入れたんだっ！！？」


俺は体勢を戻すなりそう突っ込んだ。


「ごごごごごめんなさい！！うううううっかりしてて…！」

「うっかりってレベルじゃねぇぞ！…お、俺だったからよかったものの！」


男性不信のくせに油断も隙もありすぎる【名前】に少し苛立って、頭をポリポリ掻きながら説教じみたことを言っていると、はたと【名前】と目が合った。その顔は羞恥心から真っ赤になっていて涙ぐんでいる。

…って、待て。下着姿で顔赤くして涙ぐむって反則……


そんなことを考えてる自分自身にハッとした俺は拳を固く握り上げてそのまま自分の額目掛けて殴った。

ガツン、という音と共に額に走る激痛。…超痛え…。
そうだ俺、この痛みのことだけ考えてろ。間違っても【名前】のあんな下着姿なんて考えんじゃ……

「だ、だだだだ大丈夫でｓ「近付くんじゃねえええーっ！！早く服着ろおおおーっ！！！」


俺の行動を心配して青ざめながら傍に来た【名前】に俺はもはや青筋を浮かべながらそう叫んだ。
そしてこの後逃げるように部屋を出た。


その後、ちゃんと服を着た【名前】が謝罪に来たが、その間俺はどうにか理性を保とうとロクに【名前】と目を合わさず、以前ウィリアムがしていた女装を必死に思い出していた。


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ナワーブ「ウィリアム、女装してくれてありがとな。」
ウィリアム「お、おう？」



結論：ナワーブ・サベダーは理性を保とうと必死だった。