08:酒に飲まれる系女子
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(※ちょっとシリアスです)
僕は苛立っていた。
ものすごく苛立っていた。
なぜなら…、解読が1台しか進んでいないから。
なんでこんなにも解読が進まないのか…。しかもその1台も僕が仕上げたものだ。そう考えるとただでさえ苛立つというのに、視線の先に僕を更に苛立たせるものを見つけてしまった。
「えぇ?何でもいいの【名前】ちゃん?」
「ひゃい…。【名前】がもってるものれしたらなんれもさしあげましゅ…。」
「言ったなー?」
…どういう状況かわからないけど、なぜかマイクが【名前】さんを抱きかかえているというのはわかる。だから彼らの進行方向へ行き、立ちはだかった。だけど、マイクは一瞬驚いた顔をしたくせにすぐイタズラな笑みを浮かべてきた。
「どうしたのノートン?」
「……何それ?」
「やだなぁ。またヤキモチ~?」
「ねえ?【名前】のなにがほしいれしゅか?【名前】のこころもかららもあなたのものれしゅよ…?」
正直ヤキモチなんてレベルじゃない気持ちからここに立ってたわけだけど、明らかにおかしい【名前】さんの様子に冷や汗を垂らしてしまった。
「いや、ホント何それ?」
「ああ~、【名前】ちゃん惚れ上戸なんだって。」
「惚れ上戸?」
聞き慣れない言葉だったから更に詳しく聞いてみると、どうやら【名前】さんは酔うと目が付いているものであればどんなものであろうと目が合ったら惚れてしまうんだとか。そんなバカげた酔い方聞いたことないんだけど。
「そういうわけだから今の【名前】ちゃんと目を合わせちゃダメだよ。僕が責任を持って面倒見てるんだか…ーーあ!」
だから僕はマイクの言葉を無視して試しに【名前】さんの目を見てみた。すると、頬を赤く染めて虚ろな目をした【名前】さんが僕と目が合うなりふにゃっと笑いかけてきた。
「しゅきれしゅ…」
そう言いながら僕の腰にまとわりつくように回されてきた手。…どうやら本当らしい。
「だから言ったのに~!ノートンのバカあぁぁ!!」
これに怒ったマイクはそう叫びながら黒玉を投げつけてきた。顔面に粘土がまとわりついてきてうっとおしくて思わず青筋を浮かべる。
「【名前】はあなたにどろどろにとかしゃれたいれす…。みもこころもどろどろにとかして…?」
「ぎゃーーー!!【名前】ちゃんが僕以外にそんな発言してるウゥゥーッ!!ヤだアァァーッ!!」
さっきまで抱きついていたはずのマイクが耳を塞ぎながら叫んでるというのに、【名前】さんは構わず僕に抱きついたまま悦楽とした表情を浮かべて僕を見上げてきている。
ーー…きっとこれは…。
そう気付いて僕は目を細めた。
「【名前】さん…、それ、誰に言ってるの?」
【名前】さんは呂律の回ってない舌で甘い言葉を言うけど、それは恐らく僕に対してじゃない。もちろんマイクでもない。というかそもそもこの荘園にその人物はいないだろう。
君が今してるその虚ろな目には一体誰が映ってるのか…。
誰にそんな甘い言葉を言っているのか…。
なら君はまだその誰かに囚われているのか…。
そんな他の男に言うつもりだった言葉を言ってこられても、僕の心の底がドロドロと煮え滾るだけだよ。
僕は独占欲が強いんだってば。
そんなドロドロと黒い気持ちのまま虚ろな目で見つめてくる【名前】さんの顔を見ていたその時、マイクから「うっ」と唸り声のようなものが聞こえた。ふと見てみると、いつの間にかマイクの背後をナワーブが取っていて、腕でマイクの首を絞め上げるような態勢を取っている。
「よォマイクぅ…。こんなところにいたのかァ…。」
「げ!ナワーブ!」
…なるほど。たぶん【名前】さん関連でマイクがナワーブに何かしたんだろう。
そう察したものの、正直あまり興味はなかった。だけどナワーブはそう言うわけにはいかないらしい。
「ノートン、てめぇはいつまで【名前】とくっついてんだ。事情聴いてんだろ。とっとと離れろ!」
マイクの少し慌てたような顔を見て溜飲でも下がったのか、次の標的は僕になったようでマイクの首に腕を回したままそう指示してくる。
「はいはい。ひがまないでもらえる?」
苛立ちをナワーブにぶつけるようにそんなことを言うと、ナワーブは「ひがんでねぇわボケ!」と見事に煽られてくれた。そんなナワーブの様子を尻目に首に巻いていたスカーフをするりと取ると、そのスカーフを【名前】さんの目に覆った。
一方の【名前】さんは、顔どころか耳まで真っ赤に染め上げながらもじもじし始めている。
「ふ、ふつつかものれしゅが…」
何を勘違いしたのか、そんなことを言い出した。
…本当に既成事実でも作ってやろうか。
僕は苛立っていた。
ものすごく苛立っていた。
なぜなら…、解読が1台しか進んでいないから。
なんでこんなにも解読が進まないのか…。しかもその1台も僕が仕上げたものだ。そう考えるとただでさえ苛立つというのに、視線の先に僕を更に苛立たせるものを見つけてしまった。
「えぇ?何でもいいの【名前】ちゃん?」
「ひゃい…。【名前】がもってるものれしたらなんれもさしあげましゅ…。」
「言ったなー?」
…どういう状況かわからないけど、なぜかマイクが【名前】さんを抱きかかえているというのはわかる。だから彼らの進行方向へ行き、立ちはだかった。だけど、マイクは一瞬驚いた顔をしたくせにすぐイタズラな笑みを浮かべてきた。
「どうしたのノートン?」
「……何それ?」
「やだなぁ。またヤキモチ~?」
「ねえ?【名前】のなにがほしいれしゅか?【名前】のこころもかららもあなたのものれしゅよ…?」
正直ヤキモチなんてレベルじゃない気持ちからここに立ってたわけだけど、明らかにおかしい【名前】さんの様子に冷や汗を垂らしてしまった。
「いや、ホント何それ?」
「ああ~、【名前】ちゃん惚れ上戸なんだって。」
「惚れ上戸?」
聞き慣れない言葉だったから更に詳しく聞いてみると、どうやら【名前】さんは酔うと目が付いているものであればどんなものであろうと目が合ったら惚れてしまうんだとか。そんなバカげた酔い方聞いたことないんだけど。
「そういうわけだから今の【名前】ちゃんと目を合わせちゃダメだよ。僕が責任を持って面倒見てるんだか…ーーあ!」
だから僕はマイクの言葉を無視して試しに【名前】さんの目を見てみた。すると、頬を赤く染めて虚ろな目をした【名前】さんが僕と目が合うなりふにゃっと笑いかけてきた。
「しゅきれしゅ…」
そう言いながら僕の腰にまとわりつくように回されてきた手。…どうやら本当らしい。
「だから言ったのに~!ノートンのバカあぁぁ!!」
これに怒ったマイクはそう叫びながら黒玉を投げつけてきた。顔面に粘土がまとわりついてきてうっとおしくて思わず青筋を浮かべる。
「【名前】はあなたにどろどろにとかしゃれたいれす…。みもこころもどろどろにとかして…?」
「ぎゃーーー!!【名前】ちゃんが僕以外にそんな発言してるウゥゥーッ!!ヤだアァァーッ!!」
さっきまで抱きついていたはずのマイクが耳を塞ぎながら叫んでるというのに、【名前】さんは構わず僕に抱きついたまま悦楽とした表情を浮かべて僕を見上げてきている。
ーー…きっとこれは…。
そう気付いて僕は目を細めた。
「【名前】さん…、それ、誰に言ってるの?」
【名前】さんは呂律の回ってない舌で甘い言葉を言うけど、それは恐らく僕に対してじゃない。もちろんマイクでもない。というかそもそもこの荘園にその人物はいないだろう。
君が今してるその虚ろな目には一体誰が映ってるのか…。
誰にそんな甘い言葉を言っているのか…。
なら君はまだその誰かに囚われているのか…。
そんな他の男に言うつもりだった言葉を言ってこられても、僕の心の底がドロドロと煮え滾るだけだよ。
僕は独占欲が強いんだってば。
そんなドロドロと黒い気持ちのまま虚ろな目で見つめてくる【名前】さんの顔を見ていたその時、マイクから「うっ」と唸り声のようなものが聞こえた。ふと見てみると、いつの間にかマイクの背後をナワーブが取っていて、腕でマイクの首を絞め上げるような態勢を取っている。
「よォマイクぅ…。こんなところにいたのかァ…。」
「げ!ナワーブ!」
…なるほど。たぶん【名前】さん関連でマイクがナワーブに何かしたんだろう。
そう察したものの、正直あまり興味はなかった。だけどナワーブはそう言うわけにはいかないらしい。
「ノートン、てめぇはいつまで【名前】とくっついてんだ。事情聴いてんだろ。とっとと離れろ!」
マイクの少し慌てたような顔を見て溜飲でも下がったのか、次の標的は僕になったようでマイクの首に腕を回したままそう指示してくる。
「はいはい。ひがまないでもらえる?」
苛立ちをナワーブにぶつけるようにそんなことを言うと、ナワーブは「ひがんでねぇわボケ!」と見事に煽られてくれた。そんなナワーブの様子を尻目に首に巻いていたスカーフをするりと取ると、そのスカーフを【名前】さんの目に覆った。
一方の【名前】さんは、顔どころか耳まで真っ赤に染め上げながらもじもじし始めている。
「ふ、ふつつかものれしゅが…」
何を勘違いしたのか、そんなことを言い出した。
…本当に既成事実でも作ってやろうか。
【探鉱者は気に入らない】