07:やっぱり逃げる系女子
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待機室内ではデミにしがみつくようにぴったりひっついておくことでやり過ごし、なんとか無事ゲームが始まった。
……いや。無事じゃないや。今からが大変なんだった。
半泣きになりながらもそう気を引き締め直し、近くに暗号機を発見したから早速解読に乗り出した。
「そういやマル姐が早めにポイント稼いでアイテム買えって言ってなぁ。」
解読しながらそんなことを考える。
と言っても何のアイテムを買えばいいのやら…。
やっぱりマーサの信号銃?
いや…、意外と煙玉とか?
うわ…!煙玉なんて使いこなせたらくノ一みたいでかっこいいなぁ!
そんなことを一人妄想してると、バチリと大きな音がなり思わず「ヒッ!」と小さく悲鳴をあげた。
…うん。上の空で解読なんかしてるからだよ…。
そう思いながら自分に呆れながら突っ立てると、急に心臓の音がドクドクと激しく鳴り出す…。
「初動早々で調整ミスとは…。タゲ取りのつもりですか【名前】さん?」
続いてそんな上品で落ち着きのある男性の声が聞こえた…。
だから血の気を引かせながら恐る恐る後ろを振り返ってみる…。
「ならば相手になりましょう。」
そう言ってニッコリ笑う
「ちちちち違いま…ーーニ˝ャ˝ッ!!」
逃げればいいものをなぜか否定しようと必死になった結果、呆気なく一撃をもらってしまった。
そして白無常さんは長い三つ編みを払って満足げ…。
って何やってんの私!このままじゃまた前回みたいに開始2分で吊られちゃうよ…!
そう思いながらとにかく逃げるけど、白無常さんの方だから足が速い!
だからさっきまで少し遠くにいたのにもうすぐ近くに来てる!
「キャアアアァァァァーッ!!!」
テンパった私は退魔護符を後ろも振り向かずに投げつけた。
それにより白無常さんはスタンの状態に陥ってくれたのでその隙に自慢の逃げ足の速さを活かしてとにかく逃げた。
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それにしても
そんなわけでどうにか白無常さんを撒けた私は、そう思いながら走ったことにより鼓動が早くなった心臓を落ち着かせていた。
「【名前】!」
心臓を押さえながら息を整えてるとそう呼ばれる。
声の方を見るとデミがこちらに向かって走ってきていた。
「大丈夫かい?開始早々災難だったね。」
「いや…。私が悪いの。開始早々バチっちゃって。」
ハハハと笑いながら頭をポリポリ掻く私にデミは「そうだったのかい」と言いながら少し呆れた顔をしてる。
「まあいいさ。ちゃっちゃと治しちゃいな。」
そう言ってデミは私にドーフリン酒を渡してきた。
私はお礼を言うとそれを受け取り口に運……
「って!!あんたは飲んじゃダメだったんだ【名前】!!」
「……あ。」
デミの制止空しく、私はすでに一口飲んでしまった後だった。