01:暴走しちまった系女子
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「……ほ、本当に…、ごめんなさい…。」
「そう思うならこっちにいらっしゃいよ。」
正座させた3人の前に立っているマーサはようやく事情を把握したらしい。私に呆れながらそう言った。
……とはいえ、私はやはりそちらに行くことなどできなかった。こうやって物陰に隠れながら体をプルプルと震わせているのが精一杯だ──!
……あの3人に対し、本当に申し訳ないと思っている。……本当、もう土下座したい程だ……!だけど、ああもボロボロにしてしまった以上、何か報復がされるのではないかと思うと近付けないのだ。だから物陰に隠れながら謝るしか方法がなくって……。
って!あんな酷いことをしてしまったんだ。むしろ報復されに行くべきではないのか──。そう考えて物陰から一歩踏み出そうとしてみたものの、……やっぱり無理!ちょっとだけ待ってほしい!!報復されに行くにも心の準備というものがぁ~……──
「──そう気にすんなよ【名前】!」
相変わらずプルプルと体を震わせている私に、明るく大きな声でそう言ったのはエリスさんだった。エリスさんはいつの間にか正座を解き、ニカッと豪快に笑いを浮かべている。
「そうそう。公共の場で上半身裸で歩き回ってた僕たちも悪いんだからね。」
「私も嫁入り前の女性に配慮が足ず申し訳ない。」
そんなエリスさんに続いてアユソさんもクラークさんも私に笑いながらそう言ってくれた。その様子を見守っていたマーサはフフッと笑った。そしてその笑顔のまま、私に「もう大丈夫よ」と言わんばかりにウインクをしてきた。
……な…っ、なんて……、なんて……っ──
「──なんて!いい人たち過ぎませんかッ!?」
突然の私の大声に、その場にいた全員がビクッと肩を揺らした。私もなぜかつられるようにして肩を揺らした……というのは置いておいて。
「……あ、あんな酷いことをしてしまったのに……!本当にごめんなさい……っ!……い、言い訳にもならないけど…、悪気はなくって……」
「ああ、わかってるよ【名前】ちゃん。だからこそ僕たちは気にしてないんだよ。」
「いえ!でも!……わ、私に!逆に!……報復、すべきでは……?」
「おいおい、待てよ【名前】。俺たちがちょっとやられたぐらいでやり返すような、そんな小せェ野郎共に見えんのかァ?」
「私たちはそんな卑怯な人間ではありませんよ。」
エリスさんはニカッと豪快に、アユソさんはニッと誇らしげに、クラークさんは安心するような、それぞれそんな笑顔を浮かべている。そんな3人を見て、私は感謝のあまり胸がジーンと熱くなった。加えて、些細なことで狼狽えて迷惑をかけて……、改めて本当に申し訳なくなったあまりに泣けてきてしまった。
「もう。【名前】ったら泣いちゃって…。」
仲介をしてくれていたマーサは、そんな私の様子を見て安心したらしい。フッと柔らかく温かい笑みを浮かべている。私はそんな彼らに改めて謝りたいと思い、物陰から一歩踏み出した。
……だけど、人は大泣きするとなぜか足が痺れるのだ。嗚咽を伴うほど泣いた私もこれの例外ではなく、一歩踏み出したその途端、足先からジィ~ンと痺れが響いてきてその場に転んでしまった。
「えぇ!?【名前】ッ!?」
「どうしたんだい子猫ちゃん!?」
「大丈夫ですか!? 顔面からいきましたけど!?」
男性3人はそれぞれそう言いながら、私の方へと駆け寄ってきてくれ……
……
……
……──
「──イヤアアアァァァァーッ!!!」
……うん。もう、本当に大変申し訳ない……。こんな私のことを心配して駆け寄ってきてくれたのに……。体を起こすのを手伝おうとしてくれたのに……。近付かれ触れられたことにより、私に例の発作が起こってしまった。それにより防衛本能が働いたらしい私は、また「退魔護符」を3人に投げつけてしまったのだ……。
先ほどのダメージも相まっているのだろう。3人は時折体をピク、ピク、と震わせながら白目をむいて倒れている……。
「………マーサ…、助けて……。」
「エミリー!!!」
廊下にはマーサのそんな焦りに満ちた大声が響いた。
その後、駆け付けてくれた“医師”のエミリーの指示の下、ボロボロになった3人を介抱した。……してみたものの、介抱虚しく3人は晩ごはんの時間まで目を覚まさなかった……。
