07:やっぱり逃げる系女子
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「本当にごめんなさい…!」
「いいって【名前】!気にすんなよこんなこと!」
退魔護符を投げつけてしまったにもかかわらず、豪快に笑いながらそう言ってくれるエリスさん。
……うん…。そんないい人にこんなことをしてしまったと更に罪悪感が沸き上がってきた…。
「それにしてもなんでお前らは【名前】のこと追いかけてたんだ?」
話題を切り替えるようにエリスさんはそう言った。
「え?【名前】ちゃんがかわいいからだよ?」
「僕が追いかけてたのはマイクだよ。殺そうと思ってね。」
……うん…。
モートンさんは悪びれる様子もなくケロッとしながらそう言うし、キャンベルさんは瞳孔が開ききった恐ろしい顔しながらそう言うし…。
この二人すごく怖いんだけど…。
エリスさんも同じことを考えてるのか、「うーん…。そうか。」と困った様子で返事していた。
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その後なぜかゲーム会場まで一緒に行くことになった私たち。
…と言っても私は男性不信だから3人には近付けず、距離を取りながら歩いていた。
あとキャンベルさんがモートンさんの首根っこを掴んで引きずってるのすごく気になる…。
そのおかげで私はものすごく助かってるけど…。
そんなモートンさんは急に「ところで」と口を開いた。
「みんな会場はどこなの?」
確かにこの廊下はゲーム会場の待機室につながってるわけだからみんな何かしらのゲームに参加するんだろうなぁ。
そんなことを他人事のように考えてると…、
「俺は月の河公園で協力狩り。」
「なんだぁ。ウィリアムと一緒かぁ。」
「僕もそれ。」
……なんて恐ろしい会話が聞こえてきた。
私はその会話の意味を理解すると全身からぶわぁと汗が止めどなく吹き出てきて、涙が浮かんできた。
「【名前】ちゃんはどこ?」
ヒイイィィィッ!!!聞かないでくださいっ!
…って心の声が体で表現されてたんだと思う。
だから3人は察したらしい。
「がんばろうな!」
「危なくなったら助けに行くからチャット送ってね!」
「隠密しててもいいよ。」
エリスさんはニカッと笑顔を、モートンさんは人懐こい笑顔を、キャンベルさんは無表情でそれぞれそう言ってきた。
もうこれで男の人3人いるのは決定なんだな…。
残りみんな女の子だといいのに…。
そう思って涙を浮かべながらゲーム会場の待機室に着いた。
エリスさんが先陣を切って扉を開けて入ると、「おう!」「よう」などと男の人特有の挨拶が繰り広げられてる。
続いてモートンさんとキャンベルさんも入っていって同じように男性特有のさっぱりした挨拶がかわされてた。
そんな声が聞こえて私は血の気を引かせながら恐る恐る扉の向こうを覗き込む…。
エリスさんと談笑するサベダーさんの姿や何かを話してるクラークさんとカールさんに混ざっていくモートンさんとキャンベルさんが目に入った。
だから………、私は扉を閉めた。
扉を閉めて頭を抱えてしゃがみこんだ。
更に中から「【名前】ちゃ~ん?」とモートンさんの声がしてくるけど無視して頭を掻きむしった。
……ああ神様…、私何かしましたか?
涙を浮かべながらそう天を仰いだその瞬間、
「あれ?【名前】じゃないかい。」
という女性の明るい声がした。
その声の方を見てみると、デミがきょとんとした様子でこっちに近付いてくる。
「どうしたんだい?もしかして男性不信発動中?」
そうケラケラ笑うデミに私は「デミ様女神様仏様あぁぁぁっ!!!」と叫びながら抱きついた。
「鼻水つけんじゃないよ!」って頭殴られたけど…。