07:やっぱり逃げる系女子
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マル姐の意地悪には驚かされたけど、いいアドバイスをもらえた私はがんばるぞ!と言わんばかりに一人ガッツポーズをしながら歩いてた。
すると不意に肩を叩かれ振り向いてみるとほっぺたにぷすっと指が刺さる。
「どうしたの【名前】ちゃん?ガッツポーズなんてしちゃってさ。」
………これ…、よく近所のガキ大将にされたやつだ…。
そしてこんなことをしてくるのはいつも通りの人懐こい笑顔を浮かべているモートンさんなわけで……
「キャアアアァァァァーッ!!」
そう叫びながらとっさに退魔護符を投げつけようとした。
だけどその手は軽々と掴まれてしまう。
そしてニコニコと笑いながらその手を離さそうとしないモートンさんに「ヒイィッ!」と小さく悲鳴をあげてしまった。
「【名前】ちゃん。僕前に言ったよね?
暴れたり殴ったり退魔護符投げつけてきたりしたらホントにイタズラしちゃうかもって。」
笑顔のままそう言うモートンさん。
更に「それとも…」と言いながら私の腰を掴んでグイっと自身に引き寄せた。
「イタズラされたいのかなぁ【名前】ちゃんは…?」
いつもより少し低くてどこか色気を含んだかのような声…。
……このモートンさん…、見覚えある…!
この前の赤の協会の時だ…っ!
そう思いながらいつもと雰囲気の違うモートンさんに白目をむきながら紅潮したり血の気を引かせたりを繰り返すしかなかった。
そんな時、横に人影が現れた気がした。
だから恐る恐る振り向くと、ものすごい不機嫌そうな顔をしたキャンベルさんが立っていた…!
それを見た私は全身から血の気が引いて「ヒイィッ!!!」と悲鳴をあげる。
「びっくりしたぁ。ノートンじゃん。どうしたの?」
「もしかしてヤキモチ?」なんてよくわからないことを言ってるモートンさんの力が少し弱まったので、その隙にどうにか脱出し、急いでその場から走って逃げた。
背後から「ノートンのせいで【名前】ちゃん逃げちゃった!」なんて聞こえてきたけど気にせず足に力を入れて猛ダッシュ!
フフフ…。ホームレス生活では奴隷商人やら体目的の卑しい人たちから逃げまくってたから逃げ足には自信があるんだな…!
内心グッとガッツポーズをしていた私だけど、背後から「待て待て~!」と聞こえてきたのでパッと振り返ると、笑顔で追いかけてくるモートンさんとその後ろをめちゃくちゃキレ顔をしながら走ってくるキャンベルさんが見えた。
そんな光景を見た私は目を見開きすぎてたぶん目が飛び出てたと思う…。
「なんで逃げんの【名前】ちゃ~ん!」
「ここここ来ないでくださいっっ!!!」
そう言いながら足にもっと力を入れてスピードを上げる…!
というかなんでキャンベルさんはあんなにキレてんの!?
そんなことを考えながら振り向いていたせいで前を見ていなかった私は何かにボフッとぶつかった。
それと同時に「ん?」と低い声がした。
私はその声の主を確認するため恐る恐る前を向くと、ガタイのいい大きな背中が見える。
更に上へ視線を上げていくと、その人物も後ろを振り返ってきてばっちり目が合ってしまった。
「なんだ【名前】かァ。ナイスタック…「キャアアアァァァァーッ!!!」
ニカッと笑ってグッと親指を立ててきたエリスさんに思いっきり退魔護符を投げつけてしまい、エリスさんは「グフッ!!」と小さな悲鳴をあげながらその場に倒れ込んでしまった…。