07:やっぱり逃げる系女子
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「どう?治ってきてるかな?」
「だいぶマシになったわね。」
マル姐の部屋で化粧をしながらそんな話をしていた。
というのもここ数日、…たぶんリッパ―さんに過去に負った心の傷を抉られたせいだと思うけど、見る夢全部過去のトラウマを再体験するようなものばかりだった。
だから夜寝るのが怖くなって、夜全然眠れなくてくっきり隈がついていた。
おまけにくっきりついている隈を心配して近付いてきた男性たちを退魔護符投げつけてボコボコにしちゃうし…。
そろそろ刺されるか埋められるかしそうだよ…。
「もう悪夢は見ないの?」
たぶん私がハァとため息を吐いたからだろうな。
マル姐が心配そうに私の顔を覗き込みながらそう言ってくれた。
でも最近はなんとか悪夢も見なくなってきたんだよね。
「ここ数日はゲームも女の子とばっかだったし、普段はこうしてマル姐が一緒にいてくれてたから落ち着いてきたよ。
ありがとう
「誰がお母さんよ。」
すっごい怖い顔をしながら私のほっぺたを鷲掴みにしてそう言うマル姐。
以前マル姐がエミリーに私の保護者と言われてたからちょっとした冗談として言ってみただけだったんだけど……。
これはヤバイ…!話を逸らさないと!
「じょ…!冗談だよ!
と、ところでマル姐!協力狩りって行ったことある!?」
「そりゃあるけど…。もしかして【名前】は今日ダブハンに行くの?」
ちょうど今日は協力狩りに参加するためそんな話を持ち掛けると、思惑通りマル姐が話に乗ってくれた。
「前に一回参加したことあるんだけど、結局ルールわからずじまいで開始2分で脱落しちゃってさ…。乗り切るコツとかってあるもんなのかなぁなんて思ってさ。」
マル姐は顎に空いてる方の手の人差し指を当てながら「そうねぇ…」と考え込んでいる。
どうにか話を逸らせたことに内心ホッとしていると何か閃いた時みたいに目を見開きながら「あ!」と言ってきた。
「ダブハンって参加サバイバー8人でしょ。だから最悪なすりつ「それ以外で!」
とんでもないことを言い出したマル姐を急いで制した私。
でもマル姐は悪びれることなく「他ねぇ…」と再び考え込み始めた。
というかたぶん…、それって小悪魔的なところがあるマル姐だからできるんだよね…。
ホントたくましいというか……図太いというか……。そういうところも好きだけど…。
「まあ早めにポイント稼いでアイテムを買っておくかしらねぇ?
あとハンターが挟み撃ちで来ることもあるから気を付けて。」
あ…。確かに前回ヴィオレッタさんとマリーさんに挟み撃ちにされちゃったなぁ…。
協力狩りだとそういうのもアリなんだね…。気を付けないと…。
「ありがとうマル姐!それを肝に銘じながらがんばるよ!」
いいアドバイスを聞いたとお礼をいう私にマル姐はニッコリ笑って「どういたしまして」と言う。
「でも、もしハンターが二人とも男で挟み撃ちにされたらどうする?」
さっきの「お母さん」の仕返しなのか、再びほっぺたを鷲掴みにしてる手に力を込めニヤリと悪い笑みを浮かべながらそんな意地悪を言ってきたマル姐。
…………。
そ…、想像しただけで寒気が……。
半泣きになりながらプルプル震える私を見てマル姐は満足そうに「冗談よ」と言ってきた。
……マル姐にこういう冗談は言っていけないと肝に銘じておこう…。