06:生存力ある系女子
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目の前で繰り広げられている乱闘を私は苦笑いを浮かべながらただただ傍観していた。
肩に乗っている相棒もなんだか怪訝な顔をしている。
「ハハ。また始まったね。」
私はそう言って相棒を撫でる。
「また」とはそう…。
【名前】さんのことになるとたまにこんなことが起こる。
【名前】さんは男性不信が災って男性相手だとすぐに手を出してしまうけど、純粋で健気でいじらしい彼女に好意を持っている人が複数いる模様。
まあ最も、男性不信の【名前】さんはもちろん、当の本人たちも気付いていないようだけどね。
それにしても【名前】さん、大丈夫だろうか。
リッパーさんに過去のことをえらく抉られていたようだけど…。
実は彼女、たまに目の下の隈が酷いときがある。
だから私は思う。
もしそれが辛くて眠れないせいだとするなら…!
眠れないのが今まで起こった出来事のせいで見る悪夢のせいだとしたら…!
そして今日のことで彼女が悪夢にうなされてしまったら…!
…心配だ。
そして改めてリッパーさんが許せない…!
私が怒りで密かに身を震わせていると、「そういえば」と不意に声をかけられた。
「イライはなんで鼻血の跡なんてあったの?」
「そういや、チェイスはずっと【名前】がやってたんだよな?」
「なら鼻血出すようなことなんもねぇじゃん。」
いつの間にか乱闘が一段落して……
………ヤバイ…!
もし私が【名前】さんの胸の谷間を相棒の視界を通して間近で視てしまったなんて言ったら、大変な目に遭うのは天眼に頼らずともすでに目に見えている…!
「…………………………な…、
…………………………んのことでしょうねぇ…?ハハ…。」
「何その冷や汗?」
「とぼけんなてめぇ!」
「ビックリするぐらいウソ下手だな!」
「何があったんだコルァ!」
精一杯誤魔化したつもりだった。
しかしそれは通用せず、私も乱闘に混ざる羽目になる。
だけど、攻撃手段を持たない私は館内をひたすら逃げ続けることになった…。
【占い師は気付いてない】