02:逃げるのに必死系女子
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「本当にごめんなさいッ!!」
またもやらかしてしまった私は、待機室内のイスに座るサベダーさんに深々と頭を下げつつ謝った。一方のサベダーさんは、チラリとこちらを見ると、はぁ…と軽くため息を吐く。この一連の行動に呆れられたんだと感じた私は、白目をむきつつ体を大きく震わせた。そんな私を見たサベダーさんは、冷や汗を一筋タラリと垂らした。
「【名前】、俺は別に気にしてねぇ。……だから、その大量の『式神』とやらをどっかやってくんねぇか?」
………。
ここでようやく気が付いた。目の前を見てみると、そこには何柱もの「式神」がいる。どうやらまたしても防衛本能が働いたらしい私は、万が一に備えて無意識に何枚もの「式神護符」を使ってしまっていたらしい。
無意識でしでかしていたことにあわあわと焦っていると、サベダーさんはまたしてもため息を吐いている。これはまたも呆れられている……!
「もう!ナワーブったら、【名前】ちゃんの扱いわかってないなぁ!」
そんな時だった。私の背後から楽しげな声が聞こえてきたかと思いきや、逃がさんと言わんばかりに両肩を掴まれていた。これに思わず「ヒイィ!」と小さく悲鳴をあげたものの、この声の主は意に介していない様子である。
「【名前】ちゃんとお話するときは、正面に立っちゃダメなんだよ。【名前】ちゃんが怖がっちゃうからね☆」
背後の人物ことモートンさんは愉快げにそう解説しているものの、正直そういうわけはない……!いや、むしろ男性に背後を取られているのは逆に怖い……っ!!
恐怖のあまりまたも白目をむいた私は、開いた口から泡を吹き出しそうになっていた。それどころか、顔が熱くなったり血の気が引いたりを繰り返しているようにも思う……!傍から見れば、一人で紅白合戦を行っているおもしろ人間になってしまっているんじゃないか私!?
……そんなことを考えていた時、私のことを怪訝な顔で見ていたサベダーさんがまたまたため息を吐いた。
「いや、お前の方がわかってない。人間背後を取られることほど怖いもんはねェ。あと、【名前】の顔がおもしろいことになってるから離してやれ。」
まるで私の気持ちを代弁してくれるかのようにサベダーさんはモートンさんを説得すると、モートンさんは「え~?」と少し不満そうな声を漏らして離れていった。助かった──、そう思ったと同時に足が生まれたての小鹿のようにガクガクと震え出した。……あと、やっぱり私は酷い顔になっていたらしい。これにも密かにショックを受けた。
それにしても、モートンさんはやっぱり距離の詰め方がすごい……!私にとってこの距離の詰め方は恐怖そのものである。まあ、モートンさんはすぐに人の懐に入れて誰とでも仲良くなれるタイプだから、これが彼にとっての普通なのだろう。……だけど、私にはどうか勘弁してほしい…!
そんなことを考えながら、私は咄嗟に物影の方へと足を歩ませていた。
「オイ【名前】、席はこっちだ。」
だけども、足が相変わらず生まれたての小鹿のように震えている。だから見兼ねたらしいサベダーさんが、私の腕を掴んで席の方へと誘導してくれた。そうして座るべき席に落ち着いたその時、私ははたと気が付いた。
……
……
………腕、捕まれてる。
ふと、サベダーさんの方へと顔を向ける。サベダーさんも何かに気が付いたのか、小さく「あ。」と呟いた。その瞬間、私の顔から血の気が一気に引いていった。
「キャアアアァァァァーッ!!!」
私に件の発作が起きる。そして、思わず退魔護符をサベダーさんに投げつけてしまった。それによりサベダーさんは、またしても私の攻撃を食らってしまった。
それだけでも大変なのだが、今回はそれに加え同時にゲームが始まってしまった。それによりサベダーさんは半負傷状態でゲームを始める羽目になってしまったのだ。
「………ど…、どうしよう…?」
スポーン位置にぽつりと立つ私は、申し訳なさから白目をむきながら泣きそうになっていた。
……なお、カールさんは私たちのこんなやりとりを終始ゴミを見るような目で見ていた。
