学園祭番外編(全5種)
<学園祭番外編 その1(with泥門)>
「陸っくんまで出てくるなんて思わなかったけど、二人共よく似合ってたし可愛かったわ!写真もたくさん撮れて、大収穫ね!」
「やー!まも姐も妖兄並みにバシバシ撮ってたよね~!」
「まもりお姉ちゃんまで酷い…どう見ても馬子にも衣装状態だったのに…」
「酷いのは内容のほうじゃねぇか?あの劇ってどう終わる予定だったんだよ」
「シンデレラ摩季ちゃんがガラスの靴を履いたあと、めでたく小判鮫王子と結婚。私は継父の筧くんと一緒に細々と暮らしておしまい…かな」
「絵本通りですっげー普通だな!そんならあれくらいインパクトあったほうが面白かったぜ!」
「…え、待って。筧くんと一緒に暮らして終わりなの?」
「というより継父の「そんなの絶対ダメだよ!!い、一緒になんて!!」
「本当にじゃないよ!?お芝居だからね!?」
「でも、僕はやっぱり…あの、ええと、陸と一緒に暮らしてほしいと思う!!」
「結果的にはそういうオチだったでしょ?あ、折角だしセナくんも一緒に住む?」
「へ…っ!!?」
「りっくんも弟分っていってるし、私も…あれ?セナくーん?セナくんってばー!」
「このド天然も悪いっちゃ悪いけど、空想の話で気絶しなくても…アイシールドくんピュアすぎでしょ…」
<学園祭番外編 その2(with西部)>
「や、お姫様。まだ腕に不安があったから助けにはいけなかったけど、ずっとビデオは撮ってたよ」
「はい…見えてました。お願いします全部消してください」
「消すわけないだろ。お前のメモリアルに追加して、身内に見せびらかすんだからな」
「しなくていいよ!キッドパパだけで十分だよ!鉄馬さんや牛島さん達までカメラ持ってるし!」
「「「「「そりゃ撮るために来たから」」」」」
「目的が違うじゃないですか!没収しますよー!」
「でもねぇ、君のお父さんだって本当は観たかったと思うよ。可愛い娘を映像に収めたかっただろうし、俺達が代わりを務めただけさ」
「お父さんの代わり、に?うーん…」
「いいぞキッド!あと一押し!」
「この前の授業参観でもちゃんと発表出来てたし、こんなに立派でいい子に育ってくれて嬉し「やっぱりこの前来てたんですね!?キッドさんのバカバカバカー!!ぜーんぶ没収!!」
「「「「「お前サボって何してんだー!!」」」」」
「…そうか。あとで授業参観のビデオも貰っとこう」
「従兄くんはそれでいい訳?てか、西部の保護者率マジ高いんですけど」
<学園祭番外編 その3(with盤戸)>
「フー…シンデレラの義姉がこんなに僕の心を掴むとは思わなかったよ。甲斐谷くんの登場さえなければ、僕が迎えに行ったのに」
「陸くんが来てくれて良かったわ。盤戸の恥晒しになるとこだった」
「しっかし、あんなめちゃくちゃな中でよく頑張ったよな!俺の一票を入れておいてやったぜ!」
「えへへ…ありがとうございます。練習したのにあんまり意味なかったですけど」
「でも他校の連中が割って入ってきて良かったのかよ。あとでなんか言われねぇか?」
「その辺は私が上手く誤魔化します。『アメフト部による舞台劇』であって、巨深の選手だけとはいってませんし」
「やや問題はあるが、その誤魔化し方が効果的だろうね。そういえば、君に一つ聞きたいことがあった。招待状と一緒にこれも入っていたんだが…」
「クリスマスプレゼントの追加分ですよ。やっぱりキーホルダーだけじゃ足りないかなぁと思いまして」
「何渡したの?まさか映画のチケットと、か…?」
「なんでもします券ってなんだこれ!?どの範囲までだよ!?」
「私に出来る範囲でです!」
「「今すぐそこに正座!!」」
「え!?は、はい!」
「…小さく(保護者の同意のみ可)と記載されているから、審査が厳しそうだ。デート以外の使い道を…その前に複製して20枚ほど欲しいわけだが」
「この赤髪イケメン、中身が残念じゃなきゃお似合いなのにな~もったいなーい」
<学園祭番外編 その4(with白秋)>
「お疲れ様。可愛かったよ、シンデレラのお義姉さん。少々気に食わないところもあったけど、学園祭っぽくて良かったね」
「ありがとう。学園祭っぽい…のかな。白秋はどうだったの?」
「ウチはしょうもなかったっちゅうか、峨王が大暴れするのを必死に止めて終わり!って感じで…とにかく疲れたな。ああいう劇とかじゃなくてホント良かったよ」
「た、大変だったんだね。ちなみにマルコくんだったらどんな劇が良かった?」
「そりゃもちろん「自分が王子でこの子をお姫様にキャストしたら怒るわよ」
「王子とか被るし願い下げだよ。そ・れ・に、俺のお姫様はマリアだけだし。…あ、でも君が赤ずきんちゃんで、猟師役だったら志願したよ。真っ先に狼を撃ち殺す役なら大歓迎♪」
「大歓迎っていわれても怖いというか…」
「いい役ね。少しだけ見直したわ」
「マリアさんまでおかしい!絶対おかしいよ!」
「僕も猟師がいいな!美しく撃退したいよ!」
「ほう。ならば俺も「多すぎるから!!猟師そんなにいらないから!!」
「なら私が、狼を殺すおばあさん役をやるわ」
「おばあさんまで怖いし!そんな怖い赤ずきんなんてやりたくないですー!」
「白秋は全員ヤバイ…と。変人続きで、この子の交友関係が心配になってきたわ」
<学園祭番外編 その5(with巨深)>
「はぁ…」
「どうした。珍しく筧と話してないな」
「佐々那くん。その、ちょっと恥ずかしくて。このままだと口聞いてもらえないかも」
「嘘をついていないなら、恥じる必要はない。怖かったのは本当なんだろ」
「…うん。でも、どうしたらいいかな」
「筧、俺がコイツと帰っていいか?ナンパされようと襲われようとすぐに見捨てるけど」
「いいわけねぇだろ!守れねぇならやめろ!ほら、遅くなる前に帰るぞ!」
「う、うん。佐々那くんありがとう!お先に失礼します!」
「全く手の掛かる。見捨てるわけないだろ。お前は大切な…うちのマスコットなんだから」
「佐々那のやつ、真顔ですげぇ酷いこといってね?」
「いや可愛いマスコットだし!うさ耳とか付けてぇしマジ!」
「俺は猫耳がいいっす!あとメイド姿も見てぇ!丈短いフリフリのやつ~!」
「いいセンスしてんじゃん!そもそもあの子は真面目なんだよ~もっとスカートは短くしねぇと!いっそ下着がチラ見出来るくらいがいい!」
「はいはい!でも恥ずかしがって嫌がると思います沖田隊長!」
「なーにいってんだ、そこがポイントだぜぇ水町隊員!その恥じらってんのがいいんだよ!うっはー超カワイイ!マジ萌える~!」
「あいつら筧と本人がいなくなったらこれだよ。てか、酒とジュース間違えるなって。おーい酔い覚ませー!佐々那も手伝え!」
「はい。…この機会に一度くらい、一緒に帰っても良かったな」
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