私を見て

クラスのあの子はいつも可愛くて、女の子からも人気だ。
サッカー部の彼は毎試合黄色い歓声を浴びていて、同じ部活の人からも人気のエースだ。
じゃあどうして、私はこんなにも除け者にされるのか。
私だって可愛くなるために努力している。
私だって真剣に部活に取り組んでいる。
答えは除け者にする人にしか分からない。

こんな私は、家でも空気みたいな扱いだった。
「行ってきます」にも「行ってらっしゃい」が返ってきたことは無いし、
「ただいま」にも「おかえり」が返ってきたことは無い。
実は私は、生きているつもりの″おばけ″なのかもしれない。
だって、こんなにも私を認識してくれない。
たった一人でいいから、私が誰かの脳内に残れたらどれだけ幸せだろうか。
誰も気づいてくれないから、今日も心の悲鳴を赤い線に変える。
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