貴方とのさよならを
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私しかいない執務室には機械音だけが異様に大きく聞こえる。
あれから時間は一刻と過ぎ、貰った期限は遂に今日で後二日のみになった。
「ふぅ。取り敢えず引き継ぐ書類とかはこれで全部かな」
後は、少し細やかな事を纏めるだけになった。こうして思うと一週間なんて疾い物だなんて柄にもなく思ってしまう。
「・・・・・・っいった」
因みに首領の診断は矢っ張り本物だった様で身体の痛みが常時になり、感じた事のない痛みが私を襲い続けるようになってきた。
本当に私の命は永くないらしい。
肝心のあの上司様は主張に行っているらしく二、三ヵ月は戻って来ないらしい。
まだ私はあの人の秘書にも関わらず、其れを知らされる事はなかった。
「・・・・・・最期まで会えずじまい、か」
本当に神様がいるのなら一言くらい文句も云ってみたいものだけれど、ここまで来たらもう自分の運命なのだと受け入れるしかない。
結局は誰のせいでもないのだとそう受け入れるしかなかった。
まぁ何にせよ此処を出る前に一つ遣り残した事があった。最初に嘘を付いてしまった事が私の中で其の儘罪悪感として残ってしまっていたと或る人物だ。
その人物に会うために部屋まで行き、目前に存在する扉を小さめに叩けば、其の人物は反応を示した。
「姐さん、詩織です。」
「詩織か?入れ」
中に入ると相も変わらず気品な動作で忙しげに事務仕事を行っている何時もの綺麗な姐さんに申し訳なく思いつつも、思わず頬が上がる。
「仕事中でしたよね。すみません」
「良い。丁度一休みしようと思っていたところじゃ。にしてもお主から訪ねてくるなど珍しいな。何かあったのかえ?」
「・・・あの、凄く唐突にはなりますけど、私、姐さんに伝えなきゃいけない事があって・・・」
「なんじゃ。云うてみよ」
「あの、実は私、今まで姐さんに嘘を付いていたんです」
「嘘じゃと?お主がか?」
「・・・はい。この間お会いした時に体調が悪くないって云いましたけど、それ、嘘なんです。
私、もうすぐで死ぬんです」
秘めてきた事実を告げると姐さんの目が驚きで見開かれる。
まぁ矢っ張り其の反応にはなるだろう。その反応はもう私には見慣れた光景だ。けれど、私はもう云わなければ良かった、なんて後悔はもうしない。
告げるのは姐さんがきっと最後だろうから。
あれから時間は一刻と過ぎ、貰った期限は遂に今日で後二日のみになった。
「ふぅ。取り敢えず引き継ぐ書類とかはこれで全部かな」
後は、少し細やかな事を纏めるだけになった。こうして思うと一週間なんて疾い物だなんて柄にもなく思ってしまう。
「・・・・・・っいった」
因みに首領の診断は矢っ張り本物だった様で身体の痛みが常時になり、感じた事のない痛みが私を襲い続けるようになってきた。
本当に私の命は永くないらしい。
肝心のあの上司様は主張に行っているらしく二、三ヵ月は戻って来ないらしい。
まだ私はあの人の秘書にも関わらず、其れを知らされる事はなかった。
「・・・・・・最期まで会えずじまい、か」
本当に神様がいるのなら一言くらい文句も云ってみたいものだけれど、ここまで来たらもう自分の運命なのだと受け入れるしかない。
結局は誰のせいでもないのだとそう受け入れるしかなかった。
まぁ何にせよ此処を出る前に一つ遣り残した事があった。最初に嘘を付いてしまった事が私の中で其の儘罪悪感として残ってしまっていたと或る人物だ。
その人物に会うために部屋まで行き、目前に存在する扉を小さめに叩けば、其の人物は反応を示した。
「姐さん、詩織です。」
「詩織か?入れ」
中に入ると相も変わらず気品な動作で忙しげに事務仕事を行っている何時もの綺麗な姐さんに申し訳なく思いつつも、思わず頬が上がる。
「仕事中でしたよね。すみません」
「良い。丁度一休みしようと思っていたところじゃ。にしてもお主から訪ねてくるなど珍しいな。何かあったのかえ?」
「・・・あの、凄く唐突にはなりますけど、私、姐さんに伝えなきゃいけない事があって・・・」
「なんじゃ。云うてみよ」
「あの、実は私、今まで姐さんに嘘を付いていたんです」
「嘘じゃと?お主がか?」
「・・・はい。この間お会いした時に体調が悪くないって云いましたけど、それ、嘘なんです。
私、もうすぐで死ぬんです」
秘めてきた事実を告げると姐さんの目が驚きで見開かれる。
まぁ矢っ張り其の反応にはなるだろう。その反応はもう私には見慣れた光景だ。けれど、私はもう云わなければ良かった、なんて後悔はもうしない。
告げるのは姐さんがきっと最後だろうから。