貴方とのさよならを
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首領が用意してくれた薬を飲んでいると扉をコンコンと叩く音が聞こえた。
「詩織 、俺だ。入っていいか?」
「はい。どうぞ」
入って来た中也は眉を下げて険しい顔つきで私を見る。
「大丈夫なのか?」
「まぁ、何とかね。首領を呼んでくれて有難う。本当に、凄く助かった」
「別にどうって事ねぇよ。それより電話で云った事どう云う意味だ」
「私なんか云ったっけ?」
「惚けんな。自分の事を馬鹿だのなんなの云ってただろ」
この言葉に応えることが出来なくて、視線を逸らしながら誤魔化した。
自分から中也に云った癖になんて情けないんだろうか。
「嗚呼、あれの事ね。大した事じゃないよ。ただ仕事でミスっちゃっただけだけ」
其の答えに苛ついたのか、少し力を込めて私の肩を掴み、自分の方へ向かせる。
掴まれた肩が少し痛い位の強さだった。
「嘘つくな。お前がそんな事であんな弱音吐くわけねぇ。・・・・・・太宰と別れでもしたのか」
「流石中也だね。中ってる」
「何で別れた」
「別れたかったから別れた。ただそれだけ。私も彼も満足して別れたんだし別に問題ないよ」
「嘘つくなって云ってんだろ。其れにな、本当に円満で別れたならそんな顔はしてねぇよ」
「・・・・・・・・私そんなに酷い顔してるの?」
「嗚呼。今にも死にそうな顔してるぜ。本当に何があった」
「・・・・・・・・ねぇ中也。私何で別れちゃったのかな。何で死んじゃうからって諦めちゃったんだろう。
如何して最初からあの女と闘うこともしなかったのかな。
如何して、死ぬのが私なんだろう。もっと、もっと生きていたかった。もっとあの人に、治さんに、ずっと・・・愛されていたかったのに・・・」
ポツリと一つ、また一つと零せば抑えていた私の想いは堰を切ったように溢れて止まらない。
彼にはあの女がお似合いなのだし、今更云っても自分の寿命が永くないのも、治さんの彼女じゃない事もは判っている。
それでも溢れたこの気持ちをもう嘆かずにはいられなかった。
こんな私なんて見るのもきっと嫌だろうにも関わらず中也は私の身体を抱き寄せて何も云わずにただ傍にいてくれた。
一度溢れてしまった感情を抑えるには彼に縋るしかなくて、申し訳ない気持ちと同時に今の自分の心に腹が立って仕方なくて、まるで子供の様に大きな声を上げて私は泣きじゃくった。
「詩織 、俺だ。入っていいか?」
「はい。どうぞ」
入って来た中也は眉を下げて険しい顔つきで私を見る。
「大丈夫なのか?」
「まぁ、何とかね。首領を呼んでくれて有難う。本当に、凄く助かった」
「別にどうって事ねぇよ。それより電話で云った事どう云う意味だ」
「私なんか云ったっけ?」
「惚けんな。自分の事を馬鹿だのなんなの云ってただろ」
この言葉に応えることが出来なくて、視線を逸らしながら誤魔化した。
自分から中也に云った癖になんて情けないんだろうか。
「嗚呼、あれの事ね。大した事じゃないよ。ただ仕事でミスっちゃっただけだけ」
其の答えに苛ついたのか、少し力を込めて私の肩を掴み、自分の方へ向かせる。
掴まれた肩が少し痛い位の強さだった。
「嘘つくな。お前がそんな事であんな弱音吐くわけねぇ。・・・・・・太宰と別れでもしたのか」
「流石中也だね。中ってる」
「何で別れた」
「別れたかったから別れた。ただそれだけ。私も彼も満足して別れたんだし別に問題ないよ」
「嘘つくなって云ってんだろ。其れにな、本当に円満で別れたならそんな顔はしてねぇよ」
「・・・・・・・・私そんなに酷い顔してるの?」
「嗚呼。今にも死にそうな顔してるぜ。本当に何があった」
「・・・・・・・・ねぇ中也。私何で別れちゃったのかな。何で死んじゃうからって諦めちゃったんだろう。
如何して最初からあの女と闘うこともしなかったのかな。
如何して、死ぬのが私なんだろう。もっと、もっと生きていたかった。もっとあの人に、治さんに、ずっと・・・愛されていたかったのに・・・」
ポツリと一つ、また一つと零せば抑えていた私の想いは堰を切ったように溢れて止まらない。
彼にはあの女がお似合いなのだし、今更云っても自分の寿命が永くないのも、治さんの彼女じゃない事もは判っている。
それでも溢れたこの気持ちをもう嘆かずにはいられなかった。
こんな私なんて見るのもきっと嫌だろうにも関わらず中也は私の身体を抱き寄せて何も云わずにただ傍にいてくれた。
一度溢れてしまった感情を抑えるには彼に縋るしかなくて、申し訳ない気持ちと同時に今の自分の心に腹が立って仕方なくて、まるで子供の様に大きな声を上げて私は泣きじゃくった。