貴方とのさよならを
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目が覚めると、見慣れた天井があった。
・・・なんて事が以前もあった気がする。デジャブだ。
そのデジャブも前回とは少し違うらしい。
「目が覚めたかね?」
「・・・はい。首領」
「中也君から連絡を受けて来てね。
君を看たら驚いたよ。前より随分悪くなってるじゃないか」
「この病が治らないと仰ったのは首領ですよ。悪化しても仕方ありません」
「その悪化の仕方が問題なのだよ。私の言い付けを守っていないね」
「・・・・すみません」
「其れから医者としてはっきり云おう。君にはもう時間はない。前よりもかなり進行が迅まっている。君の身体は後二ヶ月、三ヶ月持つかだ」
「・・・そうですか」
「判っていたのかね?」
「何となく、ですけど」
「そうか、なら話は疾い。君にはポートマフィアを抜けて貰う」
その言葉に私の頭が真っ白になって自然と蒲団を掴んでいた手に力が入る。
「何故です・・・。私は最期まで組織の為に・・・っ」
「これは首領としての直属命令だよ。ーー最期位は自分の為に時間を使うといい」
「・・・分かりました。では、組織を抜けるまでに
一週間だけお時間を頂けないでしょうか。」
「善いとも。きちんと準備をしてからいきなさい。あ、それと今飲む用に此処に薬置いといたからね」
「はい。有難うございます」
完全とはいかないけれど前身で礼を尽くすようにお辞儀をし、部屋を出る首領を見送った。
首領なりの優しさに思わず涙が出そうになったのは云うまでもなかった