ポートマフィア内では有名な最年少幹部の太宰治と付き合っている私。


誰もが羨ましがる筈なのに、今の私にはもう其れは只の足枷でしかなかった。







｢太宰幹部。本日も出掛けられるのですか？｣


「うん。今日は帰らないから書類作成宜しくね｣


｢承知しました。｣




彼の見送りを終えると私は仕事で使用している手帳を開いた。





幹部補佐である私は全ての日程を手帳に入れている。
今日の日程を見ると予定など入っていなかった。其れは詰まり




｢あの女(ひと)の処か｣




今日も通りすがりの女性の部下に彼の人の隣は似合わないだの早く別れろだのなんなの云われたなぁ。




｢本当、只の足枷だよ。｣




私だって早く別れられたら別れてるのにね