幼馴染に転生しました
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「ねぇ詩織。次は鬼ごっこをしましょう!逃げ切った方が勝ちよ!」
エリスちゃんと遊び始めてどのくらい経ったんだろうか。エリスちゃんと遊ぶのは凄く楽しいんだけど、もうそろそろ行かなくては。
じゃないと・・・・・・中也くんのお嬢様歩きが見れなくなるっ!!
「あのねエリスちゃん。私もう行かないといけないの。だから・・・・・・」
「如何して?此処にいた方が詩織ももう苦しまなくても済むわ。それに今からチュウヤを呼ぼうと思ってたのよ」
「ごめんね。中也くんに会うのはまた今度にするよ」
そう私が云えば、あからさまに不満そうに頬を膨らませるエリスちゃん。
くっ。破壊力がやばいぞ。でも此処は我慢だ私・・・!!
「また今度遊ぼうね。エリスちゃん」
「おや、もう行ってしまうのかね?」
そのまま出て行こうとしたら森さんに声を掛けられた。
「ええ。色々やりたい事もあるので」
「ええー。もう少しゆっくりしていってもいいんだよ?」
「大丈夫です。もう充分ですよ」
「そうかい。また来るといいよ。君なら何時でも歓迎しているからね」
「ええ。まぁ治くんが許してくれればですけど」
「おやおやそれは難しそうだ。」
「それではまた機会があれば」
「ああ。待ちたまえ詩織」
再び声を掛けられて足を止める。
「もう何ですか!一度で済ませてください!」
「まぁそう怒らないでおくれ。実はこれは今誰にでも聞いていることなのだがね。
最近になって分かった事なのだが、何でも我々の未来を知る''時代の先端者''たるものがこの世界に居るらしい」
「時代の・・・先端者・・・・・・?」
「ああ。その者はこの時代の多くの情報を持ち得る人物らしいのだよ。本当にその人物がいるなら此方としても是非欲しいのだ。
こちらも調べているのだけど、中々情報が集まらなくてね。君は何か知ってるかね?」
「いいえ。何も」
「やはりそうかい。もう帰っても良いよ」
「・・・ええ。それではまた」
重い扉を閉めた私は震える足を動かし、何とかエレベーターに乗った。
乗った瞬間、安心からか足だけでなく身体までカタカタと震え始めた。
いつかはバレるのではと思っていたけど、いざその場面になると恐怖で身体が震えた。
長いエレベーターの中で何とか深呼吸する。
大丈夫。きっと大丈夫。私には治くんがついてるもの。
治くんに昔貰った頸から掛けている大切なペンダントを握り締めた。
指定した階に到着したエレベーターから私は降りて、二人が居る場所に向かった。