幼馴染に転生しました
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その頃地下に幽閉されて暇を持て余していた太宰もいよいよ動き出そうとしていた。
(予想通りなら今頃彼方も・・・・・・)
ふと自分の両手首を捕らえている手錠に目をやり、「頃合いかな・・・」と小さく笑う。
その時静まった部屋の中で聞き覚えのある声がした。
それは太宰が尤も会いたくない人物の声だった。
「相変わらず悪巧みかァ太宰!」
「・・・・・・その声は・・・」
「こりゃ最高の眺めだ。百億の名画にも優るぜ
なぁ太宰?」
階段の途中で止まり太宰を上から見下ろすのは太宰の元相棒、中原中也ーーー。
「最悪。うわっ最悪」
「良い反応してくれるじゃねえか。嬉しくて縊り殺したくなる」
「わぁ。黒くてちっちゃい人がなんか喋ってる。前から疑問だったのだけど、その恥ずかしい帽子どこで購うの?」
「言ってろよ放浪者。いい年こいてまだ自殺がどうとか云ってんだろ、どうせ」
「うん」
「否定する気配くらい見せろよ・・・」
太宰の言葉に中也は少し呆れるも、直ぐにニヤリと嗤う表情に変わり、右手で太宰の髪を掴み顔を上げさせた。
「だが今や手前は悲しき虜囚。泣けるなァ太宰。否、それを通り越してーーー少し怪しいぜ。丁稚の芥川は騙せても俺は騙せねぇ。
何しろ俺は手前の''元相棒''だからな。・・・何する積もりだ」
「何って見たままだよ。捕まって処刑待ち」
「あの太宰が不運と過怠で捕まる筈がねぇ。そんな愚図なら、俺がとっくに殺してる」
「考え過ぎだよ。心配性は禿げるよ。はっ・・・まさか・・・」
「ハゲ隠しじゃねえぞ。一応云っておくが。
それに俺が態々此処に来たのは手前と漫談する為じゃねぇ」
「じゃあ何しに来たの」
「嫌がらせだよ。あの頃の手前の『嫌がらせ』は芸術的だった。敵味方問わずさんざ弄ばれたモンだ。だがーー」
中也は羽織っていた外套を翻し、横一線に蹴りを入れる。その蹴りで見事に太宰の手錠の鎖は千切れた。
「そう云うのは大抵後で十倍で返される。俺と戦え太宰。手前の腹の計画ごと叩き潰してやる」
「中也・・・」
太宰は中也に見せつけるように指を鳴らす。
するとあっという間に太宰の手に付いていた手錠は外れて地面へと落ちていった。
「君が私の計画を阻止?・・・冗談だろ?」
「何時でも逃げられたって訳か。良い展開になって来たじゃねえか!」
中也はそれを合図と云わんばかりに攻撃を仕掛ける為、太宰に向かって駆け出した。
(予想通りなら今頃彼方も・・・・・・)
ふと自分の両手首を捕らえている手錠に目をやり、「頃合いかな・・・」と小さく笑う。
その時静まった部屋の中で聞き覚えのある声がした。
それは太宰が尤も会いたくない人物の声だった。
「相変わらず悪巧みかァ太宰!」
「・・・・・・その声は・・・」
「こりゃ最高の眺めだ。百億の名画にも優るぜ
なぁ太宰?」
階段の途中で止まり太宰を上から見下ろすのは太宰の元相棒、中原中也ーーー。
「最悪。うわっ最悪」
「良い反応してくれるじゃねえか。嬉しくて縊り殺したくなる」
「わぁ。黒くてちっちゃい人がなんか喋ってる。前から疑問だったのだけど、その恥ずかしい帽子どこで購うの?」
「言ってろよ放浪者。いい年こいてまだ自殺がどうとか云ってんだろ、どうせ」
「うん」
「否定する気配くらい見せろよ・・・」
太宰の言葉に中也は少し呆れるも、直ぐにニヤリと嗤う表情に変わり、右手で太宰の髪を掴み顔を上げさせた。
「だが今や手前は悲しき虜囚。泣けるなァ太宰。否、それを通り越してーーー少し怪しいぜ。丁稚の芥川は騙せても俺は騙せねぇ。
何しろ俺は手前の''元相棒''だからな。・・・何する積もりだ」
「何って見たままだよ。捕まって処刑待ち」
「あの太宰が不運と過怠で捕まる筈がねぇ。そんな愚図なら、俺がとっくに殺してる」
「考え過ぎだよ。心配性は禿げるよ。はっ・・・まさか・・・」
「ハゲ隠しじゃねえぞ。一応云っておくが。
それに俺が態々此処に来たのは手前と漫談する為じゃねぇ」
「じゃあ何しに来たの」
「嫌がらせだよ。あの頃の手前の『嫌がらせ』は芸術的だった。敵味方問わずさんざ弄ばれたモンだ。だがーー」
中也は羽織っていた外套を翻し、横一線に蹴りを入れる。その蹴りで見事に太宰の手錠の鎖は千切れた。
「そう云うのは大抵後で十倍で返される。俺と戦え太宰。手前の腹の計画ごと叩き潰してやる」
「中也・・・」
太宰は中也に見せつけるように指を鳴らす。
するとあっという間に太宰の手に付いていた手錠は外れて地面へと落ちていった。
「君が私の計画を阻止?・・・冗談だろ?」
「何時でも逃げられたって訳か。良い展開になって来たじゃねえか!」
中也はそれを合図と云わんばかりに攻撃を仕掛ける為、太宰に向かって駆け出した。