「混んでいなくて良かったですね〜」

「そうだね、....名前、口についているよ」

「...し、失礼しました...」

「...照れなくて良いだろう、それに謝る事でもないよ」

彼女が以前からネットで拾った情報を得て、ここに行きたい！と予てから言っていたお店があった。それが、猫カフェという、カフェであり、自宅から1時間近くのところにあったため、行こうという話はしていたもの、お互いのスケジュールが噛み合わなくて、やっと今週に予定が合う事が分かり、そのお店が予約制だと分かった彼女はすぐに予約を取った。そして本日6月27日、僕と彼女は、彼女念願の猫カフェに辿り着いた、という訳で彼女はえらく機嫌が良くて今朝から私に、いつもそうではあるが、笑顔を向けていた。余程楽しみにしていたんだなと、膝の上に乗って来た猫を撫でつつ、私は思いを募った。

「ほ〜れほれ、おいで〜」

しかしながら、どうも彼女は猫に好かれないようだ。彼女が寄ろうとすると、ここの猫達はどこかへ向かう。がっくし、と彼女は僕の隣に座って頂いたココアを飲んでいる。

「.....」

「...いいかい名前、猫というのは自由気ままな生き物だ、その行動をコントロールする事は出来ないんだよ。自然に赴くままに動いている彼、彼女達だ。来るのを待っている、ただそれだけでいい」

「...ココアをおいしく飲んでます...」

「そうしたほうがいい....」

そして私達は楽しく喋っていると、1匹の黒猫が彼女はに近寄ってきた。彼女は反応をしようとしたが、驚かせたら飛んでいく、じゃあ静かにしています！そう彼女は言った。一生懸命に反応しないよう、頑張っている彼女を横目に、私は膝で眠ってしまった猫の頭を優しく撫でた。そして、ついにその黒猫は彼女の膝で横になった。

「........！！！！！」

「良かったね名前」

「....〜〜...！！」

大満足のようだ。

それからというもの、彼女の周りには猫が沢山やってきた。目的を達成出来た彼女は大満足、帰る頃にはまた来ます！と店員に言い、そしてお店を出た直後に今度はいつ来るか、という話までしてきた。賑わう事を苦手としていたが、まぁ君となら悪くないな。そう思えた自分に驚いた。