ペリドットとアンバー短編集
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日曜夕刻——。
りおはキッチンで夕食を作りながら、明日の弁当の準備を進めていた。
ダイニングテーブルでは赤井が書類の整理をしている。
今日は日中庭の掃除で汗をかいたため、早めに入浴を済ませ変装を解いていた。
「よし、これで完璧だな」
トン、と書類の束をまとめてクリアファイルに入れる。それを満足げにテーブルに置いて、赤井はエプロンを手に取った。
「さて、俺も手伝えるぞ。何をしようか?」
「あ、そうね……じゃあ使い終わった調理器具洗ってもらっても良い?」
「了解」
赤井はスポンジに手を伸ばし洗剤をつける。
りおはレンチンした小松菜を冷水に付け、ギュッと水分を絞った。
「今作っているのは明日の弁当か?」
「うん、そうよ。学食だと量が多くてね~。味付けもけっこう濃いから私はずっとお弁当持ち」
手際よく下ごしらえをするりおを見ながら赤井はふ~ん、と答えた。少し考えてから「なあ、」と声をかける。
「明日俺の分も作ってくれないか?」
「え? 作るのは別に構わないけど、明日はFBIの会議があるんじゃないの? みんなとランチするんでしょう?」
りおは不思議そうに赤井を見上げた。
普段、昴(赤井)の昼食は『弁当』ではなく、りおが作り置きしたものの中から自分で選んで適当に食べるか、外食の時もある。
仕事柄外に出ることも多いし、昼食の時間もまちまち。場合によってはカフェで張り込み、なんてこともよくあるからだ。
特にFBIの会議がある日は昴の姿でジェームズの滞在しているホテルに出向き、その場で会議をした後ルームサービスを取って食事をするのが常だった。
「前にキャメルも言っていたと思うが……ホテルの食事は確かにウマいが飽きるんだよ。食べ慣れているりおの料理の方が良いんだ。お前と同じ弁当を作ってほしい」
「作るのは容易いけど、他の人たちと違うもの食べるの良くないんじゃない?」
りおは表情を曇らせる。
「ホテルでも同じものを食べるわけじゃ無いし、中にはテイクアウトしたものを持ち込む仲間もいるんだ」
どうあっても弁当が良い! と言い張る赤井に、りおが呆れたように笑った。
「分かったわ。明日はあなたの分も作るわね」
「ああ、助かるよ」
りおの返答を聞いて赤井はフッと口角を上げる。明日の昼食が今から楽しみになった。
翌日、月曜日——。
いつもより朝早く起きたりおは、さっそく弁当作りを開始した。今日は二人分。
ああは言ったものの、好きな相手から『お前の手作り弁当が食べたい!』と言われれば気合が入ってしまうのも致し方ない。
(予定を少し変更して、秀一さんの好きなもの入れてあげよっと)
野菜も肉もバランスよく。
彩りにも気を付けて……。
もちろん衛生面も——。
前日に下ごしらえしてあったものを使い、サッと副菜やメインを作ると、バットの上に並べて冷ます。
粗熱が取れたところで、彩りよく弁当箱に詰めた。
「よしッ! これで良いかな」
思った以上に美味しそうに出来上がったお弁当を見て、りおは満足げに微笑んだ。
フタをして箸を用意し、ランチクロスで包む。
ダイニングテーブルの隅に二つの弁当を並べて置いた。
「わッ、もうこんな時間! 次は朝食の準備しなきゃ!」
パタパタと急ぎ足でキッチンに戻り、パンをトースターに並べた。
***
りおが出勤してから約一時間後——。
「さてと。変装も出来たし、俺もそろそろ出るか」
ユニオンジャックのトートバッグに昨日まとめた書類を入れ、昴は自室を出る。
「おっと、そうだ。弁当を持たないと」
朝食時にテーブルに置かれていた二つの弁当。
それを見た時には思わずにやけてしまった。
慌て口元に手を当て、あくびをしているフリをした。
実は赤井自身、りおと出会うまで食に対してあまり関心を持ったことは無かった。
体を維持するために最低限の栄養が取れていればそれで良かったし、料理にも興味はなかった。
それは生まれ育った地がイギリスだったというのもあるだろう。
イギリス人は元々あまり食べ物に関心がなく、シンプルで簡単な食事を好む。
ソーセージやベーコン、ブラッド・プディング、卵、ハッシュドポテト——
毎日同じようなメニューが並んでも誰も文句を言わない。
そのため、イギリス人の一般的なお弁当といったら、シンプルなサンドイッチとフルーツが定番。
日本のお弁当のように毎日違うメニューが入っていて見た目の美しさまで追及された弁当など、お目にかかったことは無い。
もちろん、十代の時にわずかな期間日本にいたが、興味がなさ過ぎて人の弁当など気にした事は無かった。
食に関しては留学したアメリカも同じで、アメリカのLunch Boxといえば『ピーナッツバターサンドイチ』が大定番。開けても暮れても同じもの。
たまに小袋のチップスやくだものが付く程度。
弁当に限らず、朝夕の食事ですら毎日同じようなものが並ぶ。だから、初めて日本の食事を見た時は驚いたものだ。
もちろんその時は『日本人は大変だな』くらいにしか感じなかったのだが。
今ではすっかりりおに胃袋を掴まれ、彼女の料理でなければ満足できなくなってしまった。
そんなりおの手作り弁当を、赤井はいつか食べてみたいと思っていたのだ。
(ジョディたちに弁当の事を知られるとやっかいだな……。会議が終わったら適当に理由をつけて早く部屋を出るとするか。
ホテルの近くには公園もあるし、そこで食べれば良いだろう)
昴は弁当をトートバッグに入れると、機嫌よく工藤邸を出た。
***
午後12時——。
ホテルの一室でFBI捜査官が顔を揃える。
配られた資料に目を通し、各々の意見を出し合った。
「今回逮捕した武器商人は、予定通り明日本国へ護送される。
当日は公安警察も警護に当たる為、我々の持ち場はその資料にある通りだ。各自確認しておいてくれ」
「空港に着くまでに逃走の可能性は?」
「厳重な警備の元で護送されるので大丈夫だとは思うが、万が一の事もある。警戒をしていた方が良いだろう」
「「「了解」」」
会議も大詰めとなり、昴はチラリと時計を見た。
「さて、今回はこんなものかな? 他に質問が無ければこれで終わりにしよう」
ジェームズがニコニコしながら全員の顔を見た。特に異論はないようだ。
「では今日はこれまで。それじゃあ、ルームサービスを頼むとしよう。ジョディくん、そこのメニューを取ってくれるかい?
レディーファーストで君から決めて良いよ」
「分かりました」
ジョディが席を立ち、近くに立てかけてあったメニュー表を手にする。
「あ、俺はこれで出ます。まだ寄るところがあるので……」
タイミングを逃さず昴は席を立ち、床に置いていたトートバッグを手にした。
「あらやだ。昼食ぐらい食べていった方が良いわ。すぐつまめるものもあるし」
昴を心配したジョディがメニュー表を差し出す。
「いや、ちょっと急ぐんだ。すぐに済むからその後に食べるよ」
「そんなこと言って、いつも食事を抜くじゃない。さくらからも言われてるの。シュウが食事を疎かにするようなら注意してって」
こんな時に限って、りおを引き合いに出されるとは——。
昴は過去の自分の行いに思わず舌打ちをした。
「ちゃんと食べるから心配ない。彼女とも約束をしているから、最近は食事を抜くことは無いよ」
昴は尚も食い下がらないジョディから逃げるように部屋のドアへと向かう。
「もう! ちょっと待って、シュウ!」
慌てたジョディが昴のトートバッグを掴んだ。
「!?」
わずかな違和感。
ジョディの女のカンが何かを知らせた。
「ちょっとシュウ。そのバッグ、何が入っているの? 書類だけのわりに重くない?」
「えっ!?」
分かりやすく顔色を変える昴に、ジョディはピンと来た。
「もしかして……早くここから出たい理由がその中に入っているんじゃ?」
「そ、そんなわけないだろう。考え過ぎだ」
普段は冷静過ぎるほど冷静な赤井(昴)が言いよどむあたり……絶対に怪しい。
「ちょっとキャメル! シュウを羽交い絞めにして!」
「ええっ! ジョ、ジョディさん! そんな無茶苦茶な!」
「良いから! 早くッ!」
「ちょっ、ジョディ! キャメルも止めないか!」
ただでさえ狭いホテルの一室。
体の大きいキャメルと長身の昴が揉み合うと、さらに部屋は狭く感じた。
ジェームズはやれやれという顔で静観してる。
「ジェ、ジェームズ! 見てないで助けてください!」
「ジョディくんのしつこさは筋金入り。それは君も知ってるだろう?」
下手に敵に回すと後々面倒なんでね、とジェームズは両手を広げた。周りの捜査官も大きくうなずく。
「キャメル、もっとしっかり抑えて!」
「赤井しゃん…申し訳ありません…」
「キャメル! お前、ジョディに何か弱みでもあるのか!?」
シュン、としょぼくれながら昴を羽交い絞めするキャメルを見て、昴はキッとジョディをにらみつけた。
「あら、それはキャメルが悪いのよ。彼ったら先日ビュッフェでおなか一杯食べた後、清算時に財布を忘れたことに気付いてね。私が慌てて届けに行ったのよ」
(それでジョディに借りがあるのか。なんにしてもスキがあり過ぎだぞ、キャメル!)
昴は分かりやすく舌打ちをした。
そうこうしているうちに、トートバッグがジョディに奪われてしまった。
りおはキッチンで夕食を作りながら、明日の弁当の準備を進めていた。
ダイニングテーブルでは赤井が書類の整理をしている。
今日は日中庭の掃除で汗をかいたため、早めに入浴を済ませ変装を解いていた。
「よし、これで完璧だな」
トン、と書類の束をまとめてクリアファイルに入れる。それを満足げにテーブルに置いて、赤井はエプロンを手に取った。
「さて、俺も手伝えるぞ。何をしようか?」
「あ、そうね……じゃあ使い終わった調理器具洗ってもらっても良い?」
「了解」
赤井はスポンジに手を伸ばし洗剤をつける。
りおはレンチンした小松菜を冷水に付け、ギュッと水分を絞った。
「今作っているのは明日の弁当か?」
「うん、そうよ。学食だと量が多くてね~。味付けもけっこう濃いから私はずっとお弁当持ち」
手際よく下ごしらえをするりおを見ながら赤井はふ~ん、と答えた。少し考えてから「なあ、」と声をかける。
「明日俺の分も作ってくれないか?」
「え? 作るのは別に構わないけど、明日はFBIの会議があるんじゃないの? みんなとランチするんでしょう?」
りおは不思議そうに赤井を見上げた。
普段、昴(赤井)の昼食は『弁当』ではなく、りおが作り置きしたものの中から自分で選んで適当に食べるか、外食の時もある。
仕事柄外に出ることも多いし、昼食の時間もまちまち。場合によってはカフェで張り込み、なんてこともよくあるからだ。
特にFBIの会議がある日は昴の姿でジェームズの滞在しているホテルに出向き、その場で会議をした後ルームサービスを取って食事をするのが常だった。
「前にキャメルも言っていたと思うが……ホテルの食事は確かにウマいが飽きるんだよ。食べ慣れているりおの料理の方が良いんだ。お前と同じ弁当を作ってほしい」
「作るのは容易いけど、他の人たちと違うもの食べるの良くないんじゃない?」
りおは表情を曇らせる。
「ホテルでも同じものを食べるわけじゃ無いし、中にはテイクアウトしたものを持ち込む仲間もいるんだ」
どうあっても弁当が良い! と言い張る赤井に、りおが呆れたように笑った。
「分かったわ。明日はあなたの分も作るわね」
「ああ、助かるよ」
りおの返答を聞いて赤井はフッと口角を上げる。明日の昼食が今から楽しみになった。
翌日、月曜日——。
いつもより朝早く起きたりおは、さっそく弁当作りを開始した。今日は二人分。
ああは言ったものの、好きな相手から『お前の手作り弁当が食べたい!』と言われれば気合が入ってしまうのも致し方ない。
(予定を少し変更して、秀一さんの好きなもの入れてあげよっと)
野菜も肉もバランスよく。
彩りにも気を付けて……。
もちろん衛生面も——。
前日に下ごしらえしてあったものを使い、サッと副菜やメインを作ると、バットの上に並べて冷ます。
粗熱が取れたところで、彩りよく弁当箱に詰めた。
「よしッ! これで良いかな」
思った以上に美味しそうに出来上がったお弁当を見て、りおは満足げに微笑んだ。
フタをして箸を用意し、ランチクロスで包む。
ダイニングテーブルの隅に二つの弁当を並べて置いた。
「わッ、もうこんな時間! 次は朝食の準備しなきゃ!」
パタパタと急ぎ足でキッチンに戻り、パンをトースターに並べた。
***
りおが出勤してから約一時間後——。
「さてと。変装も出来たし、俺もそろそろ出るか」
ユニオンジャックのトートバッグに昨日まとめた書類を入れ、昴は自室を出る。
「おっと、そうだ。弁当を持たないと」
朝食時にテーブルに置かれていた二つの弁当。
それを見た時には思わずにやけてしまった。
慌て口元に手を当て、あくびをしているフリをした。
実は赤井自身、りおと出会うまで食に対してあまり関心を持ったことは無かった。
体を維持するために最低限の栄養が取れていればそれで良かったし、料理にも興味はなかった。
それは生まれ育った地がイギリスだったというのもあるだろう。
イギリス人は元々あまり食べ物に関心がなく、シンプルで簡単な食事を好む。
ソーセージやベーコン、ブラッド・プディング、卵、ハッシュドポテト——
毎日同じようなメニューが並んでも誰も文句を言わない。
そのため、イギリス人の一般的なお弁当といったら、シンプルなサンドイッチとフルーツが定番。
日本のお弁当のように毎日違うメニューが入っていて見た目の美しさまで追及された弁当など、お目にかかったことは無い。
もちろん、十代の時にわずかな期間日本にいたが、興味がなさ過ぎて人の弁当など気にした事は無かった。
食に関しては留学したアメリカも同じで、アメリカのLunch Boxといえば『ピーナッツバターサンドイチ』が大定番。開けても暮れても同じもの。
たまに小袋のチップスやくだものが付く程度。
弁当に限らず、朝夕の食事ですら毎日同じようなものが並ぶ。だから、初めて日本の食事を見た時は驚いたものだ。
もちろんその時は『日本人は大変だな』くらいにしか感じなかったのだが。
今ではすっかりりおに胃袋を掴まれ、彼女の料理でなければ満足できなくなってしまった。
そんなりおの手作り弁当を、赤井はいつか食べてみたいと思っていたのだ。
(ジョディたちに弁当の事を知られるとやっかいだな……。会議が終わったら適当に理由をつけて早く部屋を出るとするか。
ホテルの近くには公園もあるし、そこで食べれば良いだろう)
昴は弁当をトートバッグに入れると、機嫌よく工藤邸を出た。
***
午後12時——。
ホテルの一室でFBI捜査官が顔を揃える。
配られた資料に目を通し、各々の意見を出し合った。
「今回逮捕した武器商人は、予定通り明日本国へ護送される。
当日は公安警察も警護に当たる為、我々の持ち場はその資料にある通りだ。各自確認しておいてくれ」
「空港に着くまでに逃走の可能性は?」
「厳重な警備の元で護送されるので大丈夫だとは思うが、万が一の事もある。警戒をしていた方が良いだろう」
「「「了解」」」
会議も大詰めとなり、昴はチラリと時計を見た。
「さて、今回はこんなものかな? 他に質問が無ければこれで終わりにしよう」
ジェームズがニコニコしながら全員の顔を見た。特に異論はないようだ。
「では今日はこれまで。それじゃあ、ルームサービスを頼むとしよう。ジョディくん、そこのメニューを取ってくれるかい?
レディーファーストで君から決めて良いよ」
「分かりました」
ジョディが席を立ち、近くに立てかけてあったメニュー表を手にする。
「あ、俺はこれで出ます。まだ寄るところがあるので……」
タイミングを逃さず昴は席を立ち、床に置いていたトートバッグを手にした。
「あらやだ。昼食ぐらい食べていった方が良いわ。すぐつまめるものもあるし」
昴を心配したジョディがメニュー表を差し出す。
「いや、ちょっと急ぐんだ。すぐに済むからその後に食べるよ」
「そんなこと言って、いつも食事を抜くじゃない。さくらからも言われてるの。シュウが食事を疎かにするようなら注意してって」
こんな時に限って、りおを引き合いに出されるとは——。
昴は過去の自分の行いに思わず舌打ちをした。
「ちゃんと食べるから心配ない。彼女とも約束をしているから、最近は食事を抜くことは無いよ」
昴は尚も食い下がらないジョディから逃げるように部屋のドアへと向かう。
「もう! ちょっと待って、シュウ!」
慌てたジョディが昴のトートバッグを掴んだ。
「!?」
わずかな違和感。
ジョディの女のカンが何かを知らせた。
「ちょっとシュウ。そのバッグ、何が入っているの? 書類だけのわりに重くない?」
「えっ!?」
分かりやすく顔色を変える昴に、ジョディはピンと来た。
「もしかして……早くここから出たい理由がその中に入っているんじゃ?」
「そ、そんなわけないだろう。考え過ぎだ」
普段は冷静過ぎるほど冷静な赤井(昴)が言いよどむあたり……絶対に怪しい。
「ちょっとキャメル! シュウを羽交い絞めにして!」
「ええっ! ジョ、ジョディさん! そんな無茶苦茶な!」
「良いから! 早くッ!」
「ちょっ、ジョディ! キャメルも止めないか!」
ただでさえ狭いホテルの一室。
体の大きいキャメルと長身の昴が揉み合うと、さらに部屋は狭く感じた。
ジェームズはやれやれという顔で静観してる。
「ジェ、ジェームズ! 見てないで助けてください!」
「ジョディくんのしつこさは筋金入り。それは君も知ってるだろう?」
下手に敵に回すと後々面倒なんでね、とジェームズは両手を広げた。周りの捜査官も大きくうなずく。
「キャメル、もっとしっかり抑えて!」
「赤井しゃん…申し訳ありません…」
「キャメル! お前、ジョディに何か弱みでもあるのか!?」
シュン、としょぼくれながら昴を羽交い絞めするキャメルを見て、昴はキッとジョディをにらみつけた。
「あら、それはキャメルが悪いのよ。彼ったら先日ビュッフェでおなか一杯食べた後、清算時に財布を忘れたことに気付いてね。私が慌てて届けに行ったのよ」
(それでジョディに借りがあるのか。なんにしてもスキがあり過ぎだぞ、キャメル!)
昴は分かりやすく舌打ちをした。
そうこうしているうちに、トートバッグがジョディに奪われてしまった。