降谷さんと義娘【お父さんはトリプルフェイス】
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「おっはよう!」
「おー、なんか顔腫れてね?」
「やっぱり腫れてる…?マッサージ頑張ったんだけどなあ」
学校で顔を合わせた快斗に一言目で指摘されるまでむくんでいたみたいで、なにがあったのか快斗だけでなく青子にまでものすごく心配される始末。何でもないのだとはぐらかした。昨晩色々考えてふっきれた私はいつもの調子をみせるとそれ以上の追及はしてこなくなった。
自分の気持ちを素直に曝け出そうと決めたが、ただでは転ばない女、なまえ。今のまま好きだと伝えたところでお父さんを困らせてしまうことは目に見えているし、良くて父と娘の関係は変わらないまま。悪くてもう親子の関係に戻れないことだってあるだろう。でももし、もし少しの可能性があるのならそれを潰えさせたくはない。どんな強敵もかかってこい!
・
・
・
「なまえ、今日は2人で帰らない?」
「うん、いいよ。でも2人で帰ろうなんて珍しいね。」
2人で帰ったのなんていつぶりだろうか。青子といる時は大抵近くに快斗がいるし。いつも一緒にいるのにアレで付き合ってないというのだから驚きである。誰が見ても思いっきり両想いなんだし告白すればいいのに。
せっかくだからと下校途中にある落ち着いたカフェでお茶でもしようということになり寄ったワケだが。
「で、なまえ。」
「え?」
「私に何か隠してることあるでしょ?」
席に着くなり真剣な表情を向けてくる青子。
「急にどうしたの、…そんなの別にないよ?」
「嘘つきなさいよ!私にはお見通しなんだから…さしずめお父さんのことでしょ?顔に書いてあるわよ、なまえが元気ない時はほとんどお父さん絡みじゃない。」
「うっ…やっぱり青子に隠し事はできないなー。私そんなに分かりやすいかな?」
自分の中では辛い時や悲しい時こそ元気をだしてきたつもりだったんだけどな。
「何年なまえの友達やってると思ってるのよ!まあ、あのバカは気づいてないみたいだけど。…ねえなまえ、私で良ければ話し聞かせてくれないかな?私に出来ることなんて限られてるけど話すことで少しでも楽になるのなら力になりたいの。」
青子の言葉にちょっと泣きそうになってしまった。義理とはいえお父さんを好きになるなんて社会の‘‘常識‘‘を逸脱してるのは自覚していたし軽蔑の目を向ける人だっているだろう。この先もずっと一人でこの気持ちを抱えていかなければならないと思っていた中で青子が手を差し伸べてくれた。本当のことを話しても彼女なら…青子なら受け止めてくれるだろう。
「実は…」
―――…
青子に全てを打ち明けた。お父さんを好きになってしまったこと、その中での苦しみや葛藤。そしてこれからのこと。目の前にいる彼女の反応が怖くてじっと膝を見つめた。
「…ハア。」
何も言葉を発することがなかった青子はため息をついた。ああ、軽蔑されただろうか、父親を好きになるなんてフツウじゃないよね。
「なまえ」
名前を呼ばれてぎこちない動きで前に座る彼女を見た。
「なんでもっと早く話してくれなかったの!!そんなに悩んでたなんて。…青子ってそんなに頼りない?」
「…父親を好きになった、なんて気持ち悪いと思われるでしょ?でもありがとう。誰にも言えなかったんだ、すごく、すごく楽になった。」
「ほら!泣きそうな顔しない!青子はいつでもなまえの味方だし、気持ち悪いなんて思わないよ。それになまえパパは魅力的だし好きにならない人なんていないんじゃない?」
「青子ォ…うぅっ」
もう泣かないの!と頭をポンポンする青子はとても優しい目をしていた。生涯大切にするべき友達に出会えたことに、こんなに心強い友達がついていてくれていることが嬉しくて嬉しくて。
「よしっ、決めた!青子、その恋応援する!」
何故か青子は私より気合が入っていて、まずは何から始めればよいかを考え出した。ああでもないこうでもないと頭を捻っているが、私完全に置いてけぼりじゃないですか?
「青子…ありがとう。」
「もっちろん!この青子様に任せなさい!…といっても私も恋愛ド初心者なのよね…。」
こうなったら大先生に聞いてみるしかない!と席を立った青子に、慌てて残ったジュースを飲みほして後を追った。
・
・
・
「…それで、大先生ってコレ?」
「へへ…。」
大先生なんて言うものだからどんな恋愛マスターと話が出来るのかと思ってついてきてみたらごく普通の本屋だった。いや良いんだけどね!?斜め上すぎて笑ってしまった。
「うーん、どれどれ…?」
二人して恋愛完全攻略と書かれた本を覗き込む。
「Oh.」
日本生まれの日本育ちだけど結構過激な内容に言葉を失ってしまった。
「うーん、コレはちょっとやりすぎになっちゃうね。大人の武器って感じ。峰不二子なら許されるやつ。そうじゃなくてもっと若さを大切にしていきたいっていうか…。」
本をもとあった棚に戻し、別のものを探す。
「青子、これどうかな?‘‘彼を振り向かせる方法30選‘‘」
しつこくない程度の連絡、行動や態度で好意を伝える、悩みを相談してみる、時には引きことも忘れずに…な、なるほど。
うーん、でもこれでは娘の位置は抜け出せない気がする。
「そうだねえ、相手が相手だもんね。難しいなあ。」
「だよね。…でもまずはこれで頑張ってみるよ。思考錯誤しながらだけど正解があるかもしれないし。」
そう言った私に青子は力強くうなずいた。
「おー、なんか顔腫れてね?」
「やっぱり腫れてる…?マッサージ頑張ったんだけどなあ」
学校で顔を合わせた快斗に一言目で指摘されるまでむくんでいたみたいで、なにがあったのか快斗だけでなく青子にまでものすごく心配される始末。何でもないのだとはぐらかした。昨晩色々考えてふっきれた私はいつもの調子をみせるとそれ以上の追及はしてこなくなった。
自分の気持ちを素直に曝け出そうと決めたが、ただでは転ばない女、なまえ。今のまま好きだと伝えたところでお父さんを困らせてしまうことは目に見えているし、良くて父と娘の関係は変わらないまま。悪くてもう親子の関係に戻れないことだってあるだろう。でももし、もし少しの可能性があるのならそれを潰えさせたくはない。どんな強敵もかかってこい!
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「なまえ、今日は2人で帰らない?」
「うん、いいよ。でも2人で帰ろうなんて珍しいね。」
2人で帰ったのなんていつぶりだろうか。青子といる時は大抵近くに快斗がいるし。いつも一緒にいるのにアレで付き合ってないというのだから驚きである。誰が見ても思いっきり両想いなんだし告白すればいいのに。
せっかくだからと下校途中にある落ち着いたカフェでお茶でもしようということになり寄ったワケだが。
「で、なまえ。」
「え?」
「私に何か隠してることあるでしょ?」
席に着くなり真剣な表情を向けてくる青子。
「急にどうしたの、…そんなの別にないよ?」
「嘘つきなさいよ!私にはお見通しなんだから…さしずめお父さんのことでしょ?顔に書いてあるわよ、なまえが元気ない時はほとんどお父さん絡みじゃない。」
「うっ…やっぱり青子に隠し事はできないなー。私そんなに分かりやすいかな?」
自分の中では辛い時や悲しい時こそ元気をだしてきたつもりだったんだけどな。
「何年なまえの友達やってると思ってるのよ!まあ、あのバカは気づいてないみたいだけど。…ねえなまえ、私で良ければ話し聞かせてくれないかな?私に出来ることなんて限られてるけど話すことで少しでも楽になるのなら力になりたいの。」
青子の言葉にちょっと泣きそうになってしまった。義理とはいえお父さんを好きになるなんて社会の‘‘常識‘‘を逸脱してるのは自覚していたし軽蔑の目を向ける人だっているだろう。この先もずっと一人でこの気持ちを抱えていかなければならないと思っていた中で青子が手を差し伸べてくれた。本当のことを話しても彼女なら…青子なら受け止めてくれるだろう。
「実は…」
―――…
青子に全てを打ち明けた。お父さんを好きになってしまったこと、その中での苦しみや葛藤。そしてこれからのこと。目の前にいる彼女の反応が怖くてじっと膝を見つめた。
「…ハア。」
何も言葉を発することがなかった青子はため息をついた。ああ、軽蔑されただろうか、父親を好きになるなんてフツウじゃないよね。
「なまえ」
名前を呼ばれてぎこちない動きで前に座る彼女を見た。
「なんでもっと早く話してくれなかったの!!そんなに悩んでたなんて。…青子ってそんなに頼りない?」
「…父親を好きになった、なんて気持ち悪いと思われるでしょ?でもありがとう。誰にも言えなかったんだ、すごく、すごく楽になった。」
「ほら!泣きそうな顔しない!青子はいつでもなまえの味方だし、気持ち悪いなんて思わないよ。それになまえパパは魅力的だし好きにならない人なんていないんじゃない?」
「青子ォ…うぅっ」
もう泣かないの!と頭をポンポンする青子はとても優しい目をしていた。生涯大切にするべき友達に出会えたことに、こんなに心強い友達がついていてくれていることが嬉しくて嬉しくて。
「よしっ、決めた!青子、その恋応援する!」
何故か青子は私より気合が入っていて、まずは何から始めればよいかを考え出した。ああでもないこうでもないと頭を捻っているが、私完全に置いてけぼりじゃないですか?
「青子…ありがとう。」
「もっちろん!この青子様に任せなさい!…といっても私も恋愛ド初心者なのよね…。」
こうなったら大先生に聞いてみるしかない!と席を立った青子に、慌てて残ったジュースを飲みほして後を追った。
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「…それで、大先生ってコレ?」
「へへ…。」
大先生なんて言うものだからどんな恋愛マスターと話が出来るのかと思ってついてきてみたらごく普通の本屋だった。いや良いんだけどね!?斜め上すぎて笑ってしまった。
「うーん、どれどれ…?」
二人して恋愛完全攻略と書かれた本を覗き込む。
「Oh.」
日本生まれの日本育ちだけど結構過激な内容に言葉を失ってしまった。
「うーん、コレはちょっとやりすぎになっちゃうね。大人の武器って感じ。峰不二子なら許されるやつ。そうじゃなくてもっと若さを大切にしていきたいっていうか…。」
本をもとあった棚に戻し、別のものを探す。
「青子、これどうかな?‘‘彼を振り向かせる方法30選‘‘」
しつこくない程度の連絡、行動や態度で好意を伝える、悩みを相談してみる、時には引きことも忘れずに…な、なるほど。
うーん、でもこれでは娘の位置は抜け出せない気がする。
「そうだねえ、相手が相手だもんね。難しいなあ。」
「だよね。…でもまずはこれで頑張ってみるよ。思考錯誤しながらだけど正解があるかもしれないし。」
そう言った私に青子は力強くうなずいた。
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