降谷さんと義娘【お父さんはトリプルフェイス】
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学校も終わり帰りのHRでは友人の青子と快斗に「今日はお父さんの職場に行くから先帰る」と断りをいれ急いでにポアロに向かった。
学校から多少距離はあるものの、バスを使えば20分程度で着く距離にあるため学校前のバス停で時刻を確認しやってくるであろうバスを待つ。
しばらくするといつものように数分遅れのバスがやってきて大人しくそれに乗り込んだ。一番後ろの席が空いていたため窓際を確保し変わっていく景色をただボーっと眺めていた。
次の停車駅で何人かの小学生が乗り込んできたと思えば、少し社内が賑やかになった。そちらをチラリと見れば見覚えのある大きめのメガネをかけた小学生が騒いでいる体の大きいお友達に静かにするように注意していた。
「あれコナン君…だよね?」
「…なまえ姉ちゃん!久しぶりだね」
友達といる時は大人びて見えたが、話しをすると年相応の可愛らしい男の子である。
「コナン!お前こんな可愛い姉ちゃんと知り合いなのかよ!」
コナン君の後ろにいた体の大きい男の子が大きな声で私とコナン君の間に割って入る。
「げんた君、いきなり割って入っては失礼ですよ!…えっとすみません。」
げんた君と呼ばれた男の子を注意したのはそばかすが特徴の男の子だった。その後ろでこちらを見ているカチューシャの女の子は話しかけたそうにウズウズと私を見ている。
「えっと…コナン君のお友達かな?」
3人は元気よく自分の名前を教えてくれた。うな重が大好きな元太君に、頭の良い光彦君、好奇心旺盛で紅一点な歩美ちゃんと言うらしい。4人は少年探偵団のメンバーで様々な難事件を解決しているのだとか。そして今は下校中らしい。
小学生特有の元気さと好奇心から、矢継ぎ早に投げかけられる質問に答えるもその快活さに圧倒される。うん。お姉さん元気な子大好き。
人と話していると時間が経つのも早いもので、次の停車駅が車内にポアロの最寄駅を告げるアナウンスが流れた。
忘れないうちに、’’次降ります’’のボタンを押すと、どうやらコナン君も同じ駅で降りるらしく、可愛い声で「僕も次の停車で降りるんだ!」と教えてくれた。そっか、ポアロって蘭ちゃんのお父さんの探偵事務所でありお家だったのか。そういえばコナン君が蘭ちゃん家に居候してるって言ってたっけ。
「なまえ姉ちゃんは何か用事?」
「うん。そうだよ!お父さんに呼ばれてて」
「なまえ姉ちゃんのお父さんってこの辺りでお仕事してるんだね!」
「この辺りっていうか事務所の下の…」
言いかけた言葉を遮るようにバスが停車駅で止まり何人かはバスを下車している。急いでコナン君と席を立ち少年探偵団の皆にまた会おうね!と手を振った。
生まれてこのかた1人っ子で、もし妹や弟がいたならこんな感じなんだなと考えては少しだけ寂しくなった。
停車駅からバスを見ると未だにこちらに手を振ってくれている3人の天使さに感動しつつ発車したバスを見送った。
見えなくなるとコナン君に先ほど言いかけたことを思い出し口を開く。
「えっとね、お父さんの職場っていうのが喫茶店ポ…」
「「なまえ…?コナン君!どうしたの、珍しい組み合わせだね!」
またも遮られ最後まで紡ぐことのできなかった言葉。誰だろうと声のする方を見ると、ちょうど学校を終えたのだろう。蘭が私たち2人の所へ早足でやってきた。
蘭ちゃんとは私がお父さんに引き取られた中学2年生の時、たまたまポアロで声をかけてくれたのがきっかけで仲良くさせてもらっている。学校は違えど時々園子ちゃんを交えて遊ぶほど仲は良い。
「なまえ、ここにいるってことはポアロに行く途中?」
「うん、昨日わけあって仕事終わりに買い物に行くことになっちゃって…」
「相変わらずお父さんと仲いいわよね!うちのお父さんとは大違いなんだろうな…」
何が、とは聞かなかった。だってこの年になってまであんなに娘を溺愛する親も珍しいし。
スカートを引っ張られたみたいで、違和感を感じ下を見るとコナン君がなにか言いたげにこちらを見ている。
「どうしたのコナン君」
「ねえ、もしかしたら、なんだけど…その……なまえ姉ちゃんのお父さんって安室さんだったりする…?」
「うん。よくわかったね。ポアロで働きながら探偵をしているの」
「へえー…そうなんだ…(いつも娘の惚気を聞かせられると思ったらなまえのことだったんだな…)」
どこか遠い目でなにかを悟った顔のコナン君。どうしたのか、と聞くと「なんでもないよ!」と何かを取り繕うように作り笑いを浮かべる。
「(俺これから迂闊になまえに近づけねえな…)」
ポアロで何度か娘の話しを聞かされた時、それはそれは可愛いと聞いていて、こんなに溺愛されるなんて幼稚園くらいの小さな子なのか?と勝手に思っていたがまさかの目の前の同級生だとは思わなかった。苦笑いを浮かべるなまえに若干の同情を心の中で送った。
「じゃあコナン君も家に帰るなら一緒にお茶する?ごちそうするよ!…蘭も一緒にって……ってこれから用事あるよね…。」
「実は学校に明日までの課題を忘れちゃって…これから取りに行くところなの…。よかったらまた遊ぼうよ!」
蘭の提案を快く受け、学校に着くのが遅くなるだろうからと思い早々に立ち話を切り上げ蘭と別れる。
「なまえ姉ちゃん、さっきのことだけど、その、僕も今日宿題が沢山あって…片付けないといけないから……」
申し訳なさそうに言うコナン君に
まさかコナンが自分に同情を送っているとはつゆも知らないなまえは、素直に残念に思った。
「そっかあ、それは大変だね。ちゃんとしててコナン君はすごいね!」
「あ、あははー。普通だよ?」
「じゃあ、方向一緒…というか同じ場所に位置してるわけだし、お姉さんと帰ろうか。」
その提案には了承してくれたコナン君。調子に乗って手を繋ぐかと聞いたら、僕そんなに子どもじゃないよ!と返された。私のとっては立派な子どもなんだけどなあ。まあ無理強いするわけにも行かず、ちょっぴり残念だったが今回は諦めることとする。
コナン君との短時間の逢瀬を惜しみつつ、目的地に着いたため別れを告げ喫茶店ポアロに入店する。ドアを開けるとチリンと可愛らしい音がしてカウンターから梓さんが、いらっしゃいませと出迎えてくれた。
「って、なまえちゃんじゃない!久しぶりだね~、しばらく見ないうちにまた可愛くなっちゃって…今日はどうしたの?」
「あっお久しぶりです!えへへ、嬉しいです。…えっとお父さんを迎えに来ました」
「あら?そうだったの。呼んでくるからちょっと待っててね」
そういって梓さんは厨房にかけていった。
学校から多少距離はあるものの、バスを使えば20分程度で着く距離にあるため学校前のバス停で時刻を確認しやってくるであろうバスを待つ。
しばらくするといつものように数分遅れのバスがやってきて大人しくそれに乗り込んだ。一番後ろの席が空いていたため窓際を確保し変わっていく景色をただボーっと眺めていた。
次の停車駅で何人かの小学生が乗り込んできたと思えば、少し社内が賑やかになった。そちらをチラリと見れば見覚えのある大きめのメガネをかけた小学生が騒いでいる体の大きいお友達に静かにするように注意していた。
「あれコナン君…だよね?」
「…なまえ姉ちゃん!久しぶりだね」
友達といる時は大人びて見えたが、話しをすると年相応の可愛らしい男の子である。
「コナン!お前こんな可愛い姉ちゃんと知り合いなのかよ!」
コナン君の後ろにいた体の大きい男の子が大きな声で私とコナン君の間に割って入る。
「げんた君、いきなり割って入っては失礼ですよ!…えっとすみません。」
げんた君と呼ばれた男の子を注意したのはそばかすが特徴の男の子だった。その後ろでこちらを見ているカチューシャの女の子は話しかけたそうにウズウズと私を見ている。
「えっと…コナン君のお友達かな?」
3人は元気よく自分の名前を教えてくれた。うな重が大好きな元太君に、頭の良い光彦君、好奇心旺盛で紅一点な歩美ちゃんと言うらしい。4人は少年探偵団のメンバーで様々な難事件を解決しているのだとか。そして今は下校中らしい。
小学生特有の元気さと好奇心から、矢継ぎ早に投げかけられる質問に答えるもその快活さに圧倒される。うん。お姉さん元気な子大好き。
人と話していると時間が経つのも早いもので、次の停車駅が車内にポアロの最寄駅を告げるアナウンスが流れた。
忘れないうちに、’’次降ります’’のボタンを押すと、どうやらコナン君も同じ駅で降りるらしく、可愛い声で「僕も次の停車で降りるんだ!」と教えてくれた。そっか、ポアロって蘭ちゃんのお父さんの探偵事務所でありお家だったのか。そういえばコナン君が蘭ちゃん家に居候してるって言ってたっけ。
「なまえ姉ちゃんは何か用事?」
「うん。そうだよ!お父さんに呼ばれてて」
「なまえ姉ちゃんのお父さんってこの辺りでお仕事してるんだね!」
「この辺りっていうか事務所の下の…」
言いかけた言葉を遮るようにバスが停車駅で止まり何人かはバスを下車している。急いでコナン君と席を立ち少年探偵団の皆にまた会おうね!と手を振った。
生まれてこのかた1人っ子で、もし妹や弟がいたならこんな感じなんだなと考えては少しだけ寂しくなった。
停車駅からバスを見ると未だにこちらに手を振ってくれている3人の天使さに感動しつつ発車したバスを見送った。
見えなくなるとコナン君に先ほど言いかけたことを思い出し口を開く。
「えっとね、お父さんの職場っていうのが喫茶店ポ…」
「「なまえ…?コナン君!どうしたの、珍しい組み合わせだね!」
またも遮られ最後まで紡ぐことのできなかった言葉。誰だろうと声のする方を見ると、ちょうど学校を終えたのだろう。蘭が私たち2人の所へ早足でやってきた。
蘭ちゃんとは私がお父さんに引き取られた中学2年生の時、たまたまポアロで声をかけてくれたのがきっかけで仲良くさせてもらっている。学校は違えど時々園子ちゃんを交えて遊ぶほど仲は良い。
「なまえ、ここにいるってことはポアロに行く途中?」
「うん、昨日わけあって仕事終わりに買い物に行くことになっちゃって…」
「相変わらずお父さんと仲いいわよね!うちのお父さんとは大違いなんだろうな…」
何が、とは聞かなかった。だってこの年になってまであんなに娘を溺愛する親も珍しいし。
スカートを引っ張られたみたいで、違和感を感じ下を見るとコナン君がなにか言いたげにこちらを見ている。
「どうしたのコナン君」
「ねえ、もしかしたら、なんだけど…その……なまえ姉ちゃんのお父さんって安室さんだったりする…?」
「うん。よくわかったね。ポアロで働きながら探偵をしているの」
「へえー…そうなんだ…(いつも娘の惚気を聞かせられると思ったらなまえのことだったんだな…)」
どこか遠い目でなにかを悟った顔のコナン君。どうしたのか、と聞くと「なんでもないよ!」と何かを取り繕うように作り笑いを浮かべる。
「(俺これから迂闊になまえに近づけねえな…)」
ポアロで何度か娘の話しを聞かされた時、それはそれは可愛いと聞いていて、こんなに溺愛されるなんて幼稚園くらいの小さな子なのか?と勝手に思っていたがまさかの目の前の同級生だとは思わなかった。苦笑いを浮かべるなまえに若干の同情を心の中で送った。
「じゃあコナン君も家に帰るなら一緒にお茶する?ごちそうするよ!…蘭も一緒にって……ってこれから用事あるよね…。」
「実は学校に明日までの課題を忘れちゃって…これから取りに行くところなの…。よかったらまた遊ぼうよ!」
蘭の提案を快く受け、学校に着くのが遅くなるだろうからと思い早々に立ち話を切り上げ蘭と別れる。
「なまえ姉ちゃん、さっきのことだけど、その、僕も今日宿題が沢山あって…片付けないといけないから……」
申し訳なさそうに言うコナン君に
まさかコナンが自分に同情を送っているとはつゆも知らないなまえは、素直に残念に思った。
「そっかあ、それは大変だね。ちゃんとしててコナン君はすごいね!」
「あ、あははー。普通だよ?」
「じゃあ、方向一緒…というか同じ場所に位置してるわけだし、お姉さんと帰ろうか。」
その提案には了承してくれたコナン君。調子に乗って手を繋ぐかと聞いたら、僕そんなに子どもじゃないよ!と返された。私のとっては立派な子どもなんだけどなあ。まあ無理強いするわけにも行かず、ちょっぴり残念だったが今回は諦めることとする。
コナン君との短時間の逢瀬を惜しみつつ、目的地に着いたため別れを告げ喫茶店ポアロに入店する。ドアを開けるとチリンと可愛らしい音がしてカウンターから梓さんが、いらっしゃいませと出迎えてくれた。
「って、なまえちゃんじゃない!久しぶりだね~、しばらく見ないうちにまた可愛くなっちゃって…今日はどうしたの?」
「あっお久しぶりです!えへへ、嬉しいです。…えっとお父さんを迎えに来ました」
「あら?そうだったの。呼んでくるからちょっと待っててね」
そういって梓さんは厨房にかけていった。