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パート1

岡田さんは事故で自身の記憶を失い、さらに
さらに、同じ事故で両親が亡くなった…


ということ?

「あ、あの!それは本当なんですか?」

「はい、本当です」

その返答をした岡田さんの表情は、暗く、寂しさが隠しきれなかった。

「じゃあ、親戚の人とか、ほら!おじいちゃんとか、おばぁちゃんとか心配したでしょう?」

『絶対に心配するはず!』とそう願っていた。
すぐに返答が返ってきてしまった。

「おじいちゃん、おばぁちゃんとは、一度もあった時がないんです」

暗い声で呟いた。
これだったら、岡田さんの身寄りの人が全然いない…

「じゃあ、と、友達は?
これなら絶対いるでしょ?」

「残念ながら、それも…」


ってことは、記憶を失う前の岡田さんが全然わからない。
つまり、結婚の約束をした人の情報は岡田さんが、小さい頃に書いた日記。

「これだったら、結婚の約束をした人の情報が全くないじゃないですか」

「そうなんですよ…」

さっきの表情より暗い表情になってしまった。

「あの、日記に名前とかは?」
少し、疑問に思っていた事を聞いた。


「もう小さい時に書いたものなので、読めないのです」

ですよねー、想像していた通りだった。

「そういえば、どうしてそんな事を聞いてくるんですか?」

「どうしてって、気になるからですよ。
岡田さんが結婚する約束した人がどうなのか?って。それに約束を果たせて欲しいですし」

「ありがとうございます、じゃあ、約束を果たすお手伝いをしてくれるんですね」
岡田さんはニコニコの笑顔で詰め寄ってきた。
いや、そういうわけでは・・・
と言いたかった。
「はい、そうですね」

「わぁー、これからよらしくお願いします」




どうやら、私、村山彩希は、お手伝いをするみたいだ。
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