パート3
「なぁちゃんだよ!!えっと、岡田奈々!!あなたの名前だよ!!」
「お、おかだ…な、な…?」
「うん!そうだよ!!」
「すみません…。わかりません…。」
まるで鈍器に殴られたように衝撃が走った。
「全く、なにも覚えてない…?」
「はい…」
なぁちゃんが目を覚ましたことを看護師さんに伝える。
今日はもう遅いから、明日のお昼にまた来て欲しいとのことだった。
1人で家に帰る。家に着きご飯の支度をしながらも考える。
「いやいや、そんなことないでしょ…。久しぶりに目を覚ましたから、ごっちゃになってるだけだよ…。絶対に…。全くなぁちゃんったらぁ…。」
とぼそぼそ言いながら作っていた。
相変わらずなぁちゃんみたいなご飯は作れないけど、だいぶマシになったような気がする…。
1人でお風呂に入り、歯磨きをして、ベッドに入る。
私が考えすぎなだけ…。明日にはいつものなぁちゃんだよ…と言い聞かせながら寝た。
翌日
なぁちゃんの病院に行く。看護師さんに案内してもらい、田口先生の診察室へと向かった。
「よろしくお願いします。先生」
「よろしくお願いします。村山さん。では早速ですが岡田さんの病状についてお伝えします」
「はいっ…」
心臓が破裂しそうなぐらい鼓動が速かった。
「岡田さんですが、脳の検査ではどこにも異常は見つかりませんでした。」
「……よかったぁっ」
安堵のため息をついた。心臓の鼓動が遅くなっているのがわかる。
「ですが…。」
「どうかしましたか?先生?」
「岡田さんの場合ですが…記憶を司る部位がダメージを受けている可能性があります。」
「……………ど、どういうことですかっ?」
「こればかりは何も言えないのですが…、脳というのは、検査ばかりでは見つからない場合があるのです。特に記憶を司る部位は…。」
「えっと……」
「私からは一時的に記憶を失っているのか、ずっと失い続けるのか、はたまた記憶が戻るのかもわかりません…」
「それって、戻らない可能性もあるということですか……?」
「可能性はゼロではないです…」
診察室を出る。
このままなぁちゃんの記憶が戻らない…。そんなことは考えたくなかった…。
病院内にある食堂に座る。
「あれっ…。おかしいなっ…。」
自然と涙が溢れていた。なんで泣いてるんだろう…。なぁちゃんの記憶が戻らないなんてこと考えちゃったからだ…。病室に行こうって思ってたのに…。こんな顔面ぐしゃぐしゃだったら心配かけちゃう…。
泣きやめ、泣きやめ。
心の中で呪文のように唱える。
しばらくそうしていたらだんだんと泣き止んできた。
鏡を見ると、鼻と瞼は赤く染まっていた。いかにも泣いてましたという感じだ。
不幸にもメイク道具を持ち合わせていなかったので、この状態でなぁちゃんの病室に入る。
トントン
「失礼します。」
ベッドの近くにある椅子に座る。
「はいっ…?あー、昨日の方ですか?」
「はい!また来ちゃいましたー!」
明るく振る舞う。じゃないと涙がまた溢れてしまうからだ。
「あ、私の名前は村山彩希って言います!これからたくさん病室に行くので、覚えてくださいね!」
「はいっ!村山さん!」
「じゃあ、私はなぁ…岡田さんって呼びますね!」
「なぁちゃんでお願いします!なんか岡田さんだと他人行儀すぎて…」
「わかりました…!じゃあ、なぁちゃんで…」
「私、過去のこと全く思い出せなくて…、村山さんと私はどういう繋がりだったんですか?」
まさか…恋人だったなんて…。
「正直に教えてください…。お願いです…」
「こ、恋人ですっ…」
「えっ?!こんな可愛らしい方が恋人なんですか?!私の?!すごいやっ…」
「いえいえ、そんな…//」
「ねぇ、村山さん…」
「はい、どうしました?」
「さっき泣いてました?鼻と瞼が昨日より赤いです…」
「そ、そんなわけないじゃないですかっ…?」
なぁちゃん鋭いよっ…。
また涙出てきそうになっちゃうじゃん!
「それは辛いですよね…。だって恋人がなにも覚えていないんですもの…」
涙目になる。
あぁー泣きたくなかったのに…。
「ほら、涙目になってる」
なぁちゃんが私の手を握った。
「む、村山さん…、我慢しないでくださいね…。私はここにいますから…。すぐに思い出せないかもしれないけどっ…絶対に思い出すから…」
それから私はひたすらになぁちゃんの前で泣いてしまった。彼女はひたすら手を握ってくれた。
「私ダメだな…。なぁちゃんの前だと甘えちゃうや……」
「いっぱい甘えてくださいね」
ぎゅっ
わたしを抱きしめた。まだ、腕に管が通っていたけど、彼女は生きているという証だった。
「お、おかだ…な、な…?」
「うん!そうだよ!!」
「すみません…。わかりません…。」
まるで鈍器に殴られたように衝撃が走った。
「全く、なにも覚えてない…?」
「はい…」
なぁちゃんが目を覚ましたことを看護師さんに伝える。
今日はもう遅いから、明日のお昼にまた来て欲しいとのことだった。
1人で家に帰る。家に着きご飯の支度をしながらも考える。
「いやいや、そんなことないでしょ…。久しぶりに目を覚ましたから、ごっちゃになってるだけだよ…。絶対に…。全くなぁちゃんったらぁ…。」
とぼそぼそ言いながら作っていた。
相変わらずなぁちゃんみたいなご飯は作れないけど、だいぶマシになったような気がする…。
1人でお風呂に入り、歯磨きをして、ベッドに入る。
私が考えすぎなだけ…。明日にはいつものなぁちゃんだよ…と言い聞かせながら寝た。
翌日
なぁちゃんの病院に行く。看護師さんに案内してもらい、田口先生の診察室へと向かった。
「よろしくお願いします。先生」
「よろしくお願いします。村山さん。では早速ですが岡田さんの病状についてお伝えします」
「はいっ…」
心臓が破裂しそうなぐらい鼓動が速かった。
「岡田さんですが、脳の検査ではどこにも異常は見つかりませんでした。」
「……よかったぁっ」
安堵のため息をついた。心臓の鼓動が遅くなっているのがわかる。
「ですが…。」
「どうかしましたか?先生?」
「岡田さんの場合ですが…記憶を司る部位がダメージを受けている可能性があります。」
「……………ど、どういうことですかっ?」
「こればかりは何も言えないのですが…、脳というのは、検査ばかりでは見つからない場合があるのです。特に記憶を司る部位は…。」
「えっと……」
「私からは一時的に記憶を失っているのか、ずっと失い続けるのか、はたまた記憶が戻るのかもわかりません…」
「それって、戻らない可能性もあるということですか……?」
「可能性はゼロではないです…」
診察室を出る。
このままなぁちゃんの記憶が戻らない…。そんなことは考えたくなかった…。
病院内にある食堂に座る。
「あれっ…。おかしいなっ…。」
自然と涙が溢れていた。なんで泣いてるんだろう…。なぁちゃんの記憶が戻らないなんてこと考えちゃったからだ…。病室に行こうって思ってたのに…。こんな顔面ぐしゃぐしゃだったら心配かけちゃう…。
泣きやめ、泣きやめ。
心の中で呪文のように唱える。
しばらくそうしていたらだんだんと泣き止んできた。
鏡を見ると、鼻と瞼は赤く染まっていた。いかにも泣いてましたという感じだ。
不幸にもメイク道具を持ち合わせていなかったので、この状態でなぁちゃんの病室に入る。
トントン
「失礼します。」
ベッドの近くにある椅子に座る。
「はいっ…?あー、昨日の方ですか?」
「はい!また来ちゃいましたー!」
明るく振る舞う。じゃないと涙がまた溢れてしまうからだ。
「あ、私の名前は村山彩希って言います!これからたくさん病室に行くので、覚えてくださいね!」
「はいっ!村山さん!」
「じゃあ、私はなぁ…岡田さんって呼びますね!」
「なぁちゃんでお願いします!なんか岡田さんだと他人行儀すぎて…」
「わかりました…!じゃあ、なぁちゃんで…」
「私、過去のこと全く思い出せなくて…、村山さんと私はどういう繋がりだったんですか?」
まさか…恋人だったなんて…。
「正直に教えてください…。お願いです…」
「こ、恋人ですっ…」
「えっ?!こんな可愛らしい方が恋人なんですか?!私の?!すごいやっ…」
「いえいえ、そんな…//」
「ねぇ、村山さん…」
「はい、どうしました?」
「さっき泣いてました?鼻と瞼が昨日より赤いです…」
「そ、そんなわけないじゃないですかっ…?」
なぁちゃん鋭いよっ…。
また涙出てきそうになっちゃうじゃん!
「それは辛いですよね…。だって恋人がなにも覚えていないんですもの…」
涙目になる。
あぁー泣きたくなかったのに…。
「ほら、涙目になってる」
なぁちゃんが私の手を握った。
「む、村山さん…、我慢しないでくださいね…。私はここにいますから…。すぐに思い出せないかもしれないけどっ…絶対に思い出すから…」
それから私はひたすらになぁちゃんの前で泣いてしまった。彼女はひたすら手を握ってくれた。
「私ダメだな…。なぁちゃんの前だと甘えちゃうや……」
「いっぱい甘えてくださいね」
ぎゅっ
わたしを抱きしめた。まだ、腕に管が通っていたけど、彼女は生きているという証だった。
2/2ページ