結局柏木部長は時間通りに戻ってくることはなく、私一人で新幹線に乗った。




新幹線を降り、電車に乗って家に帰っていく。帰った時間は19時30分頃だった。



ガチャ

「なぁちゃん、ただいま〜」
「ゆうちゃんお帰りなさい！！」
なぁちゃんはドタドタと走って玄関にやってきた。
「ただいま」
「ゆうちゃん！ご飯にする？お風呂にする？それとも…わ・た・し？」
「とりあえずご飯にします」
なぁちゃんの顔が切なそうだった。


「今日の夜ご飯は、軽めにしようと思ってうどんにしました！」
「ありがと。軽めにしてくれて助かる」
「じゃあ、温かいうちに食べましょう！」

「「いただきます」」

「このお出汁美味しいんだけど、どこで買ったの？」
「秘密です♡」
なぁちゃんが作ってくれたうどんは疲れた体に深く染み渡った。




「それで、場所は決まったんですか？」
「うん、美音さんが見つけてくれた場所になるみたいだよ」
「それは良かった。柏木部長はなんか言ってましたか？」
「ううん、あ！それより、宮澤佐江さんってわかる？」

なぁちゃんは少し考え込んで

「うーん、私にはわかりませんねー。その人がどうかしましたか？」
「新しい結婚式場の土地の不動産屋らしいんだけど、柏木部長の先輩にあたるらしくて、なんか異様に柏木部長に迫っていっていて…。なんか…その…元恋人？みたいな雰囲気だったんだよねぇー。その後も、柏木部長は宮澤さんに捕まっていて、新幹線にも乗らなかったんだもん」

「その2人、気になりますね」




ご飯を食べ終わり、荷解きを行った。
そろそろお風呂に入らなきゃ…

「ゆうちゃーん！お風呂一緒に入りましょー！」


この時間が来たみたいです…