このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

Nanaの恋。

ライブ当日の席は彩奈がファンクラブ会員だったこともあり、結構前の方だった。
「ゆいり!ようやくこの日が来たね!」
「うん、そうだね」
彩奈は明らかにNanaのファンですと公言しているように、Nanaグッズを身につけていた。Tシャツやらペンライトやら、バッグなんかもそうだった。

「それにしても人多いね…」
「だってNanaだよ?歌は上手いし、なにより美人だし!リアコも多いって!」
「あ、そうなんだ…」
ごめん。なぁちゃん。私はあまりNanaのことよく知りません…。
「でもね、たしかNanaって好きな人いるって言ってたんだよね…」
「そうなの?それは知らなかった…」

開演のブザーが鳴る。そろそろ始まるみたいだった。


幕が上がり、 Nanaが出てくる。Nanaはギターをかけており、ミュージシャンさながらだった。一曲目に歌った曲は私でも知ってる人気の曲だった。会場が一気に盛り上がる。

知らない曲もあったけど、彩奈から貸してもらったペンライトを片手にライブを楽しんだ。
もっと早く来とけばよかったな
なんて思っていた。

ライブも佳境に入り、Nanaのトークが繰り広げられた。
「この間、久しぶりにショッピングモールに行ったんですよ。そしたら、私の曲流れるじゃないですか?そしたら小さい子供が歌ってまして!すっごい嬉しかったですね!創作ダンス?なんかもしていて、とってもほっこりしました!」
そんなことあったな…。一緒に服買いに行ったっけ。
ひたすらなぁちゃん可愛いって言ってたね。
「好きなタイプは…責任感ある人ですね!あとは、私何でもやってしまう人なので、意外と不器用な人が好きです!」
わかる…。なぁちゃんなんでもしちゃうもんね。ご飯も作っちゃうし…。


「さて、最後の曲は好きな人に向けた歌です!元々は私が一人前になってからライブに誘うはずだったんですけど、今日もう来てしまったので…。この思い届くといいな…。『Yuuへ』」


曲の内容は私たちの思い出がありふれていた。小さい頃の話から最近まで綴られていた。どれも鮮明に思い出させる。
いつの間にか涙が溢れていた。最近歳とったのかな…。涙腺弱くなったのかもしれない…。そして好きだというメッセージ。感動ちゃうよっ…。好きな人が私だったという事実より、こんなになぁちゃんなりに伝えてくれたことが何より嬉しかった。
曲が終わり、 Nanaが話す。
「このライブに来てくれてありがとう!まだ一人前じゃないし、辛いことたくさんあるかもしれない…。でも、わたしと一生一緒に隣にいてください!」


ライブが終わり、余韻に浸る。
「ゆいりめっちゃ泣いてたね?」
「あれは泣いちゃうよっ…」
「Nanaの好きな人に届くといいね」
めっちゃ届いてます。
「それじゃあ、帰ろうか?」
「うん、帰ろう」




彩奈と別れ、なぁちゃんの家に帰る。それにしてもどう言う反応したらいいのかわからないよ…。ソファに座ったり立ったり、部屋の中うろちょろしたりどうにも落ち着きなかった。


ガチャッ
なぁちゃんが帰ってきた。


2/3ページ
スキ