このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

会いたい

ゆうちゃん目線

あの騒動から8年は経っただろうか。私はなぁちゃんのお陰でOLとして働いている。
連絡しようにもどこにいるのかもわからず、携帯も繋がらないため手の施しようがない。もうこの世界にはいないのかもしれない…


今日は月末どういうこともあり、珍しく残業した。時計を見ると、19時。改札を出て、少し湿ったアスファルトの道を歩いていく。

「はぁ…はぁ…ゔぅ…」

小道に人が倒れていることに気づいた。さすがに放置はできないので、恐る恐る声をかける。

「だ、大丈夫ですか?」
「ゔぅ…ん。だ、大丈夫です」

どこかで聞いたことのある声だったが、暗くてよくわからないので、スマホの懐中電灯をつける。


そこにいたのは
「なぁちゃん!!」
全身黒いスーツを着ていた彼女だった。
「ゆ、ゆうちゃん…い、生きていたんだね…よかった…」


「それより、その…」
「あぁー、これですよね…?さっきちょっとやられまして…」

なぁちゃんは怪我をしていた。腕から血がだらだらと流れていた。

「は、早く病院行かないと!!」
「病院は、ちょっとまずいんです」
「なんで!早く行かないと!血出てるんだよ?」
「これくらいはかすり傷です」
「でも…。じゃあ、家に来て?それならいいでしょう?」
「そしたら、ゆうちゃんが危なくなりますよ?」
「いいから!怪我人ほっとけないし」






腕を怪我したなぁちゃんの手当てをするために私の家に呼んだ。
8/9ページ
スキ