───想う程に苦しくなるのは、その運命のせい。
　
運命のように引き合いながらも、運命のように引き離される主人公とヒーロー。そして、時代劇ものに挑戦してみたいと思って書き始めた、坂裏庵の野心作とも言える載華記。今回のはお相手がチャン・ヒジェだけに読者が付きにくいだろうなと諦めていましたが、皆さん親切にも最後まで読んでくださりまして、ありがとうございました。
　今回の載華記で今までの私の作品とは決定的に異なるのは、お相手のチャン・ヒジェがかなりの悪人だということ。そして、何より倫理観が欠けているという難しい役どころだったということです。
　最初、やはり断念しようかなとも考えていました。ですが、やれるところまでやってみようという気持ちと、トンイを初めて見て、ヒジェに恋した中学生の時から温めていた構想を捨てたくなかったので、作品として今回公の場に晒させていただきました。
　いかがでしたでしょうか？個人的には韓ドラのベタな恋愛シーンなど、あるあるを放り込んでみたつもりなのですが……。伝わっていると嬉しいです。
　
　さて主人公のシム・ウォルファとチャン・ヒジェの恋はいかがでしたでしょうか？かなり紆余曲折、複雑怪奇、今までの作風と真逆の素直でない恋愛を描くのはなかなか難しかったです。どの辺りで恋愛要素を盛り込むか、またどこで現実に引き戻すのか。その兼ね合いが非常に大変でした。
　
　義州と都。心も場所も遠くに離れてしまった二人は一体これからどうなってしまうのでしょうか。原作ドラマをご覧になっている方はこの続きの展開を予想するのにはあまり困らないと思いますが……
　ドラマチャン・オクチョンともクロスオーバーしてみたり、史実をもっと取り入れてみたり……色々と試しているような作品で申し訳ないですが、これからもウォルファとヒジェの恋を見届けてやってください。
　次回、義州編もお見逃しなく！！！ここまで閲覧していただき、本当にありがとうございました！引き続き、載華記をお楽しみ下さい。