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チョコレートより甘い物語を

それを聞いたフジが、本当に仕事人間だよね...トレーナーさん。と言われたことは記憶に新しい。
「トレーナーさん、誰かからチョコレートをもらってなかった?」
「え...?同僚のトレーナーさんからもらったよ?」
隠す必要が無かったため、素直に言った。
「そのチョコレート、トレーナーさんにはきっと味が合わないと思うんだ。見た感じ、高い味みたいだから。」
「そうかな...。
食べてみないと分からないと思うけど...。」
「いいや、ダメだ。トレーナーさんには合わない。」
フジは私が同僚トレーナーにチョコレートをもらったことに嫉妬していた。
非のないウマ娘だとは言ったけど、たまにこういうことがフジキセキにはある。
前もデートに行ったとき、私の事だけを考えてほしいと忠告されたっけ。
「ごめんね、私が軽率すぎるトレーナーで...。」
「分かればいいよ。トレーナーさん。」
「でも、フジも一緒じゃない。」
フジはきょとんした顔になってしまった。
「だって、ポニーちゃんたちから嬉しそうにチョコレートを受け取ってたじゃない。
大の大人がウマ娘ちゃんたちに嫉妬するなんて恥ずかしいよね...。」
「ううん。反対に私は嬉しいよ。」
フジの笑顔にドキドキしてしまう。そして。
「トレーナーさん、改めてハッピーバレンタイン。
受け取ってくれますか?」
「...はい」
受け取ったのはチョコレートと腕時計。
前は飴細工で作られたバラの花束。
「頑張って作ったんだ...全部手作りで。
甘いものが苦手なせいで、チョコの味を確認するときめちゃくちゃ大変でね...。
あと腕時計は、前壊れたって言っていたからプレゼントしたくて。どうかな?」
フジの作ったチョコレートを食べると、めちゃくちゃ美味しくて仕方がなかった。
本当に私が好きな味で、大変な思いをしながらも作ってくれたことに感謝しかない。
「トレーナーさんのプレゼントはあるのかい?」
「うん。きちんと作ったよ。」
私の作ったフジ宛のチョコレート。
こちらもフジに負けじと、思いが詰まっている。
「トレーナーさん、ありがとう。
こんなに私を思ってくれて嬉しいな...。」
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