このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

もうひとりのフジキセキ

変なことを考えつつも、シャワーを何とか終えた。
「トレーナーさん、終わったのかい?」
「うわぁ、びっくりさせないで...」
「ごめんごめん。気にしないようにはしてたけど、やっぱり気になってね。その格好...」
フジが指を差した部分を見てみると、Tシャツが透けて胸が丸見えになっていた。
「フジ、見た...の?」
「いや...はっきりとは見てないよ!で、でもやっぱりトレーナーさんキレイだなって」
別に女同士ではあるけど、はっきりと見られたのは恥ずかしすぎる。
「それって、見たってことだよね...?」
「ううん、私は何も見てないさ...それに風邪を引いてしまうから、早く服を脱いだ方が」
「そ、それは大丈夫だよ...!お風呂、すぐに入るし!」
見間違いでは無かったと信じたい。
そう言った瞬間、フジが唾を飲んだことを。
フジが返事をする前に、私は服を素早く脱ぎ捨てお風呂場のドアを閉めた。
そうこうしている内に脱衣所からフジの姿は無く、リビングに戻ったのかもしれない。
体も洗い終わり、お風呂に浸かっているとフジの声が聞こえてきた。
「トレーナーさん、私も入っていいかい?」
「うん。入ってきていいよ」
「やった!」
ドア越しなのにフジのるんるん姿が頭に浮かんだ。
別に誘ってもいないのに、有無言わさず押し入ってくるから困ったものだ。
でもいつかこういうやり取りも卒業を迎えたら終わるのかと考えたら、仕方ないという気持ちと悲しい気持ちが押し寄せてきた。
そんなことを考えていると、フジが風呂場に入ってきた。

何回も一緒にお風呂に入っているのに、中々フジの素っ裸には慣れない。
フジの美しさにドキドキしている最中に、体を洗い終えたらしく、「トレーナーさんを後ろから抱きしめたい」と甘えてきたのでおねだりに答えることにした。
「フジは本当にキレイだね」
「トレーナーさんもキレイさ」
3/5ページ
スキ