対抗戦 編
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『心操くん強っ!!そのボイスチェンジャーも捕縛布もすっごいね!私も使ってみたい!』
「あんたに貸すとろくな事にならなそうだから嫌だ」
『辛辣...でも何も言えねえ』
「ヘイ心操くん A組に吠え面かかせるプラン練ろうよ!」
物間くん、ヒーロー科としてその発言はどうよ...
「こっちも対策練らなきゃ」
『そうだね!』
2戦目はいい所まで粘ったがB組の勝利で終わった。常闇くんとヤオモモちゃんは保健室。建物の損傷も酷く、休憩時間をとることとなった。
いずっくんがオールマイトに連れていかれるのを見送った後、程なくしてかっちゃんに引きずられ、いずっくん達と合流した。
『ワンフォーオールの暴発...』
「ハッ 成長してんのか後退してんのか分かんねェな!いつンなったらモノにすんだ?あ?てめーとやった時より強くなってんぞオレァ」
「それは...焦る!」
「何笑っとんだ!そういうのがマジでイラつくんだ、やめろくそが」
かっちゃんなりに気を使ってる。2人が和解できて本当に良かった。
「嬉しそうだね三条少女」
『はい、とっても!』
「君は緑谷少年と同じチームだ。彼のこと頼んだよ」
『分かってます』
もしもの時は私が止めなきゃ...!
「次は轟の試合だよ三条!」
『轟くんだけじゃないでしょ三奈ちゃん...』
轟くん達の試合はほぼ全員がダウンで引き分けという恐ろしい結果に終わった。2戦連続の負傷者。実際にこれが本番だったとしたら...でもヒーローの世界もきっとこんなものだ。明るい面ばかりしか大体の人達は見ていない。けれど裏では大勢のヒーローが怪我をしたり、亡くなったりしているのだろう。犠牲もなしに勝利するなんて早々できるものではないのだ。
『次も誰か怪我しちゃうのかな...』
「しねえよ。よく見とけ。お前がどんなすげェ奴のサイドキックになるかをな」
『うん...!見てるよかっちゃん!』
かっちゃんの言葉で少し気分が軽くなり、始まった試合を観戦する。
そして開始早々私は画面に釘漬けになっていた。劣勢になり、じろちゃんがやられそうになったその時、かっちゃんがじろちゃんを庇ったのだ。
なんとも言えない興奮と感動が押し寄せる。
そこからは完璧ともいえるチームワークでかっちゃん達はなんと5分足らずで4ー0の完全勝利をおさめた。
「かっちゃん!おめーやりゃできるのなァ!耳郎かんぜんヒロインだったわ」
「ウチヒーローだし」
「不良が子猫拾った感じだよなー」
「震えたよ!」
「風邪でも引いたんじゃねーの」
「かっちゃん!」
「どけカス!」
「進行方向上にいないけど...!」
「オレァ進んでんぞ」
「うん、凄かった!」
「てめーにゃ追いつけねえ速度でだ」
「超えるよ!」
「うるせえな。んな事言いに来たんか、てめーには絶対超えられねぇよボケゴミカスが!」
「見ててよ」
「いい幼馴染をもった。...あの悪口さえなければ」
「はは...」
『かっちゃん!!』
「!?」
感動の勢いそのままにかっちゃんに抱き着く。
『すごかった!かっこよかった!ほんとのほんとに感動した!』
「わ、分かったから、離れろやバカユウ!」
『ごめんつい。かっちゃん顔真っ赤だけど大丈夫?やっぱり袖無い方が良いんじゃない?』
「うっせえ!バカ!見んじゃねえ!」
(何これ少女漫画〜!)
(アオハルだアオハル!)
(見ててキュンキュンする〜!)
(爆豪うらやま)
(もうA組名物みたいなもんだから)
(あれで付き合ってねえんだからびっくりだよな〜)
B組全員《付き合ってないの!!??》
(私が話しかけた時と反応が全然違うな...って緑谷少年!?なるほどそういう...!)
「応援してるぞ少年!」
「はい...」
『かっちゃんはやっぱりすごいね。どんどん成長して着実にナンバーワンヒーローに近付いてく。だから、サイドキックもちゃんと追いつかなきゃ!見ててね。私頑張るから!』
「ああ」
かっちゃんが掛けてくれた時間は無駄じゃなかったって証明してみせる。
「不利なんだよなー...待てないし攻めれんし」
「やっぱりオイラのモギモギグレープ畑作戦いこうぜ!」
「誰も引っかかんないよ。とにかく!先に見つけて罠にハメる!これね!」
「その囮役に僕が!」
『大丈夫?個性いつもと変わりない?』
「全然何ともないや。いつも通り!ただあの4セット目見せられたら向こうは僕を警戒すると思う...!いつも以上に動かなきゃ」
『無理はしないでね』
「大丈夫かよー...お前頼りだぜ...?」
「心配ないよ。ユウちゃんって切り札がいるしね」
『わ、私!?切り札なんてそんな大層なこと何も出来ないけど...』
「文化祭であれだけのもの見せといてよく言うよ〜」
「ファイアーフェアリー」
『それほんとやめて恥ずかしい!』
「体育祭と文化祭でユウちゃんは火と変身の技しか見せてないし、おそらくB組は他の技は知らない。新技はまだ僕らも見てないしね」
「新技!?」
「いつの間に!?」
『今度のは今までの技の強化が主であんまり新技って感じじゃないけどね...私多分すぐに洗脳に引っかかちゃうし使える回数も範囲も限られてきちゃうから...』
「大丈夫。絶対勝てる」
『...!ふふっ いずっくんがそう言うなら絶対勝てるね!』
2人ともすごいなあ...どんどん先に行っちゃう。私も追いつけるように頑張らなきゃ!
幼馴染達の背は遠い